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ペロブスカイト型酸化物エピタキシャル薄膜の作製方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P05P003062
整理番号 U2003P145
掲載日 2005年4月8日
出願番号 特願2003-287944
公開番号 特開2005-053755
登録番号 特許第4465461号
出願日 平成15年8月6日(2003.8.6)
公開日 平成17年3月3日(2005.3.3)
登録日 平成22年3月5日(2010.3.5)
発明者
  • 佐多 教子
  • 服部 武志
  • 河村 純一
  • 山田 鉄平
出願人
  • 学校法人東北大学
発明の名称 ペロブスカイト型酸化物エピタキシャル薄膜の作製方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】成膜条件を室温程度の低温と容易なものとし、成膜装置の構造を簡素化することのできる、酸化物エピタキシャル薄膜の作製方法を提供する。
【解決手段】100℃以下に保持した基板上に、ラジカル酸素を5x10E14~5x10E15atomos/cm2/s照射しながら、パルスレーザ蒸着法(PLD法)により酸化物膜を基板上に成膜後、600℃~750℃の温度で、1~10時間アニール処理することにより、酸化物エピタキシャル薄膜を作製する。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


パルスレーザー蒸着法(以下、PLD(Pulse Laser Deposition)法という。)は、エネルギー密度の高いパルスレーザー光をターゲット(薄膜の材料となる物質)表面に照射することにより、ターゲット表面の材料を瞬間的に剥離し、放出されるプラズマ化された原子、分子をターゲットと対向して配置された基板上に堆積させて薄膜を作製する方法である。この方法は、レーザー光を吸収する物質であれば高融点のものでも容易に薄膜化が可能であること、ターゲットの元素組成をほぼ反映した薄膜を形成可能であること、膜厚の原子層レベルでの制御が可能であること等から、幅広い範囲の材料の薄膜化に利用されている。また、高い真空度を必要とせず、様々なガス雰囲気下での成膜が可能であることから、特に、酸化物薄膜の成膜法として有効に利用されており、数多くの報告例がある。例えば、数百度の高温で高いプロトン伝導性を示し、プロトン導電性固体電解質としてセンサーデバイスや燃料電池への利用が考えられている、ある種のペロブスカイト型酸化物についての薄膜作製の報告例がある(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照)。



従来、PLD法による酸化物薄膜の成膜は、一般に、基板の温度を700℃程度の高温に保って、行われている。これは、成膜時の基板の温度が室温程度の低温では、一般に得られる酸化物膜が非晶質となってしまうためであり、また、非晶質の酸化物膜を酸素中または空気中にて加熱(アニール)することで結晶化することは可能であるが、非常に高い温度が必要であり、700℃程度の温度のアニールでは、多結晶質または配向性の低い結晶質の膜しか得ることができないためである。
一方、高温での成膜では酸化物結晶から酸素が欠損しやすいので、それを防ぐために一般には~1Pa程度の酸素雰囲気で成膜は行われる。



薄膜作製において、ラジカル酸素やラジカル窒素など反応性の高いガスを利用した方法も知られている。しかし、酸化物膜の成膜においては、基板温度を高温にして成膜する場合のラジカル酸素利用の有効性は見出されていない。



ところで、酸化物薄膜は、デバイスへの利用を念頭に、その物性を改善する方法が種々試みられている。その一つとして、2種類以上の異なる材料からなるエピタキシャル薄膜を原子層レベルで繰り返し積層させた超格子が挙げられる。超格子では、積層界面に生じる格子不整合(格子定数のミスマッチ)による応力を利用して酸化物薄膜に格子歪(格子定数の変化)を導入し、酸化物薄膜の物性を変化させることができる。このような超格子の応用例は、磁性体、強誘電体など様々な酸化物材料であり、先に述べたプロトン導電性のペロブスカイト型酸化物でも超格子は作製され、超格子にすることでプロトン導電性が変化することが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
単層膜においても、基板によっては基板と膜との界面で格子不整合が生じる。数百ナノメートル程度の膜厚の単層膜では、応力緩和が起きるので、基板との格子不整合による格子歪が現れる報告例は知られていない。

【非特許文献1】佐多、外4名,ソリッド・ステート・イオニクス(Solid State Ionics),第136-137巻,2000年,197-200頁

【非特許文献2】佐多、外5名,ソリッド・ステート・イオニクス(Solid State Ionics),第121巻,1999年,321-327頁

産業上の利用分野


本発明は、パルスレーザー蒸着法による酸化物エピタキシャル薄膜の作製方法、およびこの作製方法により得られる酸化物エピタキシャル薄膜に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
100℃以下に保持した基板上に、ラジカル酸素を照射しながら、パルスレーザー蒸着法により酸化物膜を蒸着する成膜工程と、酸化物膜を蒸着温度より高温で加熱するポストアニール工程とを有し、
前記成膜工程におけるラジカル酸素の照射量が5×1014~5×1015atomos/cm2/sであり、
ポストアニール工程を1気圧酸素または1気圧空気中で、酸化物膜の加熱温度を600~750℃、加熱時間を1~10時間で行う
ことを特徴とするペロブスカイト型酸化物エピタキシャル薄膜の作製方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • 表面処理
  • 処理操作
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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