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相同組換え時にDNAを回転させる蛋白質RecA

研究報告コード R030000255
掲載日 2005年2月22日
研究者
  • 西中 太郎
研究者所属機関
  • 科学技術振興事業団 さきがけ研究21
研究機関
  • 科学技術振興事業団
報告名称 相同組換え時にDNAを回転させる蛋白質RecA
報告概要 大腸菌RecA は相同組換えに必須の役割を果たすタンパク質で,単鎖DNA と二重鎖DNA との間の塩基配列相同性を探索し,相同鎖を交換する反応を促進させる.この反応を効率よく遂行させるためにはATP が必要であり,ATP の加水分解が伴うことによって平衡を生成物(ヘテロ二重鎖)に進めることができる.一方,DNA はらせん構造体であるから,単鎖DNA と二重鎖DNA との間の鎖を交換するためにはDNA 分子が互いに回転する必要がある.RecAがDNA を回転させる分子モーターであるというアイデアは昔からあったが,これまでのところ数例の生化学実験による状況証拠しかなく,RecA 研究者には懐疑的な意見を持つものも少なくない.この問題を解決するためには,相同組換え反応に伴うRecA,DNA の回転運動を直接観測できる実験系を確立することが必須である.本研究の狙いは,相同組換え反応におけるRecA フィラメント,(三重鎖)DNAの両らせん構造体のATP 加水分解を伴って行われる回転機構を,1分子観察により検証することである.らせん構造は生物をかたちづくる際に非常に頻繁に出現する規則である.与えられた構成単位をある角度だけ回転させて積み上げる操作によって,らせん構造を形成することができる.そのらせん構造が実際に働いている「現場」には,その周期性をうまくいかした仕組みがあるに違いない.二重らせん構造を持つDNA に,もう一本の鎖が加わって三重らせんとなり,塩基対の組み合わせを交換して新しい二重らせんが生じる.この仕事を円滑に進めるためには,「らせん」という構造をうまく働かせるための機構があると考える.
画像

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研究分野
  • 蛋白質・ペプチド一般
  • 分子遺伝学一般
  • 微生物の生化学
関連発表論文 (1) Taro Nishinaka, “DNA rotation by a coordinated conformational change of RecA filaments”, Nucl. Acid Res. Suppl. 1, 113-114 (2001)
(2) Takehiko Shibata, Taro Nishinaka, Tsutomu Mikawa, Hideki Aihara, Hitoshi Kurumizaka, Shigeyuki Yokoyama, Yutaka Ito, “Homologous genetic recombination as an intrinsic dynamic property of a DNA structure induced by RecA/Rad51-family proteins: A possible advantage of DNA over RNA as genomic material”, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 98, 8425-8432 (2001)
(3) Taro Nishinaka, Kengo Adachi, Megumu Shio, Shukuko Ikawa, Takehiko Shibata, Yoshie Harada, Kazuhiko Kinosita Jr, “Microscope observation of the rotation of DNA driven by RecA protein.”, 4th International Conference of Biological Physics 2001, Kyoto, July 30-August 3, 2001.
(4) Taro Nishinaka, “Visualization of RecA filament under an optical microscope”, Bio-physical Society 46th Annual Meeting, San Francisco, February 23-27, 2002.
(5) 西中太郎,「RecAフィラメントの協同的構造変化によるDNAの回転機構」,第28回核酸化学シンポジウム,横浜,2001年11月7日-9日
研究制度
  • さきがけ研究21 「形とはたらき」領域
研究報告資料
  • 西中 太郎. 相同組換え時にDNAを回転させる蛋白質RecA. 「さきがけ研究21」研究報告会 「形とはたらき」領域 講演要旨集(研究期間:1999-2002),2002. p.59 - 71.

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