TOP > 研究報告検索 > 生体の力学的信号に基づくコミュニケーション

生体の力学的信号に基づくコミュニケーション

研究報告コード R040000088
掲載日 2007年5月18日
研究者
  • 小池 康晴
研究者所属機関
  • 東京工業大学精密工学研究所
研究機関
  • 東京工業大学
報告名称 生体の力学的信号に基づくコミュニケーション
報告概要 人間と機械のインタフェースを考える場合、機械の設計段階で如何に人間の特性を考えてデバイスを作るかで操作性が大変異なる。インテリジェントなヒューマンインタフェースとは、(a)人間が機械の特性を感じることができる。(b)機械が人間の特性を感じることができる。これら両方が実現されてはじめて成り立つ。インテリジェントなデバイスとして、自動運転が考えられる。現在、自動運転が行われている物の一つとして、飛行機の操縦があるが、今後は、自動車の運転などもITSの進歩とともに実現されてくるものと予想される。しかし、自動操縦の結果と人間の行う操作が同じであれば問題ないが、人間が自動操縦に逆らった操作をしようとした時はどのようにするかは二つに別れる。一つは、自動操縦を優先させる、もう一つは人間の操作を優先させることである。自動操縦のアルゴリズムが複雑になればなるほど人間にとって、どうして自動操縦の操作が生成されたのか理解できない。どうして生成されたのか理解できなければ、その操作の後、機体がどのように操作されるのかを予想することもできない。人間の脳には制御対象の結果を予想するモデルと、結果を生み出した操作入力を予想するモデルがそれぞれ存在すると考えられる。簡単のため、前者を推定モデル、後者を生成モデルと呼ぶことにする。運動の学習は、これら二つの内部モデルを如何にうまく獲得するかという問題に置き換えることができると考えている。さらに、運動の学習だけでなく、高次の機能であるコミュニケーションも、推定モデルと予測モデルを組み合わすことで実現していると考えている。たとえば、(a)の人間が機械の特性を感じるということは、機械の内部モデルを人間が理解することになり、(b)の機械が人間の特性を感じるということは、人間の内部モデルを機械が理解することである。人間同士のコミュニケーションでは、「あることを言えば、相手がどのように感じるのか」結果を予測し、また、「このように感じてほしいので、どのように言えば良いか」を考え、言葉を生成することができてはじめて会話が成立する。このように、協調して作業を円滑に行うためには、人間同士だけでなく、人間と機械(扱う道具)とが理解しあい、適応的に順応する仕組みを構築する必要がある。例えば、初心者にとっては、熟練者のように滑らかに運動を行うことよりも、確実に目的を達成することに主眼を置くと思われるので、例えば、関節のインピーダンスを高くして自由度を下げて操作を簡単にし、熟練者は、できるだけ関節のインピーダンスを下げて自由度を高くし、滑らかで速い操作を実現させることができるデバイスの作成を目指す。
研究分野
  • 筋肉・運動系一般
  • 感覚系一般
  • 人間機械系
  • 情報工学基礎理論一般
関連発表論文 (1) Jaehyo Kim, Makoto Sato, Yasuharu Koike (2002). "Human Arm Posture Control Using the Impedance Controllability of the Musculo-Skeletal System Against the Alteration of the Environments." The Institute of Control, Automation and Systems Engineers 4(1) 43-48.
(2) 金載烋,洪性寛,佐藤誠,小池康晴 (2002). "SPIDARを用いたsize-weight illusionの検証." 日本バーチャルリアリティ学会論文誌 7(3), 347~345.
(3) 小池康晴,広瀬秀顕,飯島敏夫 (2003) 筋電信号を用いた腕の運動制御.日本神経回路学会誌,10(1), 2-10
(4) 小池康晴,金載烋,佐藤誠 (2001). タスク実行中の腕のスティフネス特性の変化.日本神経回路学会 第11回全国大会.
(5) 小池康晴 (2001). 筋電信号の正規化に関する研究.第4回日本電気生理運動学会.
(6) 小池康晴 (2001). 筋電信号を用いた動作解析.日本バーチャルリアリティ学会第2回「手」探り研究会.
(7) 二村誠示,嶋田修,佐藤誠,小池康晴 (2001). 表面筋電信号による首の角度推定.ヒューマンインタフェースシンポジウム2001.
(8) 野中亮助,佐藤誠,小池康晴 (2001). 筋肉の活動度と Speed-Accuracy Trade-off. 日本神経回路学会第11回全国大会.
(9) 金載烋,洪性寛,佐藤誠,小池康晴 (2002(. How the humans respond to the size-weigbt illusion in virtual environments? VSMM2002, 韓国.
(10) 金載烋,洪性寛,佐藤誠,小池康晴 (2002). VR環境での重さの知覚.日本バーチャルリアリティ学会第7回大会,JAPAN 東京国際交流会館.
(11) 小池康晴,嶋田修,佐藤誠 (2002). 表面筋電信号からのインピーダンス推定.電子情報通信学会 ニューロコンピュティング研究会,沖縄,JAPAN.
(12) 上地正昭,内藤裕,佐藤誠,小池康晴 (2002). FESを用いたモーションアシストシステム.SI2002, 神戸,JAPAN.
(13) 辛 徳,嶋田修,長谷川晶一,佐藤誠,小池康晴 (2002). 表面筋電信号を用いた人腕のインピーダンスの推定.第17回生体・生理工学シンポジウム,札幌,JAPAN.
(14) 閔庚甫,小池康晴 (2002). 筋肉骨格データに基づく人腕の順動力学モデル.電子情報通信学会,電子ディスプレイ研究会,映像情報メディア学会,ヒューマンインフォメーション研究会,情報ディスプレイ研究会 共催,EID2002-36, pp.29-34.
(15) 白井暁彦,長谷川晶一,小池康晴,佐藤誠 (2002). タンジブル・プレイルーム:「ペンギンホッケー」,日本バーチャルリアリティ学会論文誌
(16) 坪根亮,金載烋,佐藤誠,小池康晴 (2002). 把持力操作中における物体の重さの知覚に関する研究.NC研究会,信学技報,NC2002
(17) 塩山高広,松谷晃宏,佐藤誠,小池康晴 (2002). ヴァイオリン演奏の把持力推定に関する研究.NC研究会,信学技報,NC2002 [173] 7-12
(18) 二村誠示,橋本直己,佐藤誠,小池康晴 (2002). 力の制御における学習効果の両手間転移に関する研究.NC研究会,信学技報,NC2002
(19) 小池康晴 (2002). 脳活動記録処理とそれを用いたロボット操作,文科省 目標達成型研究.
(20) 小池康晴 (2003). 次世代ヒューマンインタフェース,HI研究会,情報処理学会,2003-HI-103, pp.37
(21) 柳下紘介,辛徳,道免和久,佐藤誠,小池康晴.(2003). 筋電信号を用いたAIBOの制御によるリハビリテーション.VR学会 手と脳研究会.
(22) 小池康晴,金載烋,佐藤誠.(2003). 筋活動と運動精度日本神経回路学会全国大会.
(23) 小池康晴,(2003). 筋電信号を用いたロボット制御,第18回生体・生理工学シンポジウム,pp.355-358
研究制度
  • さきがけタイプ 「協調と制御」領域
研究報告資料
  • 小池 康晴. 生体の力学的な信号に基づくコミュニケーション. 「さきがけタイプ」「協調と制御」領域 研究報告会講演要旨集(研究期間2000-2003),2003. p.56 - 67.

PAGE TOP