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[11C]CH3Xの製造方法

国内特許コード P05A006960
整理番号 NIRS-165
掲載日 2005年4月8日
出願番号 特願2003-206542
公開番号 特開2005-053804
登録番号 特許第4238353号
出願日 平成15年8月7日(2003.8.7)
公開日 平成17年3月3日(2005.3.3)
登録日 平成21年1月9日(2009.1.9)
発明者
  • 鈴木 和年
出願人
  • 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
発明の名称 [11C]CH3Xの製造方法
発明の概要 【課題】高比放射能化が期待でき、しかも高収率を維持しうる11CHIの製造方法を提供する。
【解決手段】水素ガスを含む窒素ガスにプロトンを照射することにより生成した11Cを照射容器内で直接に[11C]CHに変換し、ついでこれをハロゲンガスと反応管内で反応させて11CHX(Xはハロゲン原子を示す)を生成させる方法において、該照射容器内を予めプロトンにより予備照射して、混入している非放射性炭素を除去した後に本照射すること、ならびに該11CHXおよび該ハロゲンガスを該反応管内を循環させないシングルパス法により、該反応管内を通過させること、およびその最適条件を提供することを特徴とする。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


医学、薬学、生化学等の分野において、PET(ポジトロン断層撮影診断法)は、生体機能の定量的な生理学的画像を得るための手段として有用である。11C、13N,15O等のポジトロン放出核種は、生物学的に活性なトレーサー中にその化学的挙動に影響を与えないで導入できるからである。PETにおいて用いられるポジトロン放出核種のうち、11Cによる被標識化合物の標識化は、通常11C ヨウ化メチルを標識化剤として用いるが、11Cの半減期が20.4分と短いため、必要に応じて使用現場で迅速に合成することが必要である。



従来、[11C]標識薬剤、たとえば[11C]CH3I合成には[11C]CO2 を出発物質として、LiAlH4/THFおよびHIとの反応により生成した[11C]CH3Iを反応中間体として利用することにより得るのが最も一般的である(たとえば、非特許文献1)。この方法においては高収率で、しかも安定的に[11C]CH3Iが得られるが、難点は準備作業が大変であること、高い比放射能が得られにくいこと、繰り返し製造にも不向きなことである。これに対し、[11C]CH4 を出発物質とし、I2 との反応により直接[11C]CH3Iを製造する方法は、収量は半分程度に低下するが、繰り返し製造に適していること、準備作業が簡単なこと、高比放射能化に適していること、等の利点を有する(たとえば、非特許文献2)。しかし、この方法は一般的に、第1段階で[11C]CO2を製造し、その後で触媒により、[11C]CH4 に変換し、これをI2 蒸気と一緒に石英製反応管内を循環させることにより[11C]CH3Iを生成させ、それを捕集して利用する方法である。この方法の難点は、[11C]CO2 による汚染が避けられず、また、比較的高温でI2 蒸気を循環させるため、7~8回の製造でI2 を交換する必要があり、さらに経路内でI2 が詰まり易いことである。さらに循環などの作業のために時間がかかり、[11C]CH4が減衰して消失し易い。



一方、循環させないシングルパス法も提案されており、この方法は循環に伴う上記の難点は自動的に解消されるが、当然に収率は低下することになる(非特許文献3)。



さらに、ターゲットガスに水素を混合し、ターゲット内で直接に11CH4を製造する方法も知られており、この方法とシングルパスI2 法を組合わせた11CH3Iの製造方法も検討されているが、高比放射能化を達成するための具体的方法などについては知られていなかった(非特許文献4)。



【非特許文献1】
Suzuki K. et al.、Computer Controlled Large Scale Production of High Specific activity [11C]Ro15-1788 for PET Studies of Be nzodiazepine Receptors. Int. J. Appl. Radiat. Isot. 36, 971 - 976, 1985
【非特許文献2】
Larsen P., et al.、 Synthesis of [11C]Iodomethan by Iodination of [11C]Methan. Appl. Radiat. Isot. 48, 153 - 157, 1997.
【非特許文献3】
Link M. J. et al.、 Production of [11C]CH3I by single Pass Re action of [11C]CH4 with I2. Nucl. Med. & Biol. 24, 93 - 97, 1 997.
【非特許文献4】
Noguchi J., Mutoh M., Suzuki K. Optimization of the single Pa ss I2 Method for [11C]CH3I Synthesis and its application to [11C]Ro15-4513 Synthesis. J. Labelled Cpd. Radiopharm. 44 (sup pl.1), S995 - S996, 2001.

産業上の利用分野


本発明は[11C]CH3Xおよび[11C]標識薬剤の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水素ガスを含む窒素ガスにプロトンを照射することにより生成した11Cを照射容器内で直接に[11C]CH4に変換し、ついでこれをハロゲンガスと反応管内で反応させて[11C]CH3X(Xはハロゲン原子を示す)を生成させる方法において、該照射容器内を予めプロトンにより予備照射して、混入している非放射性炭素を除去した後に本照射すること、ならびに該[11C]CH3Xおよび該ハロゲンガスを、該反応管内を循環させないシングルパス法により、該反応管内を通過させること、を特徴とする[11C]CH3Xの製造方法。

【請求項2】
予備照射が、本照射と同程度もしくはそれより大きい電流値で行われる請求項1記載の製造方法。

【請求項3】
水素ガスを含む窒素ガスにおける水素ガス濃度が2~20%である請求項1もしくは記載の製造方法。

【請求項4】
ハロゲンがヨウ素もしくは臭素である請求項1~3のいずれか記載の製造方法。

【請求項5】
照射容器がアルミニウム製またはアルミニウム合金製である請求項1~4のいずれか記載の製造方法。

【請求項6】
照射容器が、切削油を用いないで旋盤加工された請求項1~5のいずれか記載の製造方法。

【請求項7】
反応管がハロゲン反応管部および主反応管部よりなる請求項1~6のいずれか記載の製造方法。

【請求項8】
主反応管部が石英製である請求項7記載の製造方法。

【請求項9】
ハロゲン反応管部の温度が室温~90℃である請求項7記載の製造方法。

【請求項10】
主反応管部の温度が500~850℃である請求項7記載の製造方法。

【請求項11】
反応系におけるガス流量が10~300mL/分である請求項1~10のいずれか記載の製造方法

【請求項12】
請求項1~11のいずれか記載の製造方法により得られた[11C]CH3Xを用いて[11C]標識薬剤を製造することを特徴とする[11C]標識薬剤の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003206542thum.jpg
出願権利状態 登録
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