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“ものを見分ける”ために必要な遺伝的プログラムとは?

研究報告コード R993100858
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 中越 英樹
研究者所属機関
  • 岡山大学理学部生物学科
研究機関
  • 科学技術振興事業団 さきがけ研究21
報告名称 “ものを見分ける”ために必要な遺伝的プログラムとは?
報告概要 ショウジョウバエ染色体に転移因子(P)挿入変異を持つ500系統から,視覚認識(V)行動異常突然変異体(D)を探索した。DのP挿入近傍DNA断片を用い,Dの原因遺伝子としてPから167bpの位置に転写開始点を持つ4.9kbの遺伝子(dve)を得た。野生型成虫脳とD脳とで顕著なdve発現の差はないが,発現バランスの変化あるいは特定細胞群での発現低下がDとして現れる可能性もある。dve発現が消失した突然変異体は致死となるが神経系形態には変化がなかった。dveの発現制御領域で支配される神経細胞群標識のため転写因子GAL4を発現する系統を樹立し,タウ蛋白質を発現する遺伝子tauをGAL4結合配列(UAS)に発現できる系統と交配し,軸索投射パターンを調べた(図1)。視葉と中心脳を結ぶ介在神経分岐,高次視覚中枢・連合野に分岐を持つ軸索投射が観察された(図2)のでDve標識細胞(I)の神経ネットワークはV能の獲得に関与すると考えた。Iにテタヌス毒素を発現させて神経活動を特異的に阻害してV行動を調べた。致死あるいは運動障害を来した系統もあったが,2系統で明らかなV行動異常を示した(図3)。
画像

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研究分野
  • 遺伝子発現
  • 遺伝子操作
  • 個生態学
  • 中枢神経系
  • 視覚
関連発表論文 (1)Nakagoshi H., Hoshi M., Nabeshima Y-i., Matsuzaki F. (1998) A novel homeobox gene mediates the Dpp signal to establish functional specificity within target cells. Genes Dev. 12: 2724-2734.
研究制度
  • さきがけ研究21、「知と構成」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 中越 英樹. “ものを見分ける”ために必要な遺伝的プログラムとは?. 「さきがけ研究21」研究報告会「知と構成」領域 講演要旨集(研究期間1995-1998),1998. p.29 - 34.

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