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新規エステル化合物及びその用途

国内特許コード P04A005942
整理番号 化学・薬品-114
掲載日 2005年2月16日
出願番号 特願2002-328482
公開番号 特開2004-161654
登録番号 特許第4017107号
出願日 平成14年11月12日(2002.11.12)
公開日 平成16年6月10日(2004.6.10)
登録日 平成19年9月28日(2007.9.28)
発明者
  • 新井 朋徳
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 新規エステル化合物及びその用途
発明の概要

【課題】本発明は、新規エステル化合物及び性誘引剤としてのその用途を提供することを目的とする。
【解決手段】次式(I):
【化1】

で示される化合物及び該化合物を有効成分として含有する性誘引剤。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要
ミカンヒメコナカイガラムシ(Pseudococcus cryptus)は、ハウスミカンなどの施設栽培で多大な被害を与えている、日本のカンキツで発生する最も重要な害虫である。ミカンヒメコナカイガラムシは葉と葉の重なりの間など目立たないところに潜む性質が強く、低密度時にはその存在を把握するのが困難である。このため、この害虫の防除は被害が発生してから行われることから手遅れになることが多く、効率的な発生予察の確立が緊急の課題となっている。
【0003】
一般的に、コナカイガラムシを含む多くのカイガラムシでは雌と雄とで成虫の形態が著しく異なる。雄成虫は翅があり飛翔できるが寿命は数時間から1日くらいと非常に短命であるのに対し、雌成虫は翅がなく移動能力は高くないが、雄に比べると長寿である。従って、雄は限られた期間の間に雌を見つけて交尾する必要があり、雌を効率よく探すために、カイガラムシの中には、性フェロモンを利用するものも存在する。近年カイガラムシ類でもフェロモンの解明が進み、その構造・成分が明らかになったものがある(例えば、ミカンコナカイガラムシ(Planococcus citri)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、Planococcus ficus、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、キマルカイガラムシ(Aonidiella citrina)、ナシマルカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis pentagona)、Matsucoccus属5種等、非特許文献1~12参照)。
【0004】
一方、最近は昆虫の性フェロモンを利用した大量誘殺や雌雄間交信撹乱等の防除方法に関する薬剤や技術の研究が盛んに行なわれている。これらの方法では、性フェロモンを利用して雄成虫を一定の場所に誘引し捕殺したり、あるいは雌雄間の正常な配偶行動を人為的に撹乱して次世代密度を減少させることにより害虫防除を行うことができる。また、性フェロモンを用いて防除対象害虫の発生予察を行うこともできる。性フェロモンを利用した害虫防除は環境に優しい環境負荷低減技術の一つとして位置付けられており、今後さらに多くの害虫について開発されることが期待されている。
【0005】
このような状況において、本発明者は、ミカンヒメコナカイガラムシの生態、天敵に関する研究を行う中で、ミカンヒメコナカイガラムシにおいても性フェロモンが存在することを初めて見出した。
【0006】
【特許文献1】
特公昭61-036738号公報
【非特許文献1】
Bierl-Leonhardt B. A., D. S. Moreno, M. Schwarz, H. S. Forster, J. R. Plimmer and E. D. DeVilbiss (1980) Identification of the pheromone of the comstock mealybug. Life Science 27: 399-402.
【非特許文献2】
Bierl-Leonhardt B. A., D. S. Moreno, M. Schwarz, J. Fargerlund and J. R. Plimmer (1981) Isolation, identification and synthesis of the sex pheromone of the citrus mealybug, Planococcus citri (Risso). Tetrahedr. Lett. 22: 389-392.
【非特許文献3】
Dunkelblum E., Z. Mendel, F. Assael, M. Harel, L. Kerhoas and Einhorn (1993) Identification of the female sex pheromone of the Israeli pine base scale Matsucoccus josephi. Tetrahedr. Lett. 34:2805-2808.
【非特許文献4】
Einhorn J., P. Menassieu, C. Malosse and P. Ducrot (1990) Identification of the sex pheromone of the maritime pine scale Matsucoccus feytaudi. Tetrahedr. Lett. 31: 6633-6636.
【非特許文献5】
Gieselmann M. J., D. S. Moreno, J. Fargerlund, H. Tashiro and W. L. Roelofs (1979a) Identification of the sex pheromone of the yellow scale. J. Chem. Ecol. 5: 27-33.
【非特許文献6】
Gieselmann M. J., R. E. Rice, R. A. Jones and W. L. Roelofs (1979b) Sex pheromone of the San Jose scale. J. Chem. Ecol. 5:891-900.
【非特許文献7】
Heath R. R., J. R. McLaughlin, J. H. Tumlinson, T. R. Ashley and R. E. Doolittle (1979) Identification of the white peach scale sex pheromone: An illustration of micro techniques. J. Chem. Ecol. 5:941-953.
【非特許文献8】
Hinkens D. M., J. S. McElfresh and J. G. Millar (2001) Identification and synthesis of the sex pheromone of the vine mealybug, Planococcus ficus. Tetrahedr. Lett. 42: 1619-1621.
【非特許文献9】
Lanier G. N., Y. Qi, J. R. West, S. C. Park, F. X. Webstar and R. M. Silverstein (1989) Identification of the sex pheromone of three Matsucoccus pine bast scales. J. Chem. Ecol. 15: 1645-1659.
【非特許文献10】
Negishi T., M. Uchida, Y. Tamaki, K. Mori, T. Ishiwatari, S. Asano and K. Nakagawa (1980) Sex pheromone of the comstock mealybug, Pseudococcus comstocki Kuwana: Isolation and identification. Appl. Entomol. Zool. 15: 328-333.
【非特許文献11】
Roelofs W., M. Gieselmann, A. Carde, H. Tashiro, D. S. Moreno, C. A. Henrick and R. J. Anderson (1977) Sex pheromone of the California red scale, Aonidiella aurantii. Nature 267: 698-699.
【非特許文献12】
Roelofs W., M. Gieselmann, A. Carde, H. Tashiro, D. S. Moreno, C. A. Henrick and R. J. Anderson (1978) Identification of the California red scale sex pheromone. J. Chem. Ecol. 4: 211-224.
産業上の利用分野
本発明は、新規エステル化合物及び該化合物を有効成分として含有する性誘引剤に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 次式(I):
【化学式1】
で示される2,2-ジメチル-3-(1-メチルエテニル)シクロブタンメチル 3-メチル-3-ブテネート。
【請求項2】 次式(I):
【化学式2】
で示される化合物を有効成分として含有するミカンヒメコナカイガラムシ用の性誘引剤。
産業区分
  • 有機化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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