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Wnt/Winglessシグナル伝達経路の新たなコンポーネントの同定

研究報告コード R993100871
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 濱田 文彦
研究者所属機関
  • MRC(Medical Research Council) Laboratory of Molecular Biology Division of Cell Biology
研究機関
  • 大阪大学微生物病研究所
報告名称 Wnt/Winglessシグナル伝達経路の新たなコンポーネントの同定
報告概要 発生および癌化におけるWnt/Wgシグナル伝達系(A)の理解を深めるためAの主要シグナル伝達分子Armに結合するD-Axin蛋白質(I)をクローニングし,IがAを負に制御することを証明した。
Arm反復配列と結合するショウジョウバエ(B)遺伝子産物からIを単離した。Iはマウスの体軸形成関連遺伝子産物Axinファミリー(II)のBホモローグと考えられる。IはArm反復配列と特異的に結合した。IIの類推でIとD-APC,Sgg/Zw-3との結合を予測したが,IはD-APCとは直接結合したもののSgg/Zw-3とは結合しなかった。Iを破壊したB系統で正常個体内にI-/-細胞を有するキメラを作成した。キメラは異所性の羽構造,肢構造を発現し,I破壊によるA活性化を示唆した(図1)。正常成虫原基においてはArmは低レベルで発現していたが,I-/-を含む成虫原基では高レベルで細胞質または核に集積していた(図2)。I-/-ではAの標的蛋白質Dllが異所性に高レベルで発現した。I遺伝子をB個体内で異所性に強制発現させると,Aは抑制され,このときIのRGS領域が必要であった(表1)。
画像

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研究分野
  • 遺伝子の構造と化学
  • 細胞生理一般
  • 動物の生化学
  • 発生と分化
  • 発癌機序・因子
関連発表論文 (1)Hamada, F., Tomoyasu, Y., Takatsu, Y., Nakamura, M., Nagai, S., Suzuki, A., Fujita, F., Shibuya, H., Toyoshima, K., Ueno, N. and Akiyama, T., Negative regulation of Wingless signaling by D-Axin, a Drosophila homologue of Axin Science(1999)283, 1739-1742
(2)Nakamura, T., Hamada, F., Ishidate, T., Anai, K., Kawahara, K., Toyoshima, K. and Akiyama, T. Axin, an inhibitor of the Wnt signalling pathway, interacts with β-catenin, GSK-3β and APC and reduces the β-catenin level. Genes Cells, 3, 395-403 (1998)
(3)Bhattacharjee, R.N., Hamada, F., Toyoshima, K. and Akiyama, T., The tumor suppressor gene product APC is hyperphosphorylated during the M phase. Biochem. Biophys. Res. Commun., 220, 192-195 (1996)
研究制度
  • さきがけ研究21、「遺伝と変化」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 濱田 文彦. Wnt/Winglessシグナル伝達経路の新たなコンポーネントの同定. 「さきがけ研究21」研究報告会「遺伝と変化」領域 講演要旨集(研究期間1995-1998),1998. p.85 - 94.

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