TOP > 研究報告検索 > 見えないものを見る仕組み

見えないものを見る仕組み

研究報告コード R993100976
掲載日 2007年5月11日
研究者
  • 杉田 陽一
研究者所属機関
  • 通商産業省 工業技術院 生命工学工業技術研究所
研究機関
  • 通商産業省 工業技術院 生命工学工業技術研究所
報告名称 見えないものを見る仕組み
報告概要 連続的上昇音をネコに聞かせ,脳皮質第一次聴覚野(A)の細胞活動を記録した。Aの細胞は上昇音,下降音に強く応答するが,10kHz付近を消去すると応答せず,消去部分を中心周波数16kHzの帯域雑音で置換すると再び強く応答した。帯域雑音だけでは全く応答しなかった(図1)。これはAの細胞が少なくとも100ミリ秒以上の音の時間的統合を行うことを示し,雑音存在下でも音の意味を認識するのに役立つと考えた。ディスプレー上で一本の垂直棒を左右に動かし,中央に障害物を置いて左右の眼から見える障害物の位置を少しずらし三次元立体視を利用して障害物を棒の手前に見せ,棒が障害物の背後で左右に動くように見せた。これをサルに見せながら,第一次視覚野(B)の細胞応答を観測した。Bの細胞は特定の傾斜線分に特異的に応答するが,線分に隙間のあるとき応答を停止し隙間部分を三次元立体視を利用して隠蔽すると再び応答する細胞があった。障害物のみでは全く応答しないことから,障害物の陰で実際には見ていない線分に応答していると考えた(図2)。これはヒトの主観的知覚と一致する。
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

R993100976_01SUM.gif R993100976_02SUM.gif
研究分野
  • 心理学一般
  • 個生態学
  • 中枢神経系
  • 視覚
  • 聴覚
関連発表論文 (1)Y. Sugita (1997) Neuronal correlates of auditory induction in the cat cortex. NeuroReport, 8: 1155-1159
(2)Y. Sugita (1999) Grouping of image fragments in primary visual cortex. Nature 401: 269-272
研究制度
  • さきがけ研究21、「知と構成」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 杉田 陽一. 見えないものを見る仕組み. 「さきがけ研究21」研究報告会「知と構成」領域 講演要旨集(研究期間1996-1999),1999. p.57 - 59.

PAGE TOP