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有機リン化合物の選択合成

研究報告コード R013000448
掲載日 2003年10月1日
研究者
  • 田中 正人
研究者所属機関
  • 独立行政法人 産業技術総合研究所
研究機関
  • 独立行政法人 産業技術総合研究所
報告名称 有機リン化合物の選択合成
報告概要 ヘテロ元素化合物には,農薬・医薬・機能材料として有用な物質が多く,今後の化学関連産業に重要な役割が期待される。しかし,有機合成で成功裡に用いられる有機-金属化学の手法のように,ヘテロ元素化合物合成をヘテロ元素-金属化学(「無機-金属化学」)の手法により開拓しようとする,目的意識的な研究は少ない。本稿では,そのような立場からの研究の一端として,有機リン化合物合成について紹介する。
1. Pd触媒を用いるアルキン類へのP-H結合の付加:Pd触媒による付加反応は容易にスケールアップできる,不飽和有機リン化合物の実用的な合成法としての可能性がある(図1)。
2. Pd触媒を用いるアルケン,ジエン類へのP-H結合の付加:アルケンと環状ホスホン酸エステルによるヒドロホスホリル化を見い出し,反応メカニズムを解明した(図2)。
3. Rh触媒を用いるアルキン類へのP-H結合の付加:環状ホスホン酸エステルを用いれば付加反応が効率的に進み,しかもPd触媒の場合とは逆の位置選択性を示す(図3)。
4.光学活性な水素化ホスフィン酸エステルのアルキンへの付加が立体保持で進行し,高い光学純度のアルケニルホスフィン酸エステルを得るのに成功した(図4)。
画像

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研究分野
  • 貴金属触媒
  • アルケン
  • アルキン
  • 有機りん化合物
関連発表論文 (1)L.-B. Han, M. Tanaka, Chem. Commun., 1999, 395.
(2)L.-B. Han, M. Tanaka, J. Am. Chem. Soc., 118, 1571 (1996).
(3)L.-B. Han, N. Choi, M. Tanaka, Organometallics, 15, 3259 (1996).
(4)L.-B. Han, R. Hua, M. Tanaka, Angew. Chem. Int. Ed., 37, 94 (1998).
(5)(a) L.-B. Han, N. Choi, M. Tanaka, J. Am. Chem. Soc., 118, 7000 (1996). (b) L.-B. Han, M. Tanaka, Chem. Lett., 1999, 863.
(6)L.-B. Han, F. Mirzaei, C.-Q. Zhao, M. Tanaka, J. Am. Chem. Soc., 122, 5407 (2000).
(7)(a) C.-Q. Zhao, L.-B. Han, M. Tanaka, Organometallics, 19, 4196 (2000). (b) F. Mirzaei, L.-B. Han, M. Tanaka, Tetrahedron Lett., 42, 297 (2001).
(8)C.-Q. Zhao, L.-B. Han, M. Goto, M. Tanaka, Angew. Chem. Int. Ed., 40, 1929 (2001).
(9)L.-B. Han, C.-Q. Zhao, M. Tanaka, J. Org. Chem., 66, 5929 (2001).
研究制度
  • 戦略的基礎研究推進事業、単一分子・原子レベルの反応制御/研究代表者 田中 正人(産業技術総合研究所)/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 田中 正人. 有機リン化合物の選択合成. 戦略的基礎研究推進事業 単一分子・原子レベルの反応制御 テーマ別シンポジウム(I)—錯体から『触媒』へ—講演要旨集,2001. p.1 - 4.

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