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アレーアンテナの較正方法

国内特許コード P990001937
掲載日 2000年6月1日
出願番号 特願平09-157397
公開番号 特開平10-335921
登録番号 特許第3138728号
出願日 平成9年5月30日(1997.5.30)
公開日 平成10年12月18日(1998.12.18)
登録日 平成12年12月15日(2000.12.15)
発明者
  • 三浦 龍
  • 松本 泰
出願人
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構
発明の名称 アレーアンテナの較正方法
発明の概要 【課題】有効なアレーアンテナの較正方法を提供する。
【解決手段】複数のアンテナ素子1とで構成され、所定のビームパターンを得るための所定の励振分布が各アンテナ素子1で受信され、それら各アンテナ素子1で受信した信号を合成するまでの各系統間において、上記所定の励振分布以外に振幅および位相が不均一であるアレーアンテナの各系統に与えられ、ある既知の方向から到来する無変調のまたは変調された単一の信号を受信し、上記各系統毎に、受信信号が取り出せる出力ポートをもつ場合、上記各系統の受信信号出力に、アンテナの近傍または遠隔において、所定のディジタル信号処理演算を行って出力することにより、上記所定の励振分布以外に存在する振幅および位相の不均一性を相殺するための係数を得る。
従来技術、競合技術の概要


第1の従来例として、”Digital Beamforming for Radar System,MICROWAVEJOURNAL,JAN,1989,p121~p136”に記載されているように、受信アンテナ装置内部にアレーアンテナ較正用の無変調信号源を備え、この較正用信号をアレーアンテナの各アンテナ素子の近傍の給電線に、予め正確な特性がわかっている方向性結合器を経由して注入し、各系統の信号を検波してそれぞれの振幅及び位相の不均一性を測定する方法が開発されている。
また、第2の従来例として、”「フェイズドアレイアンテナの素子振幅位相測定法」,電子通信学会誌,’82/5,Vol.J65-DNo.5,p555~p560”に記載されているように、遠方から到来する一定振幅の信号を受信し、アレーアンテナの各アンテナ素子に対応した各系統の位相を1つずつ回転させ、その時のアレーアンテナの全アンテナ素子の合成出力電力を測定し、その軌跡から各系統における振幅と位相の不均一性を検出する方法が開発されている。

産業上の利用分野


本発明は、アンテナの近傍または遠隔から受信した各アンテナ素子の入力信号を、所定のディジタル信号処理演算を行うことにより、所定の励振分布以外に存在する振幅および位相の不均一性を相殺するための係数を得るアレーアンテナの較正方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
複数の受信アンテナ素子で構成され、所定のビームパターンを得るための所定の励振分布が各アンテナ素子に接続された各系統に与えられ、それら各アンテナ素子で受信した信号を検波するまでの各系統間所定の励振分布以外に振幅および位相不均一性が存在するアレーアンテナにおいて、
既知の方向から到来する任意の変調方式で変調された単一の信号を受信し、上記各系統毎に、受信信号が取り出せる出力ポートをもつ場合、上記各系統の受信信号出力に、所定のディジタル信号処理演算を行って出力することにより、上記各系統間に存在する振幅および位相の不均一性を相殺するための較正係数を得ることを特徴とするアレーアンテナの較正方法。

【請求項2】
複数の受信アンテナ素子で構成され、所定のビームパターンを得るための所定の励振分布が各アンテナ素子に接続された各系統に与えられ、それら各アンテナ素子で受信した信号を検波するまでの各系統間所定の励振分布以外に振幅および位相不均一性が存在するアレーアンテナにおいて、
知の方向から到来する任意の変調方式で変調された単一の信号を受信した場合、各系統の信号強度に比例し、かつ位相基準となる特定の系統の信号に同相化するための平均的な重みを各系統毎に演算し、この重みに上記所定の励振分布の係数を上記重みの絶対値の2乗で除算した係数を乗算し、これを受信信号の到来方向とアンテナ素子の配置で一意的に決まるアンテナ素子間の到来信号の位相差分だけ補正することにより、上記各系統間に存在する振幅および位相の不均一性を相殺するための較正係数を求め出力する、
ことを特徴とするアレーアンテナの較正方法。

【請求項3】
複数の受信アンテナ素子で構成され、所定のビームパターンを得るための所定の励振分布が各アンテナ素子に接続された各系統に与えられ、それら各アンテナ素子で受信した信号を検波するまでの各系統間には所定の励振分布以外に振幅および位相の不均一性が存在するアレーアンテナにおいて、
同時に複数の方向にビームを向けるための第1の空間離散フーリエ変換回路を備え、
既知の方向から到来する任意の変調方式で変調された単一の信号を受信した場合、第1の空間離散フーリエ変換回路から出力される各ビームの信号強度に比例し、かつ位相基準となるある所定のビームの信号に同相化するための平均的な重みを各ビーム毎に演算し、この重みに第2の空間離散フーリエ変換回路での演算を行うことにより、各ビームに対応した重みから各アンテナ素子に接続された系統に対応した重みに変換し、この重みに上記所定の励振分布の係数を上記重みの絶対値の2乗で除算した係数を乗算し、これを受信信号の到来方向とアンテナ素子の配置で一意的に決まるアンテナ素子間の到来信号の位相差分だけ補正することにより、上記各系統間に存在する振幅および位相の不均一性を相殺するための較正係数を求め出力する、
ことを特徴とするアレーアンテナの較正方法。

【請求項4】
複数の受信アンテナ素子で構成され、所定のビームパターンを得るための所定の励振分布が各アンテナ素子に接続された各系統に与えられ、それら各アンテナ素子で受信した信号を検波するまでの各系統間には所定の励振分布以外に振幅および位相の不均一性が存在するアレーアンテナにおいて、
同時に複数の方向にビームを向けるための第1の空間離散フーリエ変換を行う空間離散フーリエ変換回路を備え、
既知の方向から到来する任意の変調方式で変調された単一の信号を受信した場合、第1の空間離散フーリエ変換で出力される各ビームの信号強度に比例し、かつ位相基準となるある所定のビームの信号に同相化するための平均的な重みを各ビーム毎に演算し、この重みに第2の空間離散フーリエ変換を行うことにより、各ビームに対応した重みから各アンテナ素子に接続された系統に対応した重みに変換し、この重みに上記所定の励振分布の係数を上記重みの絶対値の2乗で除算した係数を乗算し、これを受信信号の到来方向とアンテナ素子の配置で一意的に決まるアンテナ素子間の到来信号の位相差分だけ補正することにより、上記各系統間に存在する振幅および位相の不均一性を相殺するための較正係数を求め出力するとともに、
上記第1の空間離散フーリエ変換と、上記第2の空間離散フーリエ変換とを行う各回路を同一の空間離散フーリエ変換回路に設け、交互にスイッチで切り換えながら共用するようにした、
ことを特徴とするアレーアンテナの較正方法。

【請求項5】
請求項4に記載のアレーアンテナの較正方法において、
同時に複数の方向にビームを向けるための空間離散フーリエ変換回路と、
上記空間離散フーリエ変換回路からの出力信号に対し、各出力信号の信号強度に比例し、かつ位相基準となるある所定の信号に同相化するための平均的な重みを演算し上記各信号に乗算して、その乗算した結果を各信号間で合成して受信信号を出力するビーム形成回路とを備え、
既知の方向から到来する任意の変調方式で変調された単一の信号を受信した場合、各アンテナ素子で受信した信号を検波するまでの各系統間において、上記各系統間に存在する振幅および位相の不均一性を相殺するための較正係数を出力するための、空間離散フーリエ変換回路から出力される各ビーム、または上記各系統の信号の強度に比例し、かつ位相基準となるある所定の信号に同相化するための平均的な重みを各信号毎に演算する回路を、上記受信信号を出力するビーム形成回路と交互にスイッチで切り換えながら共用することを特徴とするアレーアンテナの較正方法。

【請求項6】
複数の受信アンテナ素子で構成され、所定のビームパターンを得るための所定の励振分布が各アンテナ素子に接続された各系統に与えられ、それら各アンテナ素子で受信した信号を検波するまでの各系統間には所定の励振分布以外に振幅および位相の不均一性が存在するアレーアンテナにおいて、
それらの不均一性を相殺させる係数を出力する回路と、
各系統毎に準同期検波を行うための局部発振器の振幅と位相を調節できる補正回路とを備えある既知の方向から到来する任意の変調方式で変調された単一の信号を受信した場合、その不均一性を相殺させるための係数を各系統毎に互いに直交する2つの成分からなるベクトルで表現し、そのベクトルに比例したベクトルを上記局部発振器の初期ベクトルとなるように上記振幅・位相の補正回路を設定することにより、上記単一の信号の近傍にある周波数帯にあって任意の方向から到来する通信信号に対して、各系統間において存在する振幅と位相の上記不均一性を相殺する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアレーアンテナの較正方法。

【請求項7】
複数の受信アンテナ素子で構成され、所定のビームパターンを得るための所定の励振分布が各アンテナ素子に接続された各系統に与えられ、それら各アンテナ素子で受信した信号を検波するまでの各系統間には所定の励振分布以外に振幅および位相の不均一性が存在するアレーアンテナにおいて、
ある既知の方向から到来する任意の変調方式で単一の信号を受信した場合、その出力された不均一性を相殺させるための係数を各系統毎に互いに直交する2つの成分からなるベクトルで表現し、上記ベクトルが各系統間で同一となるように、各系統の局部発振器の振幅と位相を、上記ベクトルに基づいてフィードバック制御することにより、上記単一の信号の近傍に特定の周波数帯にあって任意の方向から到来する通信信号に対して、各系統間において存在する振幅と位相の上記不均一性を実時間で相殺する請求項1に記載のアレーアンテナの較正方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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