TOP > 研究報告検索 > 単一高分子鎖の自励振動

単一高分子鎖の自励振動

研究報告コード R000000638
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 眞山 博幸
  • 野村 慎一郎
  • 吉川 研一
研究者所属機関
  • 京都大学大学院理
  • 京都大学大学院理
  • 京都大学大学院理学研究科
研究機関
  • 京都大学大学院理学研究科
報告名称 単一高分子鎖の自励振動
報告概要 生体中では熱揺らぎの下,生体高分子から様々な機能性や運動が発現しており,エンジン(硬い箱からなる熱揺らぎの無視できる系)とは全く異なる動作原理の下で働いているものと考えられる。本研究目的は生体分子の動作原理ならびにそのダイナミクスの解明である。非平衡開放場と単一高分子鎖内の1次相転移(凝縮状態とコイル状態の2状態間での高次構造転移)を競合させると,高分子鎖が周期的に2状態間で高次構造変化(自励振動)を起こすという理論的予測の下,次のような実験を行った:PEG 水溶液で高分子鎖(T4DNA)を光ピンセット(cw Nd:YAG レーザ,λ=1064 nm)で捕そく,同時にレーザ焦点で形成された局所温度勾配(細胞内の科学ポテンシャル場に相当)下に配置した。その結果,単一DNA鎖の自励振動の発現に成功した。詳細な解析から,以下の5点が明らかにされた。
1)自励振動周波数はレーザー出力依存性・閾値を示す。
2)自励振動は,核形成・結晶成長ならびに結晶融解のプロセスを経て発現する(ダイナミクス,図1参照)。
3)レーザによる局所加熱(非平衡度)が重要である。
4)強い熱揺らぎ影響下においても自励振動を発現する。
5)リミットサイクル振動で記述される。
本研究で得られた知見は,等温系・非平衡開放条件下で働いている生体分子機械の動作原理の本質的な性質を抽出している。
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

R000000638_01SUM.gif
研究分野
  • 固体レーザ
  • レーザの応用
  • 高分子の立体構造
  • 核酸一般
関連発表論文 (1)H.Mayama and K.Yoshikawa,Faraday Discussion,120,in press.
(2)H. Mayama, S.M. Nomura, H. Oana, and K. Yoshikawa, Chem. Phys. Lett., 330, 361-367 (2000).
(3)K.Yoshikawa and H.Noguchi,Chem.Phys.Lett.,303,10-14(1999).
(4)H. Mayama, T. Iwataki, and K. Yoshikawa, Chem. Phys. Lett., 318, 113-117 (2000).
研究制度
  • 戦略的基礎研究推進事業、研究領域「分子複合系の構築と機能」研究代表者 吉川 研一(京都大学大学院理学研究科)/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 眞山 博幸,野村 慎一郎,小穴 英廣,吉川 研一. 単一高分子鎖の自励振動:ダイナミックスの解明. 戦略的基礎研究推進事業 分子複合系の構築と機能 平成13年度シンポジウム,2001. p.58 - 58.

PAGE TOP