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移動制御反射板を用いたアクティブ吸音パネルシステム

国内特許コード P04A006921
整理番号 KN000498
掲載日 2005年3月18日
出願番号 特願2000-352910
公開番号 特開2002-156978
登録番号 特許第3554764号
出願日 平成12年11月20日(2000.11.20)
公開日 平成14年5月31日(2002.5.31)
登録日 平成16年5月21日(2004.5.21)
発明者
  • 小林 紘
出願人
  • 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
発明の名称 移動制御反射板を用いたアクティブ吸音パネルシステム
発明の概要 【課題】 航空機エンジンの変化に対応して、低い周波数音から翼通過周波数音およびその高調波成分を含む幅広い周波数領域のエンジン騒音を、能動的にダクト吸音する。
【解決手段】 吸音パネル部1とアクティブ吸音制御システム部2で構成され、エンジン吸・排気ダクトを形成するナセル内外壁間の空間4を音響共鳴場すると共に、空間内壁面に多孔質吸音材14を貼付して音響吸音場として活用し、多孔板の内側の多重層金属ワイヤーメッシュ7を重ねてなる吸音パネル表面板6と、多孔質吸音貼付の側板9とバックシート板13から成る吸音強化吸音パネル部として、パネル内部の移動制御反射板8をアダプティブ・フィード・フォワード制御法を活用して移動制御し、ターボファンエンジンから放射されるファン騒音やタービン騒音等をエンジンの作動変化即ち発生騒音変化に対応して最適な高レベルのダクト吸音を可能とする。
従来技術、競合技術の概要


航空機騒音、特にエンジン騒音の環境適合性の問題は、現有の航空機の運行ならびに、次世代超音速機や超高バイパス比ターボファン機等の新型航空機の開発・就航のためには解決されねばならない重要な問題であり、今日まで多くの騒音低減に向けた研究・開発が行われてきている。このような騒音低減技術として、代表的にはエンジンの吸排気ダクトに吸音材や吸音パネルを内貼りする種々の吸音パネル構造が知られているが、近年騒音発生の変化に能動的に対応して騒音を打ち消す又は低減するアクティブ騒音低減技術が注目されてきている。



現在提案されている航空機エンジンのアクティブ騒音低減技術として、例えばジェットエンジンのファンローターとファン出口案内翼段の上流及び下流に複数のマイクロフォンと伝空音響トランスデューサを配置して、ファンからの基準信号と音響トランスデューサによって検知されるエラー信号とによって制御出力信号が与えられて、該制御出力信号によりファン段の空気制御弁を起動して、高圧力の気流を送ってファンのトーン騒音の音響打消を与えるようにしたものが提案されている(特表平10-507533号公報)。

産業上の利用分野


本発明は、移動制御反射板を用いたアクティブ吸音パネルシステム、特に、航空機エンジン、発電用および非常用ガスタービン、ターボ機械や送風機等の騒音低減用、送風機や空調器等のダクトやトンネルの騒音低減用、並びに激しく変化する騒音が発生する道路、工場、作業場や住居の騒音低減に壁面吸音パネルとして使用が可能な移動制御反射板を用いたアクティブ吸音パネルシステムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
多孔板からなる吸音パネル表面板、多孔質吸音材貼付の側板、及び多孔質吸音材貼付のバックシート板により、音響吸音空間を形成し、該音響吸音空間内に前記多孔板より僅かに小さく、且つ内壁面に多孔質吸音材を貼付して前記多孔板に対して位置・形態制御可能とした移動制御反射板を設けてなる吸音パネル部と、
該吸音パネル部を挟んで騒音場に向けて配置された感知センサーとエラーセンサー、前記両センサーで計測される全音圧の差が最大となるように処理して前記反射板の形態・位置に関する制御信号を出力する信号処理手段、該信号処理手段からの制御信号により駆動される移動制御反射板駆動用制御モータを有してなるアクティブ吸音制御システム部とからなり、
前記移動制御反射板は、音の伝播方向に対して平行、前後傾斜、側面傾斜の三次元的運動とから構成される複合運動可能に、駆動制御ができるよう構成され、騒音源の作動変化に対応して、前記移動制御反射板の形態と位置を制御することにより低い周波数音から高い周波数を含む幅広い周波数領域の騒音を能動的に最適吸音ができるようにしたことを特徴とするアクティブ吸音パネルシステム。

【請求項2】
前記移動制御反射板は、音の伝播方向に対して平行、前後傾斜、側面傾斜および回転の三次元的位置変位と曲線、回転及び揺動三次元的運動とから構成される複合運動可能に、駆動制御ができるようになっている請求項1に記載のアクティブ吸音パネルシステム。

【請求項3】
前記吸音パネル部全体が、円、矩形、楕円等の任意形状断面のダクト又はセクターよって形成され、該ダクト又はセクターの周面を複数に区切って複数の吸音パネル部を配置し、各吸音パネル部毎に前記移動制御反射板の三次元的変位駆動制御ができるようにしてなる請求項2に記載のアクティブ吸音パネルシステム。

【請求項4】
前記アクティブ吸音制御システムが航空機エンジンの騒音低減のためのシステムであって、前記音響吸音空間が、エンジン吸・排気ダクトをなすナセルの内外壁間の空間に形成されている請求項1、2又は3に記載のアクティブ吸音パネルシステム。

【請求項5】
前記吸音パネル表面板は、前記多孔板、該多孔板の内側に貼付された多重層金属ワイヤーメッシュや多層多孔質吸音材からなる請求項1~4何れかに記載のアクティブ吸音パネルシステム。

【請求項6】
前記吸音パネル部の構造材が耐熱材や高圧用材料で形成され、タービン騒音やジェット騒音をダクト吸音およびエジェクター吸音するようにしてなる請求項1~5何れかに記載のアクティブ吸音パネルシステム。

【請求項7】
前記移動制御反射板は、平板、半楕円、半円筒、半球、波型等の任意形状およびそれらの重ね合わせ形状からなる請求項1~6何れかに記載のアクティブ吸音パネルシステム。

【請求項8】
前記信号処理手段は、ファン直前に配置された感知センサーおよび上流に配置されたエラーセンサーから計測される全音圧の差が最大となるように、最小平均二乗法アルゴリズム処理された移動制御反射板の形態・位置に関する制御信号を出力する請求項1~7何れかに記載のアクティブ吸音パネルシステム。

【請求項9】
移動制御反射板の形態および位置変位をパラメータに前記吸音パネル部の吸音量情報を予め作成して格納したデータバンクを、前記最小平均二乗法アルゴリズム処理時に使用する請求項8に記載のアクティブ吸音パネルシステム。

【請求項10】
前記移動制御反射板の三次元的移動・回転の駆動は、モータ機構、油圧・空気圧機構又はワイヤー機構によって行われる請求項1~9何れかに記載のアクティブ吸音パネルシステム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2000352910thum.jpg
出願権利状態 登録
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