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分子創薬アプローチによる生きた状態での可視化と不活性化

研究報告コード R070000102
整理番号 R070000102
掲載日 2008年4月11日
研究者
  • 菊地 和也
研究者所属機関
  • 東京大学大学院薬学系研究科
研究機関
  • 東京大学大学院薬学系研究科
報告名称 分子創薬アプローチによる生きた状態での可視化と不活性化
報告概要 生細胞において生体内分子は,その生理機能が発揮される特殊な生体組織や個体発生上の特殊な時間に発現している.本研究では,生体内で機能する分子をリアルタイムに可視化あるいは不活化することで生きた状態における機能解明を行う.この結果,タイムシグナルについて詳細な解析が可能になる.上記の目的のため,新たな実験系として生細胞蛍光プローブと名付けた化学プローブをデザイン・合成し,生細胞あるいは生きた個体に直接応用する.具体的には,機能分子可視化プローブとレーザー分子機能不活化(CALI)プローブを用い,細胞系へ応用する.まず,申請者が開発した亜鉛イオンの蛍光プローブを用い,神経系における作用解析とプローブの化学的改良を行う.また,蛍光共鳴エネルギー移動を原理としたプローブを用い,細胞内蛋白質チロシンフォスファターゼの作用を可視化する.次に,イノシトール3リン酸(IP3)受容体のCALIを行う.CALIとは,色素を結合させたリガンドが標的分子を認識し,それにレーザー光を照射することによって活性酸素種を生じ,標的分子を失活させる方法である.CALIによって生理的条件下,標的分子をその場で不活化できるため,IP3受容体の働きを時空間的に制御して示すことができる.この様に生体内分子が時間的・空間的にどのように振る舞って機能するか調べることはポストゲノム時代の重要な研究課題であると考えられる.
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研究分野
  • 細胞生理一般
  • 神経の基礎医学
  • 細胞膜の受容体
関連発表論文 (1) K. Hanaoka, K. Kikuchi*, H. Kojima, Y. Urano & T. Nagano: Development of a Zinc Ion-selective Luminescent Lanthanide Chemosensor for Biological Applications. (2004) J. Am. Chem. Soc., 126, 12470-12476.
(2) T. Yogo, K. Kikuchi, K. Hirose, M. Iino & T. Nagano*: Modification of Intracellular Ca2+ Dynamics by Laser Inactivation of Inositol 1,4,5-Trisphosphate Receptor Using Membrane-permeant Probes. (2004) Chemistry & Biology, 11, 1053-1058.
(3) S. Mizukami, T. Nagano, Y. Urano, A. Odani & K. Kikuchi*: A Fluorescent Anion Sensor That Works in Neutral Aqueous Solution for Bioanalytical Application. (2002) J. Am. Chem. Soc., 124, 3920-3925.
(4) T. Hirano, K. Kikuchi, Y. Urano & T. Nagano*: Improved Fluorescent Probes for Zinc, ZnAFs, Suitable for Biological Applications. (2002) J. Am. Chem. Soc., 124, 6555-6562.
(5) K. Hanaoka, K. Kikuchi*, Y. Urano, M. Narazaki, T. Yokawa, S. Sakamoto, K. Yamaguchi & T. Nagano: Design and Synthesis of a Novel Magnetic Resonance Imaging Contrast Agent for Selective Sensing of Zinc Ion. (2002) Chemistry & Biology, 9, 1027-1032.
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/タイムシグナルと制御研究領域
研究報告資料
  • 菊地 和也. 分子創薬アプローチによる生きた状態での可視化と不活性化. 2004年度 “タイムシグナルと制御”研究領域 報告会 要旨集 生命と時間 -新しい生命原理を求めて-, 2004. p.23 - 27.

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