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神経分化を始めさせるスイッチ分子群

研究報告コード R993100877
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 笹井 芳樹
研究者所属機関
  • 京都大学再生医科学研究所
研究機関
  • 京都大学再生医科学研究所
報告名称 神経分化を始めさせるスイッチ分子群
報告概要 脊髄動物の細胞特異的転写制御を考える上で最も複雑なシステムの1つが中枢神経系の発生制御である。中枢神経系は多様な神経細胞を含み、各々の異なった個性(トランスミッター、受容体等)は複雑に異なった転写制御の結果である。この数年初期神経発生を制御する数多くの因子が単離され、試験管内において神経分化を制御することが可能になってきた。こうした神経分化のシグナルが細胞内にどのような反応を誘起し、転写制御を介して神経分化を促進しているかは全く不明であった。最近我々は中枢神経分化のごく初期に働く3種類の転写因子を単離し、その手がかりを得た。本研究では神経誘導因子コーディンによって試験管内で神経分化を誘導できる利点を最大限に用いて、初期の転写制御のネットワークを明らかにすることを目的としている。基本的な問いは
1)神経誘導因子コーディンによって誘起される初期応答遺伝子群の分子的実態は何か、
2)それらはどのような生物学的活性を有しているのか、
3)神経誘導因子コーディンで誘導される遺伝子群はどのようにネットワークを形成し複雑なパターンを形成するのか、
である。そこで、脊髄動物の神経分化の初期制御因子を単離・分析し、どのようなスイッチが入ることで神経分化が開始されるのかを分子レベルで調べた。遺伝子スクリーニングの結果、新規のスイッチ遺伝子が同定された。また複雑な神経系のパターン形成に関わる遺伝子のスクリーニングも行い、新しい分泌性のシグナル因子を同定した。
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研究分野
  • 生物学的機能
  • 遺伝子の構造と化学
  • 細胞生理一般
  • 中枢神経系
  • 脳・神経系モデル
関連発表論文 (1)Sasai, Y. Identifying the missing links: genes that connect neural induction and primary neurogenesis in vertebrate embryos. Neuron, 21, 455-458(1998)
(2)Mizuseki, K., Kishi, M., Shiota, K., Nakanishi, S. and Sasai, Y. Sox-D is an essential mediator for induction of anterior neural tissues in Xenopus embryos. Neuron, 21, 77-85(1998)
(3)Yamanaka, Y., Mizuno, T., Sasai, Y., Kashi, M., Takeda, H., Hibi, M. and Hirano, T. A novel zebrafish homeobox gene, dharma, induces the organizer in a non-cell-autonomous manner. Genes and Dev., 12, 2345-2353(1998)
研究制度
  • さきがけ研究21、「遺伝と変化」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 笹井 芳樹. 神経分化を始めさせるスイッチ分子群. 「さきがけ研究21」研究報告会「遺伝と変化」領域 講演要旨集(研究期間1996-1999),2000. p.47 - 55.

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