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忘れる…その大切さ 脳の数理モデルの幾何的研究

研究報告コード R993100854
掲載日 2007年5月11日
研究者
  • 金道 敏樹
研究者所属機関
  • 松下技研(株)ヒューマンインターフェース研究所
研究機関
  • 松下技研(株)ヒューマンインターフェース研究所
報告名称 忘れる…その大切さ 脳の数理モデルの幾何的研究
報告概要 脳は外界刺激をどのような表現で記憶し,想起するか,脳の情報処理プロセスに対応する情報表現はどのようなものかを検討する中で忘却が果たす役割を考察した。脳モデルを用いて幾何学的にとらえ,脳に起こった現象と数理モデルの機構・過程との対応を見た。記憶がシナプス結合の強さ(A)で表現できるとし,時間とともに変化する刺激をAの減弱ととらえた。連想記憶を±1の状態ベクトルとして球面上の一点で表現し,その変化を球面上の移動で表現した(図1)。時間遅れ学習則(B)を使用しないでも,忘却という機構を入れれば,古い記憶ほどAが減弱しているので,球面上の局所的変化で表現でき,記憶の順序が明確になる(図2)。場所局所性・時間局所性を満たしているような記憶法でも,時間的に変化する刺激を記憶できる。この記憶法は時系列刺激の中からの任意の系列の取り出し(図3),ノイズ刺激の選別が可能で,これらの性質はBよりも現実の脳に近いと考えた。
画像

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研究分野
  • 幾何学
  • 心理学一般
  • 中枢神経系
  • 脳・神経系モデル
  • 神経の基礎医学
関連発表論文 (1)目木義久、金道敏樹、黒川弘章、笹瀬巌(1998):教師なしクラスタリングによって未知のデータの階層的なクラスタ構造を推定する競合モデル 電子情報通信学会論文誌 D-II、J81巻、2200-2210.
(2)T.Kindo & H.Kakeya: (1998) A geometrical analysis of associative memory, Neural Networks, 11,39-51,(1998).
(3)T.Kindo (1997) A geometrical analysis of associative memory dynamics, Computers and Systems in Japan, 28, 68-81.
(4)H.Kakeya & T.Kindo (1997) Eigenspace separation of autocorrelation memory matrices for capacity expansion, Neural Networks, 10, 833-843.
(5)H.Kakeya & T.Kindo (1996) Hierarchical Concept Formation in Associative Memory Composed of Neuro-Window Elements, Neural Networks, 9.1095-1098
研究制度
  • さきがけ研究21、「知と構成」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 金道 敏樹. 忘れる…その大切さ 脳の数理モデルの幾何的研究. 「さきがけ研究21」研究報告会「知と構成」領域 講演要旨集(研究期間1995-1998),1998. p.1 - 7.

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