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低次元異常金属の開発 高温超伝導と新たな物質物理

研究報告コード R000000497
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 佐藤 正俊
研究者所属機関
  • 名古屋大学大学院理学研究科
研究機関
  • 名古屋大学大学院理学研究科
報告名称 低次元異常金属の開発 高温超伝導と新たな物質物理
報告概要 研究目標は,
1)銅酸化物高温超伝導体の異常物性と超伝導の起源を正しく理解すること,および,
2)高温超伝導体の物理研究過程で得られた情報を生かして,さらに新しい異常金属もしくは異常物性を開拓すること,
等である。図1(a)に,銅酸化物の異常相を示すために提案してきた相図を示す。反強磁性相関を持った異常金属相が降温とともに形成され,されに伴い,同じ磁気的相互作用によって,スピン一重項電子対が徐々に育ちスピン擬ギャップとして現れ,さらにそれが超伝導ギャップへと発展する様子を簡潔に示す。この描像が,擬ギャップに関する問題や,La214系でよく知られた電荷”ストライプ”秩序に関する問題の実験的研究,さらにはスピンギャップを持つ量子スピン系の詳しい研究の成果として確立された。また,d‐pモデルの1/N展開理論をも進めたが,そこでも同様な描像をもとにこの相図が再現され(図1(b))その信憑性が裏打ちされた。スピン擬ギャップは超伝導発現の本質に関わるもの,”ストライプ”はそれと本質的関連がないか,La214系ではそれを壊しているものと位置付けられた。”ストライプ”研究の例として,YBa2Cu3OyとLa2-xSrxCuO4(La214系のひとつ)のNQR信号のwipeoutfractionを図2に比較して示す。これはYBa2Cu3Oyで”ストライプ”が存在しないか,小さいかであることを示す一例である。異常物性開拓面で取り上げた物質系の例としてパイロクロア型化合物があげられる。なかでもNd2Mo2O7は奇妙な異常ホール抵抗を示した(図3)。これはnon-trivialな磁気構造と特異な異常ホール抵抗の関連を追究する発端となった。
画像

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研究分野
  • 金属-絶縁体転移
  • 電子輸送の一般理論
  • 酸化物系超伝導体の物性
  • Josephson接合・素子
  • 酸化物結晶の磁性
研究制度
  • 戦略的基礎研究推進事業、研究領域「極限環境状態における現象」研究代表者 佐藤 正俊(名古屋大学大学院理学研究科)/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 佐藤 正俊. 低次元異常金属の開発 高温超伝導と新たな物質物理. 戦略的基礎研究推進事業「極限環境状態における現象」兼平成8年度採択研究課題終了シンポジウム 講演要旨集,2001. p.17 - 21.

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