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自己集合性三次元錯体の分子フラスコとしての利用~新現象・新反応の創出~

研究報告コード R013000458
掲載日 2003年10月1日
研究者
  • 藤田 誠
研究者所属機関
  • 東京大学大学院工学系研究科
研究機関
  • 名古屋大学大学院工学研究科
報告名称 自己集合性三次元錯体の分子フラスコとしての利用~新現象・新反応の創出~
報告概要 分子内孤立空間の化学はシクロデキストリン以降,さまざまな人工ホスト化合物の出現により大きく発展した。しかし実用化にまで結びついた研究はごくわずかであった。多くの人工ホスト化合物は合成が煩雑である上,内部空間が狭すぎるためである。我々は,平面的な三座配位子と金属イオンを組み合わせることで,ナノメートルスケールにも到達する三次元ホストが定量的に自己集合することを見出した(図1)。この化合物(錯体1)はカチオン性のため水溶性を示す。しかし内部空間は極めて疎水的であるため,さまざまな中性の有機分子が水相に溶けた錯体1の内部空孔に取り込まれる。アゾベンゼン誘導体の取り込みでは,シス体のみが選択的に取り込まれ空孔内でシス体2分子がテニスボール型に会合していることがわかった。さらに,錯体1の空孔内でいくつかの反応が促進されることを明らかにした。例えばベンゾキノンとイソプレンは空孔内に取り込まれ,室温でDiels-Alder反応が加速され,付加体が定量的に得られた。
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研究分野
  • 白金族元素の錯体
  • 分子化合物
  • アルケン
  • 窒素複素環化合物一般
関連発表論文 (1)総説:楠川隆博・藤田誠 触媒,42,564(2000)
(2)T. Kusukawa, M. Fujita, Angew. Chem., Int. Ed. Engl., 37, 3142 (1998).
(3)T. Kusukawa, M. Fujita, J. Am. Chem. Soc., 121, 1397 (1998).
(4)T. Kusukawa, M. Yoshizawa, M. Fujita, J. Am. Chem. Soc., in press.
(5)H. Ito, T. Kusukawa, M. Fujita, Chem. Lett., 2000, 598.
(6)M. Yoshizawa, T. Kusukawa, M. Fujita, and K. Yamaguchi, J. Am. Chem. Soc., 122, 6311 (2000).
研究制度
  • 戦略的基礎研究推進事業、単一分子・原子レベルの反応制御/研究代表者 藤田 誠(東京大学大学院工学系研究科)/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 藤田 誠. 自己集合性三次元錯体の分子フラスコとしての利用 新現象・新反応の創出. 戦略的基礎研究推進事業 単一分子・原子レベルの反応制御 テーマ別シンポジウム(I)—錯体から『触媒』へ—講演要旨集,2001. p.36 - 39.

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