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DNA修復欠損細胞における放射線誘発遅延性損傷の解析

研究報告コード R013000080
掲載日 2003年10月1日
研究者
  • 児玉 靖司
  • 鈴木 啓司
  • 横山 兼久
  • 森田 直子
  • 中山 由紀子
  • 渡邉 正己
研究者所属機関
  • 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科放射線生物学研究室
  • 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科放射線生物学研究室
  • 科学技術振興事業団 長崎研究室
  • 科学技術振興事業団 長崎研究室
  • 科学技術振興事業団 長崎研究室
  • 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科放射線生物学研究室
研究機関
  • 科学技術振興事業団 長崎研究室
  • 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科放射線生物学研究室
報告名称 DNA修復欠損細胞における放射線誘発遅延性損傷の解析
報告概要 放射線による遅延性損傷の誘発にDNA損傷修復機構がどう関わるのかを明らかにするため,DNA鎖切断の非相同末端結合に関わるDNA依存的プロテインキナーゼ(DNA-PK)の機能に欠損を示すscidマウス細胞を用い調べた。scid細胞のX線感受性は,野生型及びscidヘテロ細胞に比べ,約4倍の感受性であった。各々の細胞で10%生存率を与えるX線線量を用い,遅延性増殖死につき調べたところ,いずれの細胞でも同程度に誘発されることが分かった(図1)。しかし,遅延性染色体異常に関しては,野生型及びscid細胞ともに自然発生頻度が高いために,放射線による染色体異常頻度の明確な上昇を示す結果は得られなかった。そこで,両細胞から自然染色体異常頻度の低い細胞を分離して調べたところ,野生型細胞に比べて,scid細胞では自然染色体異常頻度が2~5倍高く,放射線による遅延性増殖死と染色体異常が大きく現れる傾向があることが分かった(図2)。
画像

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研究分野
  • 遺伝的変異
  • 分子遺伝学一般
  • 細胞生理一般
  • 細胞レベルに対する影響
関連発表論文 (1)S. Koyama, S. Kodama, K. Suzuki, T. Matsumoto, T. Miyazaki and M. Watanabe: Radiation-induced long-lived radicals which cause mutation and transformation, Mutation Res., 421, 45-54 (1998)
(2)K. Suzuki, S. Kodama, M. Watanabe: Effect of low-dose preirradiation on induction of the HSP70B-LacZ fusion gene in human cells treated with heat shock. Radiat. Res., 149, 195-201 (1998)
(3)K. Suzuki, R. Takahara, S. Kodama and M. Watanabe: In situ detection of chromosome bridge formation and delayed reproductive death in normal human embryonic cells surviving X irradiation, Radiat. Res., 150, 375-381 (1998)
(4)K. Suzuki, S. Kodama and M. Watanabe: Suppressive effect of low-dose preirradiation on genetic instability induced by X rays in normal human embryonic cells, Radiat. Res., 150, 656-662 (1998)
(5)K. Suzuki, S. Kodama, M. Watanabe: Recruitment of ATM protein to double strand DNA irradiated with ionizing radiation. J. Biol. Chem., 274, 25571-25575 (1999)
(6)J.C. Ghosh, K. Suzuki, S. Kodama and M. Watanabe: Effects of protein kinase inhibitors on accumulation kinetics of p53 protein in normal human embryo cells following X-irradiation. J. Radiat. Res., 40: 23-37 (1999)
研究制度
  • 共同研究等促進事業、長崎県「動植物細胞におけるストレス応答機構」/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 児玉 靖司,鈴木 啓司,横山 兼久,森田 直子,中山 由紀子,渡邉 正己. DNA修復欠損細胞における放射線誘発遅延性損傷の解析. 共同研究等促進事業 長崎県 共同研究支援プロジェクト “動植物細胞におけるストレス応答機構” (平成7~平成11年度) 研究成果報告書,2000. p.256 - 270.

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