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擬一次元ハロゲン架橋金属錯体における電子格子相互作用と電子相関の競合による新電子相の創成

研究報告コード R013000014
掲載日 2007年5月11日
研究者
  • 山下 正廣
研究者所属機関
  • 東京都立大学大学院理学研究科
研究機関
  • 東京都立大学大学院理学研究科
報告名称 擬一次元ハロゲン架橋金属錯体における電子格子相互作用と電子相関の競合による新電子相の創成
報告概要 擬一次元金属錯体は興味ある物性を示すことから盛んに,各方面で研究されている。金属イオンがPdのばあいは架橋ハロゲンが金属間の中央からずれたPd(II)-Pd(IV)混合原子価状態(CDW)をとるが,金属イオンがNiのばあいは架橋ハロゲンが金属間の中央にあるNi(III)モット絶縁体状態(SDW)をとることがわかっている。つまりPdとNiとで基底状態が全く異なっている。もし単結晶中でNiとPdが連続的に混ざったという電子状態をとるだろうか?これが研究目的である。混晶系Ni1-xPdx(chxn)2Br3においてNiの成分が多くなるにつれて倍音もラマン強度も次第に小さくなる。つまりNi成分が多くなるにつれてPd(II)-Pd(IV)混合原子価状態がPd(III)状態に変化したことになる。この結果は赤外の結果とよい一致を示した。Niサイトの電子相関の大きさを見積もるためにXPSとAuger spectraを観察したが,その結果,およそ4~5eVであった。つまりNiサイト状電子相関は4~5eVであり,一方,Pdサイト状の電子格子相互作用は約1eVである。今後は,さらにNi-Co混合金属錯体,Ni1-xCo(chxn)2Br3の合成に着手する予定である。
研究分野
  • 配位化合物の結晶構造一般
  • 非遷移金属元素の錯体の結晶構造
  • 遷移金属元素(鉄族元素を除く)の錯体の結晶構造
関連発表論文 (1)Pressure Effect of an S=1 Haldane Compounds NDMAZ M. Mito, H. Akama, Y. Hirata, M. Hitaka, T. Kawae, K. Takeda, T. Manabe, and M. Yamashita, J. Phys. Soc. Jpn., 69, 1498 (2000)
(2)Charge Fluctuation in Quasi-one-dimensional Halogen-bridged Platinum Binuclear Mixed-valence Compounds, A4[Pt2(pop)4I]nH2O T. Kawashima, S. Miya T. Manabe, M. Yamashita, K. Takizawa, T. Ishii, H. Matsuzaka, T. Sonoyama, H. Kitagawa, T. Mitani, H. Matsuzaki, H. Kishida, H. Okamoto, and R. Ikeda, Mol. Cryst. Liq. Cryst., 342, 145 (2000)
(3)Synthesis and Crystal Structure of [Cu(N-salicylidene-3-aminopyridine)2]n Constructed from Unsymmetric Bridging Ligand with Two Dissimilar Metsl-Binding Sites S. Noro, M. Kondo, S. Kitagawa, T. Ishii, H. Matsuzaka, and M. Yamashita, Mol Cryst. Liq. Cryst., 342, 231 (2000)
(4)Synthesis and Molecular Structure of the Amido-Bridged Dinuclear Rhodium Complex [Cp*Rh{μ2-(NH)2C10H6-2,3}(μ2-Cl)RhCp*][PF6](Cp*=η5-C5Me5) H. Matsuzaka, T. Kamura, K. Ariga, T. Okubo, T. Ishi, M. Yamashita, K. Kondo, S. Kitagawa, Mol. Cryst. Liq. Cryst., 342, 1 (2000)
(5)Preparation, Structure, and Reacivities of Amido-Bridged Dinuclear Rhodium (III) and Rhocium (II) Complexes H. Matsuzaka, T. Kamura, K. Ariga, Y. Watanabe, T. Okubo, T. Ishii, M. Yamashita, M. Kondo, and S. Kitagawa, Organomet., 19, 216 (2000)
研究制度
  • さきがけ研究21、「状態と変革」領域/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 山下 正廣. 擬一次元ハロゲン架橋金属錯体における電子格子相互作用と電子相関の競合による新電子相の創製. 「さきがけ研究21」研究報告会「状態と変革」領域 講演要旨集(研究期間1997-2000),2000. p.20 - 20.

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