TOP > 研究報告検索 > 「ジーンセレクター」の構造進化

「ジーンセレクター」の構造進化

研究報告コード R030000167
掲載日 2005年2月22日
研究者
  • 安達 成彦
研究者所属機関
  • 科学技術振興事業団 創造科学技術推進事業
研究機関
  • 科学技術振興事業団
報告名称 「ジーンセレクター」の構造進化
報告概要 ジーンセレクターのなかでも、シグナル伝達、クロマチン構造変換において中心的役割を果たす因子群(ガンキリン、ヒストンアセチル化酵素・脱アセチル化酵素)に対して立体構造を基盤とした解析を行い、ジーンセレクターが担う複数の反応をつなぐ分子基盤を明らかにした。癌遺伝子ガンキリンは、抑制癌遺伝子産物Retinoblastoma protein(RB)を介した癌化経路において中心的役割を果たす因子である。ガンキリンの出芽酵母ホモログNas6pを精製・結晶化して、X線回折像を得、続いて立体構造を2.3Åの分解能で決定した。立体構造を検討した結果、大きく湾曲した「く」の字型構造(「Ku」-shaped structure)をとっていることがわかった。Nap6pの立体構造解析から、シグナル伝達反応を担うジーンセレクター(CDK4/6)と転写調節反応を担うジーンセレクター(RB)をガンキリンが橋渡しをするというRBを介した癌化経路の促進機構を提唱した。またERモチーフの発見から、対として働いてクロマチン転写を調節するジーンセレクター(Esa1とRpd3)の間に機能的な分子基盤が存在することを示唆した。これらの結果は、今回解析対象としたクロマチン転写分野のみならず、より大きな分野に適用可能であると考えられる。
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

R030000167_01SUM.gif R030000167_02SUM.gif R030000167_03SUM.gif
研究分野
  • 遺伝子発現
関連発表論文 (1) Adachi, N., Padmanabhan, B., Kataoka, K., Kijima, K., Yamaki, M. & Horikoshi, M. Purification, crystallization and preliminary X-ray diffraction analysis of yeast regulatory particle non-ATPase subunit 6 (Nas6p). Acta Crystallogr. D Biol. Crystallogr. 58, 859-860 (2002)
(2) Padmanabhan, B., Adachi, N., Kataoka, K. & Horikoshi, M. Structure of a gankyrin homolog: structural basis for phosphorylation of retinoblastoma protein by cyclin-dependent kinase Cdk4/6. submitted
(3) Adachi, N., Kimura, A. & Horikoshi, M. A common motif conserved to histone acetyltransferase (Esa1) and deacetylase (Rpd3). submitted
研究制度
  • 創造科学技術推進事業 堀越ジーンセレクタープロジェクト
研究報告資料
  • 安達 成彦. 「ジーンセレクター」の構造進化. 創造科学技術推進事業 堀越ジーンセレクタプロジェクトシンポジウム「ジーンセレクタ ~遺伝子発現の主役~」(研究期間:1997-2002),2002. p.46 - 66.

PAGE TOP