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人工水路とその底質形成方法

国内特許コード P04A006067
整理番号 土木・建築-22
掲載日 2005年2月16日
出願番号 特願2002-327249
公開番号 特開2004-162309
登録番号 特許第3733426号
出願日 平成14年11月11日(2002.11.11)
公開日 平成16年6月10日(2004.6.10)
登録日 平成17年10月28日(2005.10.28)
発明者
  • 中 達雄
  • 向井 章恵
  • 島 武男
  • 田中 良和
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 人工水路とその底質形成方法
発明の概要 【課題】勾配のある人工水路に自然の力を利用して水生生物が生息可能な領域をつくる。
【解決手段】人工水路2は、自然底質の底部4とコンクリートで護岸された側壁部3A、3Bとを備えている。この人工水路2には、両側壁部3A、3Bを結ぶ桟6を所定の間隔D1で設け、これら桟6の上部には、隣り合う桟6、6と幅方向位置を異ならせて形成された切欠部5A、5Bを設け、この切欠部5A、5Bに堰上げ板8を差し入れている。切欠部5A、5Bと桟6とにより、水流を下方の流れの水域S1と水平な流れの水域S2と生じせしめ、水域S1では、洗掘により淵12を形成し、水域S2では、土砂を堆積させて瀬11を形成するようにしている。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要



農業水路等の人工的排水路は、一般にコンクリート護岸により整備されてきた。河川生態系と水田生態系とを結ぶ農業排水路では、特に中山間地域の傾斜水路においては、水路がコンクリート護岸等により整備されると、二次的自然環境を育んできた水路内の物理的水域環境が変化し、特に傾斜が急になると、流れが高速射流の薄層流となり単調化する。従って、魚類等の生息環境は激変してしまう。すなわち、水路の近代化(水田のほ場整備事業等)によるコンクリート水路では、水深が浅く、流れが速くなり、特に傾斜水路では水路床の底質(土砂等)が洗い流され、生物や植生が育つ環境が損なわれた。このため、近年、生態系を保全するタイプの水路として水路側護岸に魚巣ブロックを配置する技術が開発され適用されている(例えば、特許文献1参照。)。また、水路側護岸に植生帯を配置する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。





【特許文献1】

特開2002-105926号公報(第2頁、図1)

【特許文献2】

特開平5-118017号公報(第3頁、図1)

産業上の利用分野



本発明は、生態系を保全するための人工水路とその底質形成方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
側壁部が保護材により護岸され傾斜して形成された、河川生態系と水田生態系とを結ぶ人工水路において、底部を自然底質から構成し、この人工水路に、両側壁部間を結ぶ桟を所定の間隔で設け、これら桟の上部には、切欠部を設け、この切欠部の高さを水路断面積、水量、勾配、桟高さに応じて上下方向の流れを生じさせる高さに設定するとともに、隣り合う桟の切欠部を互いに幅方向位置を異ならせて配置し、側壁部には、切欠部近傍の溢流域に臨む部位に、水生生物が逃げ隠れ可能な空隙部を形成した空隙体を設け、底部には、切欠部から溢流する水流の下方部位に、洗掘を防ぐ洗掘防止部材を設け、水流が下方に流れる水域と水平に流れる水域とを形成し、水流が下方に流れる水域に洗掘により徐々に淵を形成し、水平に流れる水域に淵の形成に伴い水流中の土砂を堆積させて瀬と滞積部分とを形成するとともに、この滞積部分を、水位上昇時、水深の浅い瀬の水域となし、水位低下時、土砂を露出させ、流量増大時、最上流側桟から最下流側桟の間の水路面に蛇行流を生ぜしめて底質の多様化を保持するようにしたことを特徴とする人工水路。

【請求項2】
切欠部には、底部からの高さを調整可能とすべく高さが異なる堰上げ板が差し入れられることを特徴とする請求項に記載の人工水路。

【請求項3】
側壁部が保護材により護岸され傾斜して形成された、河川生態系と水田生態系とを結ぶ人工水路の底部を自然底質から構成し、この人工水路に、両側壁部間を結ぶ桟を所定の間隔で設け、これら桟の上部には、切欠部を設け、この切欠部の高さを水路断面積、水量、勾配、桟高さに応じて上下方向の流れを生じさせる高さに設定するとともに、隣り合う桟の切欠部を互いに幅方向位置を異ならせて配置し、側壁部には、切欠部近傍の溢流域に臨む部位に、水生生物が逃げ隠れ可能な空隙部を形成した空隙体を設け、底部には、切欠部から溢流する水流の下方部位に、洗掘を防ぐ洗掘防止部材を設け、水流が下方に流れる水域と水平に流れる水域とを形成し、水流が下方に流れる水域に洗掘により徐々に淵を形成し、水平に流れる水域に淵の形成に伴い水流中の土砂を堆積させて瀬と滞積部分とを形成するとともに、この滞積部分を、水位上昇時、水深の浅い瀬の水域となし、水位低下時、土砂を露出させ、流量増大時、最上流側桟から最下流側桟の間の水路面に蛇行流を生ぜしめて底質の多様化を保持するようにしたことを特徴とする人工水路の底質形成方法。

【請求項4】
桟の設置後、桟間に土砂を投入することを特徴とする請求項に記載の人工水路の底質形成方法。

【請求項5】
桟の設置後、桟の上流側の水流に土砂を投入し、淵と瀬の形成を促進することを特徴とする請求項3または4に記載の人工水路の底質形成方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2002327249thum.jpg
出願権利状態 登録


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