TOP > 研究報告検索 > 染色体分離装置の作られる仕組みを探る

染色体分離装置の作られる仕組みを探る

研究報告コード R993100469
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 升田 裕久
研究者所属機関
  • 通信総合研究所関西先端研究センター生物研究室
研究機関
  • 理化学研究所遺伝生化学
報告名称 染色体分離装置の作られる仕組みを探る
報告概要 染色体分離装置形成の初期ステップの一つは,分裂極における微小管形成の活性化であり,動物細胞においては中心体,酵母においてはスピンドル極体が分裂極を形成する。スピンドル極体を持つ分裂酵母細胞をツメガエル卵分裂期抽出液を用いて活性化する試験管内再構成系を構築(図1)し,活性を指標に卵分裂期抽出液より分裂極活性化因子を精製した結果、80kDを主成分とする画分を得た。アミノ酸配列の解析と特異抗体との反応性から,80kDはリボヌクレオチドリダクターゼのサブユニット(RNR)であることがわかった。ツメガエル精子核と卵分裂期抽出液を用いた試験管内染色体分離装置形成系に抗体を添加すると,精子核から形成される中心体の微小管形成能力が減小した。これらの結果から,RNRが中心体の構成成分であり,分裂期においては中心体の活性化因子であることが強く示唆された。RNRは,DNA合成経路を通してDNA-複製を制御することに加えて中心体活性を制御することから,染色体複製,分裂サイクルと中心体複製,分裂サイクルをリンクする蛋白質である可能性を示唆した(図2)。
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

R993100469_01SUM.gif R993100469_02SUM.gif
研究分野
  • 遺伝子の構造と化学
  • 細胞構成体の機能
関連発表論文 (1)Takada, S., Shibata, T. Hiraoka, Y., and Masuda, H., Identification of ribonucleotide reductase protein R1 as an activator of microtubule nucleation in Xenopus egg mitotic extracts. Biol. Cell 11, in press (2000).
(2)Hirara, D., Masuda, H., Eddison, M., and Toda, T. Essential role of tubulin-folding cofactor D in microtubule assembly and its association with microtubules in fission yeast. EMBO J., 17, 658-666 (1998).
(3)Nakamura, M., Masuda, H., Hori,J., Kuma, K., Yokoyama, N., Ohba,T., Nishitani, H., Miyata, T., Tanaka, M., and Nishimoto, T. When overexpressed, a novel centrosomal protein,RanBPM, causes etopic microtubule nucleation. similar to a g-tubulin, J. Cell Biol, 143, 1041-1052 (1998).
(4)Masuda, H. and Shibata, T. Role of g-tubulin in mitosis-specific microtubule nucleation from the Schizosaccharomyces pombe spindle pole body. J. Cell Sci. 109, 165-177 (1996)(5)Masuda, H. The formation and functioning of yeast mitotic spindles. BioEssays 17, 45-51 (1995).
研究制度
  • さきがけ研究21、「遺伝と変化」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 升田 裕久. 染色体分離装置の作られる仕組みを探る. 「さきがけ研究21」研究報告会「遺伝と変化」領域 講演要旨集(研究期間1994-1997),1997. p.17 - 23.

PAGE TOP