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動物の体に発生する化学反応の波〈反応拡散波〉

研究報告コード R993100876
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 近藤 滋
研究者所属機関
  • 徳島大学総合科学部
研究機関
  • 徳島大学総合科学部
報告名称 動物の体に発生する化学反応の波〈反応拡散波〉
報告概要 動物の形態を考える上で、個々の細胞がどのように自分の位置を知るかが最も重要な問題である。1952年にイギリスの数学者Turingは、空間的な周期性(位置情報)を生み出すことのできる化学反応系(反応拡散波)が存在しうることを理論的に証明し、それが胚に形態形成の位置情報を供給する機構として働いていると予測した。
1995年に近藤は、反応拡散波が一部の熱帯魚の縞模様を作るメカニズムとして現実に機能していることを始めて発見し、同じメカニズムが形態形成の位置情報として働いている可能性を始めて示した。
本研究では、生物における反応拡散波の分子レベルの研究の「さきがけ」となるべく、実験系の開発、関連遺伝子の同定を行い、少しでもメカニズムの解明に近づけることを目的とした。キンチャクダイの縞模様を形成している「反応拡散波」が、脊髄動物にも共通の模様を作るメカニズムであることを発見した。さらに、模様が化学刺激によって変化すること、発見ゼブラフィッシュの模様変異遺伝子leopardが「波」形成に直接関与していることを証明した。これらの新しい発見は、「反応拡散波」の分子レベルの解析の手がかりとなる。
画像

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研究分野
  • 遺伝子の構造と化学
  • 細胞生理一般
  • 外皮一般
  • 発生・成長の生理一般
関連発表論文 (1)Zebra fish leopard gene as a component of the putative reacyion-diffusion system. Mech. Dev.,1999, 89, 87-92.
(2キリンの斑論争と現代の生物学、岩波書店「科学」1997、67、821-825
(3生物の模様を作る化学反応、東京化学同人「化学」1999、54、29-31
(4)エンゼルフィッシュの縞模様の研究、羊土社「実験医学」1997、15、81-84
(5)動物の皮膚に存在する化学反応の波、「生物物理」1997、210、78-80
(6)動物の皮膚に存在する化学反応の波、サイエンス社「数理科学」1998、418、10-14
研究制度
  • さきがけ研究21、「遺伝と変化」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 近藤 滋. 動物の体に発生する化学反応の波〈反応拡散波〉. 「さきがけ研究21」研究報告会「遺伝と変化」領域 講演要旨集(研究期間1996-1999),2000. p.39 - 46.

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