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触媒およびその製造方法 コモンズ

国内特許コード P04P001382
整理番号 Y2002-P438
掲載日 2004年12月7日
出願番号 特願2003-098403
公開番号 特開2004-300395
登録番号 特許第3926762号
出願日 平成15年4月1日(2003.4.1)
公開日 平成16年10月28日(2004.10.28)
登録日 平成19年3月9日(2007.3.9)
発明者
  • 中野 環
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 触媒およびその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】モノマーの重合を開始させる触媒を、特殊な装置を用いるに用意に製造する方法、これによって得られる触媒、この触媒を用いたリビング重合方法、そしてこれによって得られるポリマーを提供する。
【解決手段】例えば、一般式(1)
【化37】



{式中、Rは、アルキル基、芳香族基、またはアシル基を示し、R,Rは、それぞれ、水素原子、芳香族基、CN基、アシル基、あるいはアルキル基を示し、また、R,R,および炭素原子(C)で環状構造を形成していてもよい}で表される第1化合物と、一般式(4)または(5){ROM…(4),R4’OMOR4’’…(5)}{式中、R,R4’,R4’’は、それぞれ、芳香族基、アルキル基、またはアシル基を示し、M,Mは、それぞれ、アルカリ金属、アルカリ土類金属を示す}で表される金属アルコキシドとを反応させることによって触媒を得る。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


高分子材料は、多種多様な製品の材料として重要であり、近年では、種々の製品の高性能・高機能化に伴い、高分子材料に要求される性能等も多様化している。高分子材料の合成方法の一つであるリビング重合方法は、高分子材料の多様化に対応する有用な高分子合成方法である。



リビング重合方法とは、重合反応中・後に、重合体生長末端が失活していない重合方法であり、重合終了後、別のモノマーを添加し、重合を継続することによって、ブロックポリマー(例えば、スチレン-ブタジエン-スチレン系などのABA型トリブロックポリマー等)が得られる等、種々の利点がある。



メタクリル酸メチル(MMA)等のアクリル系モノマーのリビング重合方法では、例えば、非特許文献1に開示されているように、炭素アニオンであるフルオレニルリチウムが、モノマーの重合を開始させる触媒(開始剤)として用いられている。非特許文献1に開示のフルオレニルリチウムの合成方法を、式(I)に示す。



【数1】




(式中、Buはブチル基を示す)
例えば、フルオレニルカリウムも、リビング重合方法において重合を開始させる触媒として用いられている。フルオレニルカリウムの合成方法は、例えば、非特許文献2および3に開示されている。非特許文献2,3に開示の合成方法を、それぞれ、式(II),(III)に示す。



【数2】




{式中、Phはフェニル基を示す}



【数3】




ここで、従来のリビング重合方法において使用されている触媒の合成方法をまとめれば、式(IV)~式(VII)に示す通りである。



【数4】




{式中、R101,R201,Rは、それぞれ、炭化水素基を示し、Arは芳香族基を示し、Mはアルカリ金属を示す。(なお、RMは、金属単体を原料として合成される;式(VII)を参照)}



【数5】




(式中、R111,R211は、それぞれ、炭化水素基を示し、Arは芳香族基を示し、Mはアルカリ金属を示す)



【数6】




(式中、R301は炭化水素基を示し、Arは芳香族基を示し、Mはアルカリ金属を示す)
X+2M → RM+MX………(VII)
(式中、Rは炭化水素基を示し、Mはアルカリ金属を示し、Xはハロゲン原子を示す。)



【非特許文献1】
かさ高いアルキルリチウムによるシンジオタクチックポリメタクリル酸メチルの合成 曹 俊奎、岡本 佳男、畑田 耕一、高分子論文集、Vol.43, No.12, pp. 857-861 (Dec., 1986)



【非特許文献2】
M. Goodman, U. Arnon, J. Am. Chem. Soc., vol. 86, p. 3384 (1964)



【非特許文献3】
T. Ellingsen, J. Smid, J. Phys. Chem., Vol. 73, p. 2717 (1969)

産業上の利用分野


本発明は、モノマーの重合を開始させる触媒およびその製造方法、ならびにこの触媒を用いたリビング重合方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
モノマーの重合を開始させる触媒の製造方法であって、一般式(20)
【化1】


{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、H(水素原子)、芳香族基、CN(イソシアノ基)、アシル基、アルキル基、あるいは脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を示し、R11~R4は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、あるいは、アシル基(-C(O)R51)、アルコキシル基(-OR52)、アルキルチオ基(-SR53)、ジアルキルアミノ基(-NR542)を示し16~R19は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、アシル基(-C(O)R61)、アルコキシル基(-OR62)、アルキルチオ基(-SR63)、あるいは、ジアルキルアミノ基(-NR642)を示し、R61~R64は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示し、R51~R54は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示す
で表される芳香族化合物;一般式(15)
【化2】


{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、H(水素原子)、芳香族基、CN(イソシアノ基)、アシル基、アルキル基、あるいは脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を示し、R11~R3は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、あるいは、アシル基(-C(O)R51)、アルコキシル基(-OR52)、アルキルチオ基(-SR53)、ジアルキルアミノ基(-NR542)を示し、R21~R25は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、アシル基(-C(O)R71)、アルコキシル基(-OR72)、アルキルチオ基(-SR73)、あるいは、ジアルキルアミノ基(-NR742)を示し、R71~R74は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示し、R51~R54は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示す
で表される芳香族化合物;および一般式(16)
【化3】


{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、H(水素原子)、芳香族基、CN(イソシアノ基)、アシル基、アルキル基、あるいは脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を示し、R26~R29は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、アシル基(-C(O)R81)、アルコキシル基(-OR82)、アルキルチオ基(-SR83)、あるいは、ジアルキルアミノ基(-NR842)を示し、R81~R84は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示す}
で表される化合物;
からなる群より選ばれる第1化合物と、一般式(4)または一般式(5)
OM………(4)
4’OMOR4’’………(5)
{式中、R,R4’,R4’’は、それぞれ、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、芳香族基、アルキル基、またはアシル基を示し、M,Mは、それぞれ、アルカリ金属、アルカリ土類金属を示す}
で表される金属アルコキシドとを反応させることによって触媒を得ることを特徴とする触媒の製造方法。

【請求項2】
上記第1化合物として、化学式(6)
【化4】


で表されるフルオレンを用いることを特徴とする請求項1に記載の触媒の製造方法。

【請求項3】
金属アルコキシドとして、t-ブトキシカリウムを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の触媒の製造方法。

【請求項4】
モノマーの重合を開始させる触媒であって、一般式(20)
【化5】


{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、H(水素原子)、芳香族基、CN(イソシアノ基)、アシル基、アルキル基、あるいは脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を示し、R11~R4は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、あるいは、アシル基(-C(O)R51)、アルコキシル基(-OR52)、アルキルチオ基(-SR53)、ジアルキルアミノ基(-NR542)を示し16~R19は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、アシル基(-C(O)R61)、アルコキシル基(-OR62)、アルキルチオ基(-SR63)、あるいは、ジアルキルアミノ基(-NR642)を示し、R61~R64は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示し、R51~R54は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示す
で表される芳香族化合物;一般式(15)
【化6】


{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、H(水素原子)、芳香族基、CN(イソシアノ基)、アシル基、アルキル基、あるいは脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を示し、R11~R3は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、あるいは、アシル基(-C(O)R51)、アルコキシル基(-OR52)、アルキルチオ基(-SR53)、ジアルキルアミノ基(-NR542)を示し、R21~R25は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、アシル基(-C(O)R71)、アルコキシル基(-OR72)、アルキルチオ基(-SR73)、あるいは、ジアルキルアミノ基(-NR742)を示し、R71~R74は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示し、R51~R54は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示す
で表される芳香族化合物;および一般式(16)
【化7】


{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、H(水素原子)、芳香族基、CN(イソシアノ基)、アシル基、アルキル基、あるいは脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を示し、R26~R29は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、アシル基(-C(O)R81)、アルコキシル基(-OR82)、アルキルチオ基(-SR83)、あるいは、ジアルキルアミノ基(-NR842)を示し、R81~R84は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示す}
で表される化合物;
からなる群より選ばれる第1化合物と、一般式(4)または一般式(5)
OM………(4)
4’OMOR4’’………(5)
{式中、R,R4’,R4’’は、それぞれ、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、芳香族基、アルキル基、またはアシル基を示し、M,Mは、それぞれ、アルカリ金属、アルカリ土類金属を示す}
で表される金属アルコキシドとの反応によって得られることを特徴とする触媒。

【請求項5】
モノマーの重合を開始させる触媒であって、
一般式(20’)一般式(20’’)、一般式(15’)、一般式(15’’)、一般式(16’)、および一般式(16’’)
【化8】


{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、H(水素原子)、芳香族基、CN(イソシアノ基)、アシル基、アルキル基、あるいは脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を示し、R11~R4は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、あるいは、アシル基(-C(O)R51)、アルコキシル基(-OR52)、アルキルチオ基(-SR53)、ジアルキルアミノ基(-NR542)を示し16~R19は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、アシル基(-C(O)R61)、アルコキシル基(-OR62)、アルキルチオ基(-SR63)、あるいは、ジアルキルアミノ基(-NR642)を示し、R61~R64は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示し、51~R54は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示し、4’は、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、芳香族基、アルキル基、またはアシル基を示し、M,Mは、それぞれ、アルカリ金属、アルカリ土類金属を示す}
【化9】


{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、H(水素原子)、芳香族基、CN(イソシアノ基)、アシル基、アルキル基、あるいは脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を示し、R11~R3は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、あるいは、アシル基(-C(O)R51)、アルコキシル基(-OR52)、アルキルチオ基(-SR53)、ジアルキルアミノ基(-NR542)を示し、R21~R25は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、アシル基(-C(O)R71)、アルコキシル基(-OR72)、アルキルチオ基(-SR73)、あるいは、ジアルキルアミノ基(-NR742)を示し、R71~R74は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示し、51~R54は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示し、4’は、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、芳香族基、アルキル基、またはアシル基を示し、M,Mは、それぞれ、アルカリ金属、アルカリ土類金属を示す}
【化10】


{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、H(水素原子)、芳香族基、CN(イソシアノ基)、アシル基、アルキル基、あるいは脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を示し、R26~R29は、それぞれ、水素原子、芳香族基、アルキル基、アシル基(-C(O)R81)、アルコキシル基(-OR82)、アルキルチオ基(-SR83)、あるいは、ジアルキルアミノ基(-NR842)を示し、R81~R84は、それぞれ、炭素数1~50のアルキル基を示し、R4’は、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、芳香族基、アルキル基、またはアシル基を示し、M,Mは、それぞれ、アルカリ金属、アルカリ土類金属を示す}
で表される化合物からなる群より選ばれる第2化合物と、一般式(11)
OH………(11)
{式中、Rは、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、芳香族基、アルキル基、またはアシル基を示す}
で表されるアルコールとの反応によって得られることを特徴とする触媒。

【請求項6】
上記第2化合物が、一般式(7’)または一般式(8’)
【化11】


{式中、R4’は、芳香族基が置換した、脂肪族飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、脂肪族不飽和炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団、芳香族基、アルキル基、またはアシル基を示し、M,Mは、それぞれ、アルカリ金属、アルカリ土類金属を示す}
で表される化合物であることを特徴とする請求項5に記載の触媒。

【請求項7】
上記第1化合物が、化学式(6)
【化12】


で表されるフルオレンであることを特徴とする請求項4に記載の触媒。

【請求項8】
請求項4~7の何れか1項に記載の触媒を用いてモノマーの重合を行うことを特徴とするリビング重合方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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