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分子メモリーと複合ナノコンポジット

研究報告コード R013000005
掲載日 2007年5月11日
研究者
  • 阿波賀 邦夫
研究者所属機関
  • 東京大学大学院総合文化研究科
研究機関
  • 東京大学大学院総合文化研究科
報告名称 分子メモリーと複合ナノコンポジット
報告概要 この研究では有機・無機複合ナノコンポジットや分子スピンシステム上に,磁気的な性質が大きく異なる二つの状態をつくり出し,その間の転移を制御することを目指すものである。その磁気的性質が関心を集めているのが,Mm12核クラスター(Mm12)である。この研究では,Mm12の超分子化合物を合成し,その中でMm12が受ける影響を通して,Mm12の特性の解明を進めるとともに超分子化によってMm12の新しい側面を引き出そうとした。ブロッキング温度などの知見をもとに単分子磁石的性質を小さなサイズで実現するための分子設計指針を提出した。本研究における他の対象はTTTAと呼ばれる有機物であって,このものは常磁性の高温相と反磁性の低温相の間で一次相転移を起こし,冷却過程と昇温過程で100K近いヒステリシスをもつことがわかった。室温は290Kくらいであるからこれはヒステリシスループの中に入り,このものの低温相,高温相を室温で単離できることを意味している。有機ラジカルでの室温磁気双安定性が発見されたのはこれが始めてである。
研究分野
  • 有機化合物の結晶構造一般
  • 有機化合物の結晶成長
  • 電子・磁気・光学記録
関連発表論文 (1)T. Otsuka, T. Okuno, K. Awaga and T. Inabe, “Crystal Structures and Magnetic Properties of Acid-Base Molecular Compounds, (p-Pyridyl Nitronylnitroxide)2X (X=Hydroquinone, Fumaric Acid, and Squaric Acid)”, J. Mater, Chem., 8, pp.1157-1164 (1998).
(2)K. Awaga, T. Sekine, M. Okawa, W. Fujita, S. Holmes, and G.S. Girolami, “High-Pressure Effects on a Manganese Hexacyanomanganate Ferrimagnet with TN=29K”, Chem. Phys. Lett., 293, pp.352-356 (1998).
(3)Y. Murata, K. Takeda, T. Sekine, M. Ogata and K. Awaga, “High Pressure Effects on the Quantum Tunneling of Magnetization in Mn12 Acetate”, J. Phys. Soc. Japan, 67, pp.3014-3017 (1998).
(4)W. Fujita, K. Awaga and T. Yokoyama, “Controllable Magentic Properties of Layered Copper Hydroxides, Cu2(OH)3X (X=carboxylates)”, Appl. Clay Sci., 15, pp.281-303 (1999).
(5)W. Fujita and K. Awaga, “Room-Temperature Magnetic Bistability in Organic Radical Crystals”, Science, 286, pp.261-262 (1999).
(6)W. Fujita and K. Awaga, “Solvent-Mediated Magnetic Change in Copper-Hydroxy Intercalation Compounds”, Mol. Cryst. Liq. Cryst., 334, pp.597-604 (1999).
(7)K. Awaga, K. Takeda and T. Inabe, “Magnetic Properties of Molecular Compounds of Mn12Ph”, Mol. Cryst. Liq. Cryst., 335, pp.1185-1194 (1999).
研究制度
  • さきがけ研究21、「状態と変革」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 阿波賀 邦夫. 分子メモリーと複合ナノコンポジット. 「さきがけ研究21」研究報告会「状態と変革」領域 講演要旨集(研究期間1997-2000),2000. p.2 - 3.

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