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ストレスに応答する根特異的遺伝子

国内特許コード P04A005981
整理番号 植物バイオ-124
掲載日 2005年2月16日
出願番号 特願2002-144877
公開番号 特開2003-334084
登録番号 特許第3731048号
出願日 平成14年5月20日(2002.5.20)
公開日 平成15年11月25日(2003.11.25)
登録日 平成17年10月21日(2005.10.21)
発明者
  • 小松 節子
  • 小柴 共一
  • 澤 進一郎
  • 橋本 誠
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 ストレスに応答する根特異的遺伝子
発明の概要 【課題】 イネのストレス応答性遺伝子およびこれと機能的に同等な遺伝子、これら遺伝子がコードするタンパク質、並びにこれら遺伝子を利用したストレス応答性植物の作出を課題とする。
【解決手段】 本発明者らはイネのストレス応答性遺伝子RSI1をクローニングすることに成功した。単離した遺伝子やこれと機能的に同等な遺伝子を利用して、ストレス応答性植物の作出を行うことが可能であることを見出した。本発明は、植物の品種改良等の分野において有用である。
従来技術、競合技術の概要


植物の耐塩性・耐乾性は農業および環境保全上重要な問題である。現在、地球上の約3分の1は乾燥地に属しているといわれ、現在も耕地や緑地の砂漠化が進んでいることから、その割合は将来増加することが予想される。2050年には世界人口が現在の1.5倍以上になるといわれ、食糧問題はますます深刻化することを考えると、耕作不適地、特に乾燥地でも育つ作物品種や栽培技術の開発は緊急を要する課題である。そこで、乾燥地の農業では、土壌における塩分集積が問題となっている。乾燥気候下では、蒸発散量が降水量を上回るため、排水が不完全な状態で潅漑を続けた場合、塩分を含んだ地下水位の上昇が促進されて塩分が地表に析出するため、土壌における多量な塩分集積に結びつく。その結果耕作が不能になる例は、チグリス―ユーフラテス文明の滅亡を代表に太古の昔から知られており、現在でも未だ問題になることが多い。以上のことから、作物の耐塩性・耐乾性を高めることは、乾燥地や塩分集積地の農業を進める上で重要な課題となっている(但野利秋 (1983) 化学と生物 21, 439-445 作物の耐塩性とその機構; 内山泰孝 (1988) 化学と生物 26, 650-659 塩性環境の農業利用)。
従って、塩あるいは乾燥等のストレスに応答する遺伝子が単離されれば、これを形質転換法により任意の品種に導入することによって、それらの系統の塩や乾燥等に対するストレス耐性の向上を図ることができる可能性がある。



植物の環境応答に、地上部の葉や茎頂が重要な働きをすることは明白であるが、根は水や養分の吸収と連動した乾燥、塩、低温などのストレスに対応する調節機構を持ち合わせており、重要な役割を担っている。
そこで、植物の根における塩あるいは乾燥等に対するストレス応答性遺伝子の単離が望まれていた。

産業上の利用分野


本発明は、植物の根由来の新規なストレス応答性のタンパク質および該タンパク質をコードする遺伝子、ならびに該遺伝子を利用した植物の改変に関する。本発明は、植物の品種改良などの分野において有用である。

特許請求の範囲 【請求項1】
植物に由来する、下記(a)から(e)のいずれかに記載のDNA
(a)配列番号:2に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA
(b)配列番号:1に記載の塩基配列のコード領域を含むDNA
(c)配列番号:2に記載のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列を有し、植物の根において塩化ナトリウムまたは乾燥による処理によりその産生が誘導されるが、アブシジン酸による処理によってはその産生が誘導されないタンパク質をコードするDNA
(d)配列番号:1に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、植物の根において塩化ナトリウムまたは乾燥による処理によりその産生が誘導されるが、アブシジン酸による処理によってはその産生が誘導されないタンパク質をコードするDNA;または
(e)配列番号:2に記載のアミノ酸配列と90%以上のアミノ酸配列の同一性を有し、植物の根において塩化ナトリウムまたは乾燥による処理によりその産生が誘導されるが、アブシジン酸による処理によってはその産生が誘導されないタンパク質をコードするDNA

【請求項2】
塩化ナトリウムによる処理により発現が誘導され、アブシジン酸による処理によっては発現が誘導されない、請求項1(c)乃至(e)のいずれかに記載のDNA。

【請求項3】
乾燥による処理により発現が誘導され、アブシジン酸による処理によっては発現が誘導されない、請求項1(c)乃至(e)のいずれかに記載のDNA。

【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載のDNAを含むベクター。

【請求項5】
請求項1から3のいずれかに記載のDNAを発現可能に保持する形質転換植物細胞。

【請求項6】
請求項5に記載の形質転換植物細胞を含む形質転換植物体。

【請求項7】
請求項6に記載の形質転換植物体の子孫またはクローンである、形質転換植物体。

【請求項8】
請求項6または7に記載の形質転換植物体の繁殖材料。

【請求項9】
請求項6または7に記載の形質転換植物体の製造方法であって、請求項1に記載のDNAを植物細胞に導入し、該植物細胞から植物体を再生させる工程を含む方法。

【請求項10】
請求項1から3のいずれかに記載のDNAによりコードされるタンパク質。

【請求項11】
請求項10に記載のタンパク質に結合する抗体。

【請求項12】
配列番号:1に記載の塩基配列からなるDNAまたはその相補鎖に相補的な少なくとも15ヌクレオチドからなるポリヌクレオチド。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録


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