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神経選択的サイレンサー ニューロンの遺伝子を操る要素

研究報告コード R993100470
掲載日 2002年9月30日
研究者
  • 森 望
研究者所属機関
  • 国立長寿医療研究センター
研究機関
  • 国立療養所中部病院長寿医療研究センター分子遺伝学
報告名称 神経選択的サイレンサー ニューロンの遺伝子を操る要素
報告概要 神経選択的サイレンサ(NRS)はニューロンの遺伝子を操ることのできるDNAエレメントである。2l塩基対からなるNRSが,今までに少なくとも21種類の神経(ニューロン)特異的遺伝子の発現制御の中核を担うものであることがわかってきた。細胞特異的に働くこととターゲットとなる遺伝子の数が多いことで,他に類をみない。NRSは,神経特異的遺伝子の発現制御に関与するばかりでなく,神経細胞の最終分化に関係していると考えられる点でも重要である。本研究では,まず,NRSのレパートリーの広さを探索した(表1)。次いで,NRSを制御する核内の転写制御因子NRSF/RESTについての研究を進めた。NRSF/RESTのクローニングにより,その構造の実体を明かにする(図1)とともに,その遺伝子構成も明らかにした。およそ1000アミノ酸からなるNRSF/REST蛋白質のうちどのドメインが,非神経細胞でNRSをもつ遺伝子の発現を抑えるのか,大まかな領域を特定できた。以上のことから,NRS-NRS系が,神経遺伝子をコントルールするしくみの基礎が明らかになった。
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研究分野
  • 遺伝子発現
  • 神経系一般
関連発表論文 (1)Mori, N., Molecular genetic approaches to the genes of longevity, aging and neurodegeneration in mammals, Mech. Aging Dev. 98 (1997) 223-230(1)Okazaki, T., Wang, H., Masliah, E., Cao, M., Johnson, S.A., Sundsmo, M., Saitoh, T. and Mori, N. SCG10, a neuron-specific growth-associated protein in Alzheimers disease. Neurobiol. Aging 16, 883-894 (1995)
(2)Narusea, Y., Aoki, T., Kojima, T, and Mori, N : Neural restrictive silencer factor recruits mSin3 and histone deacetylase complex to repress neuron-specific target genes., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 96, 13691-136962 (1999)
(3)Miyaguchi, K., Maeda, Y., Kojima, T., Setoguchi, Y.,and M., Mori, : Neuron-targeted gene transfer by adenovirus carrying neural-resttrictive silencer element, NeuroReport 10, 2349-2353 (1999)
(4)Tabuchi, A., Nakatani, C., Nakaoka, R., Narusea, Y., Kojima, T, Mori, N, and Tuda, M., : Silencer-mediated activation of BDNF and c-fosgene promotors in primary glial or neuronal cells, Biochem Biophys Res Commun 261, 233-2371 (1999)
(5)森 望「神経選択的サイレンサーおよびその制御因子」. i実験医学増刊「転写因子研究の最前線’97:発生・神経・医学研究にかかわる転写因子」pp164-172羊土社 (1997)
(6)森 望:神経の構造可塑性制御と脳の老化、日本神経精神薬理学雑誌 17, 159-167 (1997)
(7)森 望:サウンド オブ サイレンス:神経選択的サイレンサー二重奏、脳の科学 20, 303-309 (1998)
研究制度
  • さきがけ研究21、「遺伝と変化」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 森 望. 神経選択的サイレンサー ニューロンの遺伝子を操る要素. 「さきがけ研究21」研究報告会「遺伝と変化」領域 講演要旨集(研究期間1994-1997),1997. p.25 - 34.

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