TOP > 研究報告検索 > 新素材キャピラリーガス検出器による細胞機能解析

新素材キャピラリーガス検出器による細胞機能解析

研究報告コード R070000171
整理番号 R070000171
掲載日 2008年4月11日
研究者
  • 門叶 冬樹
研究者所属機関
報告名称 新素材キャピラリーガス検出器による細胞機能解析
報告概要 ヒトゲノム計画に代表される「生物のゲノム解読」が完了に向かうことにより、細胞の内的情報を整理整頓する基盤が着実に整備されつつある。今後は、これら遺伝子情報によって細胞が正しく機能を発揮する仕組みの解明、ならびに、これら正規の遺伝子情報を邪魔する外的情報による細胞機能の変化の解明を分子レベル、細胞レベル、固体レベルで調べる研究が焦点となっている。細胞内イオン測定、分子蛍光撮像、超微弱光実時間撮像による研究アプローチは、細胞機能解明において最も期待されている研究ツールであり、細胞内部からのルミネッセンス(発光)現象を精度良く定量的に測定できる新しい光イメージングデバイスの開発が強く望まれている。キャピラリープレート(以下CP)は、穴経が1μmから1000μmのガラスの毛細管(キャピラリー)を規則正しく二次元配列し、0.2mmから1mmの厚さにした、円形または角形の板状構造のガラスプレートである。このCPの上面と下面に電極蒸着を施し、ガスチェンバー中に設置し、光によって出来た光電子を穴の中一つ一つで電子・光増殖させたのがCPガス検出器であり、山形大学が世界に先駆けて独自に開発を進めてきたマイクロパターンガス検出器の新しい素材である。本研究では、新素材キャピラリープレートガス検出器を用い、従来の光検出器である光電子増倍管やCCDカメラと比較して定量解析能力かつ撮像能力を持ち、高磁場、低温、電気ノイズの混在する環境下においても動作可能な「新しい光検出器」の開発を行い、高感度なイメージングシステム構築のための研究を行った。図2に本検出器の概念図を示す。本検出器は1)可視光を電子に変換する電子変換領域(一次電子生成)、2)光電子をキャピラリープレートで電子・光増殖する信号増殖領域部、3)および電子・光信号を検出するための読み出し装置部から構成され、ガスを充満したチェンバー内に設置される。光電子は光電面とCP上面に形成された電場によってキャピラリー管内に入射する。キャピラリー管内には、104V/cmを超える電場が形成されており、管内に入射した一次電子は約3000倍の電子増殖を起こし、それに付随した励起分子の脱励起により約2000個の励起発光即ち光増幅をキャピラリー管内で起こす。この励起発光光子または増殖電子をキャピラリー下段に設けた光センサーもしくは電子センサー(陽極PAD)で取得する。増幅された電子と励起発光子数は信号検出として十分な量であり、たった1個の光電子でさえも検出を可能とする(single photon counting)。電子・光増殖と定量解析の2点を「同時にコンパクトなシステムで高感度に達成できる」ことが、冷却CCDカメラやイメージインテシファイドCCDカメラ(ICCDカメラ)と比べた場合の本検出器の利点である。
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

R070000171_01SUM.gif R070000171_02SUM.gif
研究分野
  • 生物物理的研究法
関連発表論文 (1) Tokanai, F., Sakurai, H., Gunji, S., Motegi, S., Toyokawa, H., Suzuki, M., Hirota, K., Kishimoto, S. and Hayashida, K. : Hard X-ray polarization measured with a Compton polarimeter at synchrotron radiation facility. Nucl. Instr. and Meth. A, 530: 446-452, 2004
(2) Tokanai F, Motegi S, Sakurai H, Gunji S, Suzuki JI, Oku T, : A test of track imaging by cold neutron using optical capillary gas proportional counter. Nucl. Instr. and Meth. A, 529: 332-335, 2004
(3) Sakurai, H.; Tokanai, F.; Gunji, S.; Motegi, S.; Toyokawa, H.; Suzuki, M.; Hirota, K. and Kishimoto, S. : Measurement of X-ray polarization using optical imaging detector with capillary plate. Nucl. Instr. and Meth. A, 525: 6-11, 2004
(4) Tokanai, F., Atsumi, T., Gunji, S., Okada, T. and Sakurai, H. : Soda glass capillary plate gas detector. IEEE Trans. on Nucl. Sci., 2004 (発表準備中)
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/情報と細胞機能
研究報告資料
  • 門叶 冬樹. 新素材キャピラリーガス検出器による細胞機能解析. さきがけライブ2004 個人型研究さきがけタイプ 「情報と細胞機能」領域 研究報告会 講演要旨集 第1期研究者(研究期間2001-2004), 2005. p.43 - 45.
出願特許   特許 国際特許分類(IPC)
( 1 ) 国立研究開発法人科学技術振興機構, 浜松ホトニクス株式会社, . 門叶 冬樹, 櫻井 敬久, 郡司 修一, 岡田 晃行, . キャピラリープレート、その製造方法、ガス比例計数管、及び撮像システム. 特開2004-241298. 2004-08-26
  • H01J  47/06     
  • G01T   1/18     
  • G01T   1/205    
  • H01L  31/09     
( 2 ) 科学技術振興機構, . 門叶 冬樹, 櫻井 敬久, 郡司 修一, . ガス比例計数管及び撮像システム. 特開2005-032634. 2005-02-03
  • H01J  47/06     
  • G01T   1/18     
  • G01T   1/20     
  • G01T   1/205    
  • H01J  31/50     
  • H01L  31/09     

PAGE TOP