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低分子アンサ型化合物の化学的情報伝達機能

研究報告コード R030000171
掲載日 2005年2月22日
研究者
  • 鹿又 宣弘
研究者所属機関
  • 科学技術振興事業団 さきがけ研究21
研究機関
  • 科学技術振興事業団
報告名称 低分子アンサ型化合物の化学的情報伝達機能
報告概要 アンサ化合物とは,芳香族環に炭素鎖のロープ(アンサ鎖)が巻き付いた構造を持つ分子群のことであり,これらはシクロファンとも呼ばれている。その中には面不斉と呼ばれるキラリティーを持つ分子が存在し,芳香族平面に対するロープの架かり方の違いによって鏡像異性体として区別される。ところが,アンサ化合物の構造特性を不斉源とした研究例は非常に少なく,アンサ化合物の面不斉制御と新たな機能性発現に関する“形とはたらき”の研究は挑戦的なテーマであると考えた。そこで本研究では,以下の二点を研究のねらいに定めた。第一は,分子量の小さなアンサ化合物が持つ特異な面不斉構造に着目し,その三次元構造に由来するキラリティーの立体制御を行うことである。これらの研究が進展すれば,これまで立体制御が困難であったアンサ化合物をキラル素子として利用する道を開くことが出来るからである。第二のねらいは,面不斉分子に期待される不斉認識能や不斉誘導機能を化学的情報伝達機能ととらえ,面不斉アンサ化合物をモデル分子とする補酵素の不斉転写モデル系を確立し,そのキラル分子としての有用性を実証することである。これら二点を主な研究目的とし,アンサ化合物の効率合成法の検討も含めて研究を行った。
画像

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研究分野
  • 有機化学反応一般
  • 反応の立体化学
  • 補酵素
関連発表論文 (1) Nobuhiro Kanomata and Tadashi Nakata, “A Compact Chemical Miniature of a Holoenzyme, Coenzyme NADH Linked Dehydrogenase. Design and Synthesis of Bridged NADH Models and Their Highly Enantioselective Reduction,” J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 4563-4568.
(2) Nobuhiro Kanomata and Yoshiharu Ochiai, “Stereocontrol of Molecular Jump-rope: Crystallization-induced Asymmetric Transformation of Planar-chiral Cyclophanes,” Tetrahedron Lett. 2001, 42, 1045-1048.
(3) 鹿又宣弘,「補酵素NADモデル分子を用いた生体酸化・不斉還元モデル反応」(総説),有機合成化学協会誌, 1999, 57, 512-522.
(4) Nobuhiro Kanomata, Yoshiharu Ochiai, and Tadashi Nakata, “Stereocontrol of Molecular Jump-rope. Amplification of Planar Chirality,” 17th International Congress of Heterocyclic Chemistry, Vienna, August 1-6, 1991.
(5) Nobuhiro Kanomata Yoshiharu Ochial, Shrnnosuke Anada, “Chirality efficient syntheses of bridged NADH analogues and their highly enantioselective reduction,” Chemical Congress of Pacific Basin Societies, Honolulu, December 14-19, 2000.
(6) Nobuhiro Kanomata, Shinnosuke Anada, Masahiro Yamaguchi, and Yoshiharu Ochiai, “Crystallization-induced Asymmetric Transformation of Planar-chiral Pyridinophanes. Chirality Efficient Syntheses of (S)- and (R)-Bridged Nicotinic Acids,” 18th International Congress of Heterocyclic Chemistry, Yokohama, July 29-August 3, 2001.
(7) Nobuhiro Kanomata, Shinnosuke Anada, Masahiro Yamaguchi, and Yoshiharu Ochiai, “Stereocontrol of planar-chiral pyridinophanes,” 222nd ACS National Meeting, Chicago, August 25-30, 2001.
研究制度
  • さきがけ研究21 「形とはたらき」領域
研究報告資料
  • 鹿又 宣弘. 低分子アンサ型化合物の化学的情報伝達機能. 「さきがけ研究21」研究報告会 「形とはたらき」領域 講演要旨集(研究期間:1998-2001),2001. p.17 - 27.

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