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ポリウレタン分解酵素の修飾と機能改変

研究報告コード R040000076
掲載日 2007年5月18日
研究者
  • 中島(神戸) 敏明
研究者所属機関
  • 筑波大学応用生物化学系
研究機関
  • 筑波大学
報告名称 ポリウレタン分解酵素の修飾と機能改変
報告概要 プラスチックの中には、その構成単位中にエステル結合やウレタン結合といった加水分解を受けやすい構造を持ったものも多い。これらの結合が解かれることによって、プラスチックはその構成単位に分解される。構成単位であるカルボン酸やアルコール、アミン等は化学合成原料や発酵原料として再利用可能である。しかし、プラスチックのような不溶性の固体を直接分解できる酵素はほとんどない。酵素が固体基質を分解するためには、固体表面をいかに認識し、そこに「取りつく」かが鍵となる。エステル系の固体ポリウレタン(PUR)分解菌、Comamonas acidovorans TB-35株由来のPUR分解酵素は、活性部位の他に、PUR表面に疎水的に付着する部位を有する。また、この触媒部位と固体表面付着部位は互いに独立して機能しているということが示唆されている。このことは、逆に、固体高分子に対して分解活性を持たない他の酵素に、本酵素の固体基質付着部位を付加することによって、固体分子を基質とできる分解酵素を創製できる可能性を示唆している。本研究では、TB-35株と同様な分解能力をもつ各種プラスチック分解酵素遺伝子を自然界より取得し、その系統進化について解析するとともに、それらの固体表面付着部位を低分子のエステル結合やウレタン結合を分解できる酵素と融合させることにより、新たなプラスチック分解酵素の創製を試みた。
研究分野
  • 酵素一般
  • 分子遺伝学一般
  • 遺伝子の構造と化学
  • 微生物の生化学
関連発表論文 (1) H. Uchida, Y. Shigeno-Akutsu, N. Nomura, T. Nakahara and T. Nakajima-Kambe Cloning and sequence analysis of poly(tetramethylene succinate) depolymerase from Acidouorax delafieldii Strain BS-3 Journal of Bioscience and Bioengineering, 93,245-247 (2002)
(2) Y. Akutsu-Shigeno, T. Teeraphatpornchai, K. Teamtisong, N. Nomura, H. Uchiyama, T. Nakahara, T. Nakajima-Kambe Cloning and sequencing of a poly(DL-lactic acid) depolymerase gene from Paenibacillus amylolyticus strain TB-13 and its functional expression in Escherichia coli Applied and Environmental Microbiology, 69,2498-2504 (2003)
(3) T. Teeraphatpornchai, T. Nakajima-Kambe, Y. Shigeno-Akutsu, M. Nakayarna, N. Nomura, T. Nakahara, and H. Uchiyama Isolation and characterization of a bacterium that degrades various polyester-based biodegradable plastics Biotechnology Letters, 25,23-28 (2003)
(4) N. Nomura, T. Deguchi, Y. Shigeno-Akutsu, T. Nakajima-Kambe, T. Nakahara Gene structures and catalytic mechanisms of microbial enzymes able to biodegrade the synthetic solid polymers nylon and polyester polyurethane Biotechnology and genetic engineering reviews, 18,125-147 (2001)
(5) 茂野(圷)ゆき枝,中原忠篤,中島(神戸)敏明 ポリウレタンの微生物分解~固体プラスチック分解酵素の巧妙な戦略 バイオサイエンスとインダストリー,60(3), 17-22 (2002)
(6) 中島(神戸)敏明 グリーンプラと微生物 生物工学会誌,80(12), 591 (2002)
(7) 茂野(圷)ゆき枝,野村暢彦,中島(神戸)敏明,中原忠篤 Comamonas acidouorane TB-35株のポリウレタンエステラーゼ遺伝子破壊株の諸性質 日本農芸化学会2001年度大会
(8) 茂野(圷)ゆき枝,野村暢彦,中原忠篤,中島(神戸)敏明 ポリウレタンエステラーゼ発現系の構築とその解析 日本生物工学会2001年度大会
(9) 中島(神戸)敏明,茂野ゆき枝 ポリウレタンの微生物分解 高分子学会 02-1エコマテリアル研究会
(10) 圷(茂野)ゆき枝,中島(神戸)敏明,内田裕美,野村暢彦,中原忠篤,内山裕夫 ポリブチレンサクシネート分解酵素の精製とその性質日本生物工学会2002年度大会
(11) 藤田智大,圷(茂野)ゆき枝,野村暢彦,内山裕夫,中原忠篤,中島(神戸)敏明 新規ポリエステル分解酵素によるポリウレタン分解日本農芸化学会2003年度大会
(12) 安達祐介,中島(神戸)敏明,圷(茂野)ゆき枝,野村暢彦,中原忠篤,内山裕夫 ウレタン結合切断能を有する微生物の探索日本農芸化学会2003年度大会
(13) ポリエステル分解菌の探索とその分解酵素遺伝子の解析 圷(茂野)ゆき枝,和田 裕,豊島貴英子,野村暢彦,内山裕夫,中原忠篤,中島(神戸)敏明 日本農芸化学会2003年度大会
(14) 圷(茂野)ゆき枝,山田智盛,豊島貴英子,野村暢彦,内山裕夫,中島(神戸)敏明 Rhodococcus equi A1株が生産するウレタン結合切断酵素の譜性質 日本生物工学会 平成15年度大会
(15) 深山和幸,中島(神戸)敏明,圷(茂野)ゆき枝,野村暢彦,内山裕夫 有機物存在下における固体ポリブチレンサクシネート分解菌の探索 日本生物工学会 平成15年度大会
研究制度
  • さきがけタイプ 「変換と制御」領域
研究報告資料
  • 中島(神戸) 敏明. ポリウレタン分解酵素の修飾と機能改変. 「さきがけタイプ」「変換と制御」領域 研究報告会講演要旨集(研究期間2000-2003),2003. p.93 - 101.

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