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電気刺激装置

国内特許コード P04A005502
掲載日 2005年1月18日
出願番号 特願2003-052041
公開番号 特開2004-255104
登録番号 特許第4389036号
出願日 平成15年2月27日(2003.2.27)
公開日 平成16年9月16日(2004.9.16)
登録日 平成21年10月16日(2009.10.16)
発明者
  • 村岡 慶裕
出願人
  • 学校法人慶應義塾
発明の名称 電気刺激装置
発明の概要 【課題】小型軽量化のために昇圧回路を非絶縁系であるトランスレスにした上で、昇圧回路と筋電測定系とで電源を兼用することができる電気刺激装置を提供すること。
【解決手段】昇圧回路14は、非絶縁系のトランスレスである。刺激を加えない期間にフォトモスリレーSW5,SW6をオンにしてコンデンサCに100Vを充電しておき、刺激を加える期間はフォトモスリレーSW5,SW6をオフにして、まずフォトモスリレーSW2,SW3をオフのまま、フォトモスリレーSW1,SW4をオンにして電極E2から電極E1に電流を流し、負極性である電極E1を興奮させ、次にフォトモスリレーSW1,SW4をオフにしてから、フォトモスリレーSW2,SW3をオンにして電極E1から電極E2に電流を流して、負極性である電極E2を興奮させる。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


脳血管障害による片麻痺の後遺症に、下垂足と呼ばれるものがある。下垂足患者においては、足関節の背屈筋群の弛緩、底屈筋群の亢進により、足関節の背屈が困難になっている。そのため歩行遊脚時に、健常者では背屈筋群の収縮により足関節が背屈しスムーズに脚が振り出されているのに対し、下垂足患者では、足関節が背屈せず爪先が接地してしまう。この「引きずり歩行」のために患者の歩行は困難なものになっている。



図6は、第1従来技術である電気刺激装置の構成を示す図である。電極E11,E12は筋活動を拾いたい筋肉の筋腹に、電極E13は、任意の位置に配置される。患者でも筋肉を動かそうとすると微小な随意筋電が出るので、電極E11,E12はその随意筋電を検出するためのものである。電極E13をグランド電極として、電極E11,E12で検出された目的となる筋肉の随意筋電信号は、入力保護抵抗R11,R12を介して計測増幅器61に入力される。計測増幅器61が飽和しないようにダイオードD11,D12により計測増幅器61の入力は約±0.5Vにリミットされる。その後、帯域300-450Hzを有する数段の多段増幅器62によりマイコン63により認識できる程度の大きさまで増幅され、マイコン63のA/D変換入力PINから、サンプリング周波数1kHzにより取り込まれる。マイコン63は、随意筋電の振幅に比例した幅のパルスを出力して刺激手段64を制御する。刺激パルスは、双極性パルスで、陽極パルスと陰極パルスは、パルス幅、振幅は同一である。刺激パルス振幅は約100Vであり、パルス幅は50μs-1msの間で調整され、その幅が大きくなるほど、強い刺激となる。刺激パルス周期は50msであり、パルスが印加されるタイミングでフォトモスリレーSW11,SW12はオンとなり、刺激パルスを電極E11,E12に導通する。刺激パルスが印加されていない時はフォトモスリレーSW11,SW12はオフとなり、刺激手段64側からのノイズの混入を防ぐと同時に、電極E11,E12の電極間の短絡を防ぐ役目を果たしている。また、フォトモスリレーSW11,SW12はマイコン63によりオン・オフのタイミングを制御される。この従来技術は、振幅100Vと、アイソレーションを同時に実現する手段である刺激手段64としてトランスを使用するものである。



図7は、第2従来技術である電気刺激装置の構成を示す図である。この構成は本出願人が特願2002-115756号で提案しているものであり、第1従来技術と異なる点は、フォトモスリレーSW11,SW12を用いる代わりに、それぞれダイアックD13,D14を介して電極E14,E15を共通に刺激手段64の一方端子に接続し、刺激手段64の他方端子をアース、すなわち、電極E16に接続する構成とした点である。これにより、刺激は電極E14,E15と電極E16の2チャンネルで、筋電測定は電極E14,E15の1チャンネルで行うものである。この従来技術も刺激手段64としてはトランスを使用するものである。



しかし、トランスはかさばって重いため携帯性能に欠ける。このため電気刺激装置を装着したままで日常生活を送るには不自由を強いられることになる。



そこで、小型軽量化するために、トランスを用いる代わりにトランスレスの昇圧回路を用いることが考えられる。



図8は、第1参考技術である電気刺激装置の構成を示す図である。この構成は第1従来技術の刺激手段64及びフォトモスリレーSW11,SW12を用いる代わりに、トランスレスの昇圧回路及びHブリッジ回路を用いるものである。昇圧回路84はトランスレスのDC-DCコンバータであり(図3で詳しく説明する)、100Vの直流高圧を発生する。Hブリッジ回路はフォトモスリレーSW21,SW22,SW23,SW24から成り、フォトモスリレーSW21,SW23及びフォトモスリレーSW22,SW24をそれぞれ直列に接続して、フォトモスリレーSW21,SW22の共通接続端子を昇圧回路84の+100V端子に接続し、フォトモスリレーSW23,SW24の共通接続端子を昇圧回路84のグランド端子に接続し、フォトモスリレーSW21,SW23の共通接続端子を電極E21に接続し、フォトモスリレーSW22,SW24の共通接続端子を電極E22に接続するものである。



この第1参考技術は次のように動作する。フォトモスリレーSW21,SW24をオンにし、フォトモスリレーSW22,SW23をオフにすると、電極E21から電極E22,E23に電流を流し、負極性である電極E22,E23を興奮させる。逆に、フォトモスリレーSW22,SW23をオンにし、フォトモスリレーSW21,SW24をオフにすると、電極E22から電極E21,E23に電流を流し、負極性である電極E21,E23を興奮させる。このように第1参考技術では電極E23を常に興奮させることになってしまう。



図9は、第2参考技術である電気刺激装置の構成を示す図である。この構成は第2従来技術の刺激手段64を用いる代わりに、トランスレスの昇圧回路及びHブリッジ回路を用いるものである。昇圧回路84はトランスレスのDC-DCコンバータであり(図3で詳しく説明する)、100Vの直流高圧を発生する。Hブリッジ回路はフォトモスリレーSW21,SW22,SW23,SW24から成り、フォトモスリレーSW21,SW23及びフォトモスリレーSW22,SW24をそれぞれ直列に接続して、フォトモスリレーSW21,SW22の共通接続端子を昇圧回路84の+100V端子に接続し、フォトモスリレーSW23,SW24の共通接続端子を昇圧回路84のグランド端子に接続し、フォトモスリレーSW21,SW23の共通接続端子をダイアックD23,D24の共通接続端子に接続し、フォトモスリレーSW22,SW24の共通接続端子を電極E23に接続するものである。



この第2参考技術は次のように動作する。フォトモスリレーSW21,SW24をオンにし、フォトモスリレーSW22,SW23をオフにすると、電極E24,E25から電極E26に電流を流し、負極性である電極E26を興奮させる。逆に、フォトモスリレーSW22,SW23をオンにし、フォトモスリレーSW21,SW24をオフにすると、電極E26から電極E24,E25に電流を流し、負極性である電極E24,E25を興奮させる。しかし、昇圧回路84のグランドを筋電測定系のアースである電極E26に接続すると、フォトモスリレーSW22をオンにしたときに+100V端子がアースと短絡してしまう。



【特許文献1】
特願2002-115756号

産業上の利用分野


本発明は、下垂足患者の運動機能補助、運動機能回復又は筋力増強などのために好適な電気刺激装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
皮膚表面に配置される第1電極及び第2電極と、
第1電極及び第2電極間の随意筋電信号に基づいて刺激信号を制御する制御手段と、
直流の刺激信号を供給するトランスレスの昇圧回路と、
直列に接続され共通接続端子が第1電極に接続される第1スイッチ及び第2スイッチと直列に接続され共通接続端子が第2電極に接続される第3スイッチ及び第4スイッチとを有し、第1スイッチ及び第2スイッチと第3スイッチ及び第4スイッチが並列に接続され前記制御手段により制御されるHブリッジ回路と、
該Hブリッジ回路と並列に接続されるコンデンサと、
前記昇圧回路の出力の両端と前記コンデンサの両端との間にそれぞれ接続され前記制御手段により制御されて、前記Hブリッジ回路のすべてのスイッチがオフの期間にオンとなる第5スイッチ及び第6スイッチと、
前記昇圧回路の出力の一端と接続され皮膚表面に配置される第3電極と
を備えることを特徴とする電気刺激装置。

【請求項2】
皮膚表面に配置される第1電極及び第2電極と、
第1電極及び第2電極間の随意筋電信号に基づいて刺激信号を制御する制御手段と、
直流の刺激信号を供給するトランスレスの昇圧回路と、
直列に接続される第1スイッチ及び第2スイッチと直列に接続される第3スイッチ及び第4スイッチとが並列に接続され前記制御手段により制御されるHブリッジ回路と、
該Hブリッジ回路と並列に接続されるコンデンサと、
前記昇圧回路の出力の両端と前記コンデンサの両端との間にそれぞれ接続され前記制御手段により制御されて、前記Hブリッジ回路のすべてのスイッチがオフの期間にオンとなる第5スイッチ及び第6スイッチと、
第1スイッチと第2スイッチとの共通接続端子と第1電極及び第2電極との間にそれぞれ接続される第7スイッチ及び第8スイッチと、
第3スイッチと第4スイッチとの共通接続端子と接続され皮膚表面に配置される第3電極と
を備えることを特徴とする電気刺激装置。

【請求項3】
第7スイッチ及び第8スイッチが、ダイアックであることを特徴とする請求項2記載の電気刺激装置。

【請求項4】
前記制御手段は、第1電極及び第2電極間の随意筋電信号に基づいて筋肉が静止しているときに、電気刺激を与えるように制御することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の電気刺激装置。

【請求項5】
前記制御手段は、第1電極及び第2電極間の随意筋電信号から導出される随意筋電の大きさの時間的変化に基づいて制御することを特徴とする請求項4記載の電気刺激装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
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