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頭部の形成に関わる分子機構

研究報告コード R030000256
掲載日 2005年2月22日
研究者
  • 橋本 主税
研究者所属機関
  • 科学技術振興事業団 さきがけ研究21
研究機関
  • 科学技術振興事業団
報告名称 頭部の形成に関わる分子機構
報告概要 本研究のねらいは、脊椎動物において「頭部構造」が成立する機構を個体発生学的および系統発生学的に解析することにある。脊椎動物の頭部構造は、頭部神経系に見られる特異的な分節構造やその形成過程など、基本的には見た目にも種を越えてよく保存されていることが分かる。さらに、頭部形成を支配する遺伝子も相同の遺伝子が使われており、魚類からヒトに至るまで進化的に共通の機構によって頭部の形成はなされていると考えられている。しかし、基本構造は保存されているものの、例えば魚類とヒトの脳を比較すると実際の大きさや、形、あるいは各部の大きさの比率など明らかに異なっていることも事実である。これら、頭部構造の形成を制御する機構のうち、どのような共通性によって脊椎動物間での類似性が保たれ、またどのような相違点によって種間における差異が生じるのかについて明確な足掛かりを得ることが本研究のねらいでもある。この目的を達成するために両生類であるアフリカツメガエル(以下ツメガエル)の頭部形成機構を形態学と分子生物学の両面から詳細に解析した。両生類も含めて脊椎動物における頭部形成制御の分子機構は基本的に共通であると信じられているが、現在までに知られている両生類の頭部形成過程は形態学的に見て他の脊椎動物種と比べてその発生様式が大きく異なっているために、「相同の分子が相異なる発生様式の中でどのように働き相同の構造を規定するの?」という疑問が生じる。この疑問の解答を明確にすることで脊椎動物種間での分子機構と発生機構との関係を解析するのに良い材料と考えられる。さらに両生類は、頭部形成過程の研究の歴史的な蓄積がある上に、他の種と比べ発生研究の材料としての数々の利点があるために、他種の頭部形成制御機構との相似性・相違性を明確にすることによって、種間における共通点と相違点を組織レベルと分子レベルにおいて明らかにできることが期待される。
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研究分野
  • 遺伝子発現
  • 神経系一般
  • 発生と分化
関連発表論文 (1) Tetsuya Koide, Kazuhiko Umesono and Chikara Hashimoto, “When does the anterior endomesoderm meet the anterior-most neuroectoderm during Xenopus gastrulation?” Int. J. Dev. Biol. 46 : 777-783 (2002)
(2) Chikara Hashimoto, “The establishment of a head field in the early Xenopus gastrula.” 3rd Aso Meeting on Vertebrate Body Plan, Kumamoto, November 3-4, 1999.
(3) 辻咲織・橋本主税,「特異的アミノ酸モチーフがどのように脳の領域化を制御するのか」 第35回日本発生生物学会大会,パシフィコ横浜,2002年5月
研究制度
  • さきがけ研究21 「形とはたらき」領域
研究報告資料
  • 橋本 主税. 頭部の形成に関わる分子機構. 「さきがけ研究21」研究報告会 「形とはたらき」領域 講演要旨集(研究期間:1999-2002),2002. p.73 - 82.

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