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凍結乾燥物、その製造方法および装置

国内特許コード P04A005327
掲載日 2005年1月11日
出願番号 特願2002-050602
公開番号 特開2002-325565
登録番号 特許第3621072号
出願日 平成14年2月27日(2002.2.27)
公開日 平成14年11月12日(2002.11.12)
登録日 平成16年11月26日(2004.11.26)
優先権データ
  • 特願2001-057345 (2001.3.1) JP
発明者
  • 堀金 彰
出願人
  • 有限会社つくば食料科学研究所
  • 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構
発明の名称 凍結乾燥物、その製造方法および装置
発明の概要 冷媒としてドライアイスを使用した場合でも、冷却されて凍結された被処理物からドライアイスの昇華により生成する大量の二酸化炭素ガスと凍結物からの水分を効率よく除去することができ、また被処理物を回転させながら乾燥することにより被処理物相互の接着を防止でき、凍結物の乾燥時間を短縮できるとともに、凍結物を均一に加熱できるため高品質な凍結乾燥物を得ることが可能な凍結乾燥物の製造方法および装置、ならびにこれにより得られる凍結乾燥物を提供する。 ドライアイスにより冷却されて凍結した被処理物を収容する通気性の被処理物容器4を、凍結乾燥装置本体1の内の回転ケージ3内に収容し、真空条件下で加熱装置6により被処理物を加熱し、ドライアイスおよび被処理物中に含まれる水分を加熱により昇華させて凍結乾燥物を得る凍結乾燥物の製造方法および装置。
従来技術、競合技術の概要
ドライアイスにより冷却して凍結させた被処理物からドライアイスおよび氷を除去し、凍結乾燥物を得る方法が提案されている。例えば特許第3005657号は、ドライアイスと生の生物素材、薬物、食品、工業原料等の被処理物を加圧しながら混合させて凍結状態で破砕した被処理物を真空条件下に凍結乾燥する方法が提案されている。
【0003】
このように被処理物をドライアイスと混合し、発生する炭酸ガスで気相を置換するとともに実質的に瞬時に凍結させ、凍結物を真空乾燥することにより、簡単な装置と操作によって酸素、酵素および熱等による変質を受けることなく、処理前の品質、性状等を保持したまま被処理物を凍結乾燥させることができる。そして得られる凍結乾燥物は酸素および熱等による変質を受けることなく、処理前の品質、性状等を保持したままの不活性な凍結乾燥物であり、そのまま保存、運搬、使用でき、変質のない状態で使用することができる。
【0004】
このような方法に用いられる従来の凍結乾燥装置は、排気マニホールドと開口部に接続する開閉自在な密閉扉体とを備えた密閉室の内部に、多段状の複数の加熱棚板を設けたものであり、被処理物を開口部より各棚板上に設置し、この状態で密閉室を真空にした後、前記棚板を加熱して、被処理物を凍結乾燥するとともに、被処理物から昇華した水分を排気マニホールドに接続したコールドトラップに導いて水分を凝集させて被処理物を凍結乾燥するようにされている。
【0005】
しかし、このような従来型の凍結乾燥装置は、密閉室内の複数の加熱棚板により棚板間の空間体積が狭く全体の体積も減少し、被処理物の形状および量が限定され大量処理が困難である。また、被処理物が密閉室内の棚板上の狭い空間に設置されるため熱の伝達が不均一で、部分的な加熱により被処理物の加熱面に近い部分が変質する場合があり製品の均一化が困難である。そしてイチゴのスライスなどの凍結物は、凍結物同士が積層状態で重なる場合、複数の被処理物の接触面が付着して接着状態となり、表面積が減少して乾燥効率が著しく低下する場合がある。また排気マニホールドに接続する真空ポンプは、従来、ロータリーポンプが用いられているが、ドライアイスと混合状態で被処理物が凍結されている場合は、ドライアイスから昇華した大量の二酸化炭素ガスが放出されるため密閉室の減圧が困難で、被処理物の真空乾燥効率が低下し、効率的な凍結乾燥が困難である。
産業上の利用分野
本発明はドライアイス等の冷媒により冷却されて凍結した被処理物から冷媒および水分を除去して得られる凍結乾燥物、その製造方法および装置に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】ドライアイスを含む冷媒を被処理物と混合し、発生する炭酸ガスで気相を置換するとともに凍結し、
被処理物とドライアイスが混合状態で存在している凍結物を収容する通気性の被処理物容器を、
凍結乾燥装置内の回転ケージ内に収容し、
真空条件下で加熱装置により被処理物を加熱し、
被処理物中のドライアイスおよび水分を昇華させ、
ドライアイスの昇華に伴って被処理物同士を分離状態として、ケージの回転により被処理物容器内の被処理物の重なりを防止しながら、均一に加熱して乾燥させ、
ドライアイスの昇華の状態に応じて加熱条件を変えて凍結乾燥を行い、
凍結乾燥物を得る凍結乾燥物の製造方法。
【請求項2】被処理物同士が接着していない状態で被処理物容器に収容する請求項1記載の方法。
【請求項3】加熱装置が加熱ランプである請求項1または2記載の方法。
【請求項4】冷媒がドライアイスである請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】冷媒と混合された状態で被処理物を被処理容器に収容する請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】ドライアイスの昇華の終了前後で加熱条件を変えて凍結乾燥を行う請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】ドライアイスの昇華の状態に応じて真空引の条件を変えて凍結乾燥を行う請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】ドライアイスの昇華がほぼ終了した時点で、加熱を弱設定に切り替えて凍結乾燥を行う請求項6記載の方法。
【請求項9】密閉室を有する装置本体と、
ドライアイスを含む冷媒を被処理物と混合し、発生する炭酸ガスで気相を置換するとともに凍結した被処理物とドライアイスが混合状態で存在している凍結物を収容する通気性の被処理物容器を収容して回転するように密閉室内に設けられた回転ケージと、
ドライアイスの昇華に伴って被処理物同士を分離状態として、被処理物容器内の被処理物の重なりを防止しながら、均一に加熱して乾燥させるように回転ケージを回転させる回転手段と、
被処理物を加熱するように本体に設けられた加熱装置と、
ドライアイスの昇華の状態に応じて加熱装置の加熱条件を変えるように制御する制御装置と、
密閉室に接続されかつ冷却部を備えたコールドトラップと、
コールドトラップを通して密閉室を減圧する真空発生装置と
を含む凍結乾燥装置。
【請求項10】回転ケージを回転させる動力伝達がマグネットカップリングにより行われるように構成された請求項9記載の装置。
【請求項11】加熱装置が加熱ランプである請求項9または10記載の装置。
【請求項12】制御装置は、ドライアイスの昇華がほぼ終了した時点で、加熱装置を弱設定に切り替えるように構成された請求項9ないし11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】真空発生装置は、ドライアイスの昇華の状態に応じて真空引の条件を変更できるように構成された請求項9ないし12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】請求項1ないし8のいずれかに記載の方法により製造された凍結乾燥物。
【請求項15】請求項14記載の凍結乾燥物を含む食品または医薬品。
産業区分
  • 食品
  • 薬品
  • 加熱冷却
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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13429_01SUM.gif
出願権利状態 権利存続中


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