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V型電気抵抗温度特性材料

国内特許コード P990001851
掲載日 2000年6月1日
出願番号 特願平08-313884
公開番号 特開平10-154603
登録番号 特許第2863835号
出願日 平成8年11月25日(1996.11.25)
公開日 平成10年6月9日(1998.6.9)
登録日 平成10年12月18日(1998.12.18)
発明者
  • 檀 武弘
  • 江頭 満
  • 京野 純郎
  • 不動寺 浩
  • 新谷 紀雄
出願人
  • 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明の名称 V型電気抵抗温度特性材料
発明の概要 【課題】 正、負の温度特性を大きな自由度を持って別個に選択できる、任意の複雑形状での使用が可能なV型電気抵抗温度特性材料を提供する。
【解決手段】 正(または負)の電気抵抗温度特性を持つ親粒子(13)と、親粒子径以下の大きさの負(または正)の電気抵抗温度特性を持つ子粒子(4)と、この親、子粒子とオーミック接合する金属粒子で子粒子径以下の大きさの孫粒子(2)とで複合粒子(14)を構成しているV型電気抵抗温度特性材料。
従来技術、競合技術の概要



通常、セラミックス材料は、その電気抵抗が金属と異なり温度の上昇とともに低下し、負温度特性抵抗体(NTC材料)と呼ばれ、特に温度係数の大きいものはサーミスタ温度計等に広く利用されている。Mn,Ni等遷移金属の複合酸化物がその代表的なものとして知られている。一方、稀ではあるが正の温度係数を持つセラミックス材料が存在し、正温度特性抵抗体(PTC材料)と呼ばれて、消磁用素子、モータ起動用素子、温度補償用素子、さらには、ヘアドライヤー、蚊とり器等の自己制御型ヒーター材料等に広く使用されいる。その代表的なものとしてはBaTiO3 が知られている。

このようにこれらの温度特性抵抗体材料は、単独でもそれぞれの温度特性を生かして利用されているが、これら両者の特性を組み合わせた材料も注目されており、その実用的発展が望まれてもいる。しかしながら、両者の特性を組み合わせた温度に対する抵抗の変化がV型を示す材料については、従来、高温炉等の高価な装置における焼結または熱処理により製造されたものしかなく、そのため形状も限られ、また必要とされるV型特性を任意に制御できていないため、その使用方法や適用分野は大きく制限されていた。

実際に、このようなV型電気抵抗温度特性を示す材料としては、これまでにBaTiO3 系PTC材料にWO3 +Yb2 3 (特許公報 昭54-27555)を添加したもの、および同様にBaTiO3 系PTC材料でBaをSrおよびPbで置換した(Srx Pb1-x-0.002 0.003 )TiO3 系材料(エレクトロ・セラミクス誌No.93(1988))が報告されている。前者では、WO3の添加によりV型温度特性が得られ、さらにYb2 3 の添加により比抵抗の低下が図られている。また、後者ではSr/Pb比、Sr/Ti比を変化させることにより、比抵抗および最低抵抗値の温度を変化させることができている。

しかしながら、これらの方法は、微量元素の添加により組成と特性値を変化させるものであるため、求める温度特性を得るためには、多くの経験とノウハウを基にして、原材料の段階からの厳密なコントロールが必要とされている。それゆえ、希望するV型特性値の材料を簡便に手に入れることはきわめて難しいという問題がある。また、両者とも、全てバルクの焼結材であるので、必要形状に成型後、千数百℃の高温での焼結の工程が必要不可欠であり、この工程での形状変化は大きく、複雑な形状のものを得ることは困難であり、任意の形状での使用には大きな制限がある。

また一方、ディスク形状(直径6mm,厚さ1mm)のPTC材、NTC材を電極ペースト材で高温焼き付けにより接合一体化してV型電気抵抗温度特性を付与させた材料も知られている(特許公報 昭61-159705)。この場合、希望するV型特性値の材料を得ることは容易であるが、任意の複雑な形状での使用や、サイズの極小化は不可能であり、600℃程度の高温処理も不可欠となっている。

そこでこの発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであって、焼結材はもとより、張り合わせ材の欠点を解消し、塗布や、圧粉体・充填体の樹脂固定などの高温焼結なしの簡便な手順で、任意の複雑形状での使用が可能な、新しいV型電気抵抗温度特性材料と、その製造方法を提供することを目的としている。

産業上の利用分野



この発明は、V型電気抵抗温度特性材料とその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
正または負の電気抵抗温度特性を持つ親粒子と、親粒子径以下の大きさの負または正の電気抵抗温度特性を持つ子粒子と、親粒子と子粒子にオーミック接合する金属粒子で、子粒子径以下の大きさの孫粒子とからなり、孫粒子が子粒子表面に非連続で分散付着した第一次複合粒子が、さらに親粒子の表面に非連続で分散付着した複合粒子によって構成されていることを特徴とするV型電気抵抗温度特性材料。

【請求項2】
請求項1の複数の複合粒子が充填または塗布されて構成されているV型電子抵抗温度特性材料。

【請求項3】
親粒子径以下の大きさの負または正の電気抵抗温度特性を持つ子粒子と、この子粒子とオーミック接合する金属粒子で子粒子径以下の大きさの孫粒子とを、それぞれ逆極性に強制帯電させ、子粒子-孫粒子間静電気力付着と孫粒子同士の同極性反発により、子粒子表面に孫粒子を非連続に分散付着させて第一次複合粒子を形成し、次いで、正または負の電気抵抗温度特性を持つ親粒子と第一次複合粒子とを逆極性に強制帯電させて、親粒子表面に、第一次複合粒子を非連続に分散付着させて複合粒子を形成し、この複合粒子を複数充填して電気抵抗温度特性材料を構成することを特徴とするV型電気抵抗温度特性材料の製造方法。

【請求項4】
子粒子表面に、オーミック接合する金属を島状に真空蒸着して孫粒子を分散付着させる請求項2のV型電気抵抗温度特性材料の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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