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細胞の移動方向を調節する遺伝子

研究報告コード R993100879
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 西脇 清二
研究者所属機関
  • 日本電気(株)基礎研究所
研究機関
  • 日本電気(株)基礎研究所
報告名称 細胞の移動方向を調節する遺伝子
報告概要 動物の発生過程では様々な細胞が時間的および空間的に制御された移動を行い、組織や器官の形成を行う。細胞や神経軸索の移動方向のガイドに関わる分子やその受容体が幾つか知られるようになってきたが、移動方向制御の分子機構はまだ未解明のままである。本研究では線虫C.elegansの生殖巣形態形成をリードするdistal tip cell(DCT)の移動をモデル系として、遺伝学的アプローチによる分子機構の解析を行った。DTCが正常な経路をはずれ蛇行する表現型を示す変異体を多数分離し、9種類のmig(migration)遺伝子を同定した。このうちの1つmig-17は分泌型メタロプロテアーゼの一種(MIG-17と命名)をコードすることが分かった。MIG-17は体壁筋細胞で生産・分泌され、DTCが背側方向に移動する時期にDTCを含む生殖巣表面に局在することを示した。細胞の移動方向調節にメタロプロテアーゼが働くことを始めて明らかにした。細胞移動のメカニズムの解明により、癌細胞の浸潤・転移や種々の神経疾患の治療など医学への応用の期待が大きい。
画像

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研究分野
  • 酵素一般
  • 遺伝子の構造と化学
  • 細胞生理一般
  • 基礎腫よう学一般
関連発表論文 (1)Nishiwaki, K. and Miwa, J., Mutations in genes encoding extracellular matrix proteins suppress the emb-5 gastrulation defect in Caenorhabditis elegans. Mol. Gen. Genet., 259, 2-12(1998)
(2)Nishiwaki, K., Mutations affecting symmetrical migration of distal tip cells in Caenorhabditis elegans. Genetics, 152, 985-997(1999)
研究制度
  • さきがけ研究21、「遺伝と変化」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 西脇 清二. 細胞の移動方向を調節する遺伝子. 「さきがけ研究21」研究報告会「遺伝と変化」領域 講演要旨集(研究期間1996-1999),2000. p.67 - 75.

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