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発芽玄米膨化物及びその製造方法 UPDATE

国内特許コード P04A005361
掲載日 2005年1月11日
出願番号 特願2001-381566
公開番号 特開2003-180276
登録番号 特許第4166011号
出願日 平成13年12月14日(2001.12.14)
公開日 平成15年7月2日(2003.7.2)
登録日 平成20年8月8日(2008.8.8)
発明者
  • 大坪 研一
  • 岡留 博司
  • 奥西 智哉
  • 鈴木 啓太郎
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
  • 鈴木 啓太郎
発明の名称 発芽玄米膨化物及びその製造方法 UPDATE
発明の概要 【課題】 発芽玄米の有用性を活かしながら、衛生面、成分、外観、食味等が改善され、食品素材としての価値が高められた発芽玄米加工食品を提供すると共に、その製造方法を確立すること。
【解決手段】 発芽処理により増強されたγ-アミノ酪酸含量が保持され、付着微生物が殺菌され、かつ破断強度が低減された発芽玄米加工食品並びに発芽玄米もしくはこれに高タンパク質素材及び/又は高食物繊維素材を添加したものを、温度120~240℃、圧力2.0~10.0MPaの高温高圧条件下で加熱押し出し成形することを特徴とする発芽玄米加工食品の製造方法。
従来技術、競合技術の概要


米麦等の穀類種子は、デンプンを主成分とし、貯蔵性に優れたカロリー源として多くの国で主食として利用されてきた。しかし、食品素材はカロリー源のみならず、タンパク質、脂質、ミネラル、ビタミン、食物繊維等の種々の栄養素の供給源としても重要である。そのため、穀類種子に様々な処理・加工を施して、食品素材としての価値を高めて利用することが行われてきた。



例えば、籾や玄米を発芽させて各種酵素を活性化し、成分変化を起こさせた後に食品あるいはその加工原料もしくは飲料等として利用することが従来から行われており、大麦における麦芽としての利用やソルガムにおけるアミノ酸組成改良等の技術と並んで有益な穀類の加工技術である。



また、小麦については、吸水させて発芽好適条件下におくと、グルタミン酸脱水素酵素の作用によってγ-アミノ酪酸(以下、gabaと略記することがある。)が増加することが報告されており(P.Linko ら、Cereal Chemistry, 36, 280-294,1959)、米の胚芽や粉末を吸水させた場合にも、同様にgabaが増加することが報告されている(T.Saikusa ら、J.Agricultural and Food Chemistry, 42, 1122-1125,1994)。
gabaは高血圧の予防や脳の血流促進等の生理活性が報告されている機能性成分であり、食品中のgaba含量を増加させることは有益な技術と考えられている。



上記した背景のもとで、各種の発芽玄米の製造が行われている。中でも、「発芽玄米の謎」(大海 淳、二期出版、p.138-150 、1997)や特開2000-217520号公報に見られるように、玄米を温湯に浸漬して発芽促進を図る方法が採用されることが多い。
しかしながら、この場合には米の代謝活性化にとどまらず、混在する微生物の繁殖も促進され、発酵臭や異臭の生成、微生物による米成分の過剰な分解が起こり、食用や加工原料として不適当な状態となることがある。



このような課題を解決する技術として、従来より、発芽処理後に加熱処理やエタノール処理を行う方法(特開2000-217520号公報)、オゾン水を利用する方法(特開平11-4661号公報)、紫外線を照射する方法(特開平10-215800号公報)等が報告されている。
しかしながら、紫外線照射では殺菌効果が不十分であり、エタノールやオゾン水を利用する場合は残存臭気の問題がある。また、加熱処理の場合は、耐熱性芽胞菌に対する殺菌についての問題が残されている。



したがって、玄米の発芽処理において、gaba等の有用な機能性成分を増加させながら、混在する耐熱性芽胞菌等を含む微生物の増殖を抑制する技術の開発が求められている。



さらに、玄米の主成分はデンプンであり、発芽によってアミノ酸組成の改善やgaba等の機能性成分の増加を図っても、タンパク質含量自体が増加するわけではなく5~10%のままであり、食物繊維やビタミンについても、玄米に含まれている量は高いとは言えない。
また、発芽玄米をそのままで食用や加工に供する場合には、幼芽、幼根、果種皮等が外観上あるいは食味上の問題を起こし、その用途が限定されていた。
したがって、発芽玄米の有用性を活かしながら、衛生面、成分上、外観・食味上の問題点を解消し、食品素材としての価値を高める技術の開発が求められている。

産業上の利用分野


本発明は、発芽玄米膨化物及びその製造方法に関し、詳しくは発芽玄米にビール酵母及び酒粕の中から選ばれた1種あるいは2種を添加したものを膨化したものであって、発芽処理により増強されたγ-アミノ酪酸含量が131.2~138.3mg/100gに保持され、タンパク質含量が10.3%以上であり、付着微生物が殺菌され、破断強度が低減され、かつデンプンの糊化度が95~99%である発芽玄米膨化物並びに発芽玄米に高タンパク質素材及び/又は高食物繊維素材を添加したものを、高温高圧条件下で加熱押し出し成形することによって当該発芽玄米膨化物を製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
発芽玄米にビール酵母及び酒粕の中から選ばれた1種あるいは2種を添加したものを膨化したものであって、発芽処理により増強されたγ-アミノ酪酸含量が131.2~138.3mg/100gに保持され、タンパク質含量が10.3%以上であり、付着微生物が殺菌され、破断強度が低減され、かつデンプンの糊化度が95~99%である発芽玄米膨化物。

【請求項2】
玄米を25~50℃の温湯に96~120時間浸漬し、吸水させることによって発芽させた発芽玄米に、ビール酵母及び酒粕の中から選ばれた1種あるいは2種を添加したものを、エクストルーダーを用い、温度170~240℃、圧力6.0~10.0MPaの高温高圧条件下で加熱押し出し成形することを特徴とする請求項1に記載の発芽玄米膨化物の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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23038_01SUM.gif
出願権利状態 登録


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