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光電子分光による(Cu,Tl1223)の電子構造の研究

研究報告コード R000000532
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 寺田 教男
  • 伊豫 彰
  • 田中 康資
  • 伊原 英雄
研究者所属機関
  • 鹿児島大学工学部
  • 経済産業省 産業技術総合研究所(旧電子技術総合研究所)
  • 経済産業省 産業技術総合研究所(旧電子技術総合研究所)
  • 経済産業省 産業技術総合研究所(旧電子技術総合研究所)
研究機関
  • 経済産業省 産業技術総合研究所(旧電子技術総合研究所)
  • 鹿児島大学工学部
報告名称 光電子分光による(Cu,Tl1223)の電子構造の研究
報告概要 還元性熱処理により超伝導臨界温度Tcの大幅な上昇が見られる(Cu,Tl)Ba2Ca2Cu3O3±Z〔(Cu,Tl)-1223〕の電子構造を「その場観察」光電子分光法により検討した。まず,高圧焼結試料を超高真空中で破断することにより光電子フェルミ端が明確に観測できる清浄表面を,この系としては初めて得た。Tc=94.7Kを示す還元処理を行う前の試料のフェルミ端の高さは最適ドープした超伝導銅酸化物のそれより20~50%高かった。還元処理した試料のTl4f内殻信号の処理温度Tann依存性を図1に示す。処理前の試料中のTlの価数は3価に一致しているが,高温処理により平均価数が低下することが分かった。図2にCu2P3/2信号のTann依存性を示す。Cu-Oクラスタのホール濃度は一旦減少し,Tannの上昇により再び増加した。これらから,高圧合成(Cu,Tl)-1223では還元性熱処理により電荷の再配列が生じること,すなわち,Tann>400℃では試料全体としては還元が進行するにもかかわらずCuO2面→Tl-O面への電子移動が生じ,CuO2面のホール濃度の維持ないし再上昇の原因となることが分かった。
画像

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研究分野
  • 光伝導,光起電力
  • 酸化物系超伝導体の物性
  • X線スペクトル一般
  • セラミック・陶磁器の製造
  • セラミック・磁器の性質
関連発表論文 (1)N.Terada,A.Iyo,Y.Tanaka,K.Obara,H.Ihara:"Photoemission Study of (Cu,Tl)-1223 and Tl-1223 with Tc above 130K",IEEE Trans.Appl.Superconductivity,vol.11,No1,pp.2707-2710(2001).
(2)K.Tanaka,A.Iyo,N.Terada,K.Tokiwa,M.Miyashita,Y.Tanaka,T.Tsukamoto,S.K.Agarwal, T.Watanabe and H.Ihara,"T1 valence change and Tc enhancement (>130K)in (Cu,Tl)Ba2Ca2Cu3Oy due to nitrogen annealing",Phys.Rev.B vol.63,pp.64508-64512(2001).
(3)N.Terada,T.Fukida,K.Obara and H.Ihara:"Control of self-doping in multi-layered high temperature superconductors for high Tc",Proc.12th Symp.Mat.Res.Soc.Japan,p.132(2000).
(4)N.Terada,K.Tanaka,Y.Tanaka,A.Iyo,K.Tokiwa,T.Watanabe and H.Ihara:"Photoemission study of chemical bond nature of (Cu,Tl)-1223 with Tc above 130K",Phisica B vol.284-288,pp.1083-1084(2000).
研究制度
  • 戦略的基礎研究推進事業、研究領域「電子・光子等の機能制御」研究代表者 伊原 英雄(経済産業省 産業技術総合研究所電子技術総合研究所)/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 寺田 教男,伊豫 彰,田中 康資,伊原 英雄. Photoemission Study of Electronic Structure of (Cu,Tl)—1223. 戦略的基礎研究推進事業「電子・光子等の機能制御」The First CREST Symposium on ''Function Evolution of Materials and Devices based on Electron/Photon Related Phenomena'',2000. p.41 - 47.

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