TOP > 研究報告検索 > カルチャラルコンピューティング(無意識情報から生成される物語り技法)

カルチャラルコンピューティング(無意識情報から生成される物語り技法)

研究報告コード R070000234
整理番号 R070000234
掲載日 2008年4月11日
研究者
  • 土佐 尚子
研究者所属機関
  • (財)イメージ情報科学研究所京都研究所
研究機関
  • (財)イメージ情報科学研究所京都研究所
報告名称 カルチャラルコンピューティング(無意識情報から生成される物語り技法)
報告概要 人間のコミュニケーションにメディア技術を入れることで、地球規模のコミュニケーションを手に入れた。しかし、コミュニケーション度は浅くなってきているとだれもが感じている。この傾向が進むほど、我々のコミュニケーションの深度は解体される。個人のフィーリングの深度を伝える新しいコミュニケーションメディアが、早急に必要とされている。本研究では、今までの私の専門であるアート&テクノロジー研究を応用し、文化の相互作用と賢さ研究に発展させた。文化の知性とは何か?、芸術を含めた表現言語、技術を含めた科学、そして人文。この3つに集約されているのがすべての全世界の文化の知性である。だから先端技術研究との結びつきも必然性があるのだ。よって私達のルーツの文化である日本文化に注目した。数々の日本文化はすでに世界遺産になっているが、それらを物質的に保存するだけでは、その精神:一つの芸術作品の唯一性と、それが伝統や儀礼と結びつくことで付与される神秘的な価値は、後世になかなか伝えることはできない。地球上には様々な民族がおり、それぞれが異なる文化、習慣を持っている。通常文化は、本や博物館などで観て学ぶことができる。しかし、ボストン美術館にコレクションされている薄暗い部屋に並ぶ沢山の日本画と、難しい英語の説明文を見て、興味を持ち、理解できる向きは少ない。もしインタラクティブなシステムの誘導で、観客が実際にコンピュータ技術により、日本画を作り、日本文化の疑似体験ができたらどうだろうか。多くの人は、年令、国籍を越えて、その個人体験により印象に残るはずだ。文化は知識だけでなく、個人的実地体験で理解するのが本質である。従来の文化とコンピュータとの関係は、朽ちていく伝統文化を記録として後世に残すために、修復や、再現としてのシミュレーションとして用いられてきた。そして、技術の発達と共に、私は、いままで定量化できなかった個人の主観・感性・情緒・民族性・物語性といった文化の本質をコンピューティングできる可能性を見いだした。本研究では、こうした「カルチャラルコンピューティング」の概念を提示し、未来のコンピュータのコミュニケーション能力に欠かせない、人間の感情、意識、記憶の違いを反映させるコンピューティングの方法を、分かりやすく、インタラクティブアートのシステムの具体的な設計を通して説明する。さらに、デジタルストーリーテリングへの応用や、人間に精神や文化を理解させてくれるコンピューティングの未来を示し、「カルチャラルコンピューティング」の展望、可能性と夢を多面的に明らかにすることを目的とした。
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

R070000234_01SUM.gif R070000234_02SUM.gif R070000234_03SUM.gif R070000234_04SUM.gif R070000234_05SUM.gif R070000234_06SUM.gif R070000234_07SUM.gif R070000234_08SUM.gif
研究分野
  • 人間機械系
  • 人工知能
  • 図形・画像処理一般
関連発表論文 (1) 土佐尚子 「無意識情報から生成される物語技法:インタラクティブ漫才」映像情報メディア学会誌 Vol.57 No.4 2003
(2) 土佐尚子、松岡三剛“ZENetic Computer”「VR学会誌「メディアアートにおける「美」と「快」」特集号 第10巻1号 2005
(3) Naoko Tosa, Seigo Matsuoka,“Cultural Computing: ZENetic Computer,”THE MIT PRESS Journal LEONARDO, (Accepted)
(4) Naoko Tosa,“Interactive Comedy: Laugh as Next Intelligent System”The 6h World Multi conference on Systemics, Cybernetics and Informatics 2002.7
(5) Naoko TOSA, Ryohei NAKATSU, INTERACTIVE COMEDY: LAUGHTER AS THE NEXT INTELLIGENCE SYSTEM, Proc. IASTED Int. Conf. Artificial and Computational Intelligence pp.402-405 (2002.9)
(6) Naoko TOSA, Ryohei NAKATSU,“INTERACTIVE COMEDY:Interactive Comedy: Laughter as the Next Intelligence System,”Proc. 2002 Int. Symposium on Micromechatronics and Human Science (MHS2002), pp.135-138 (2002.10)
(7) Naoko Tosa, Seigo Matsuoka,“Recreating Our Selves: ZENetic Computer”IEEE Visual Seventh International Conference on Information Visualization (IV'03) p.614, (2003)
(8) Naoko TOSA, Seigo MATSUOKA,“Interactive Storytelling System Using Behavior-based Non-Verbal Information: ZENetic Computer”Proc. 11th ACM Int. Conf. on Multimedia, pp.466-467 (2003)
(9) Naoko TOSA, Seigo MATSUOKA,“Storytelling for Recreating Our Selves: ZENetic Computer,”Proc. 2nd Int. Conf. on Virtual Storytelling (ICVS 2003), Vol. 2897, pp.220-226 (2003)
(10) Naoko Tosa, Seigo Matsuoka,“Inter-Culture Computing: ZENetic Computer,”ACM SIGGRAPH 2004 Emerging Technology, Full Conference DVD-ROM. Disc 1, (2004)
(11) Naoko Tosa, Seigo Matsuoka,“Cultural Computing: ZENetic Computer”ICAT Special Session VR, Art & Entertainment, (2004)
(12) 土佐尚子、松岡正剛、カルチャラルコンピューティング:ZENetic Computer,第9回日本VR学会大会 (2004)
(13) 土佐尚子著、「カルチャラルコンピューティング」(NTT出版)2005.3 刊行
(14) 土佐尚子著、「個人的フィーリングを表現する非言語コミュニケーションのインタラクティブな可視化」講座社会言語科学(第2巻)メディア,1章 ひつじ書房 2005.3 刊行
(15) 土佐尚子「ツッコミコンピュータ」大阪人 Vol.56 April(2002)
(16) 土佐尚子「見えないコミュニケーション」読売新聞 文化欄(2002.6.3)
(17)土佐尚子「キモチ伝えるインタラクション(連載)」週刊アスキー (2002.5-10)
(18) 土佐尚子「進化する映像DNAとしての:ZENetic Computer」KYOTO映像フェスタ~フィルムル・ネッサンス~カタログ,第3章 P51 (2003.11)
(19) Naoko Tosa,“Storytelling technology generated by subconscious's information -interactive Manzai-”Massachusetts Institute of Technology Center for Advanced Visual Studies, (2002.2.21)
(20) Naoko Tosa,“Storytelling technology generated by subconscious's information”North Westen University, Art & technology Lecture Series. (2002.3.1)
(21) Naoko Tosa, Interactive Comedy Laughter as the next intelligence system, ボストン日本領事館主催 Haru Fest: Japan in Boston (2002.2.25)
(22) Naoko Tosa,“ZEN and Computer,”Interactive expression 講座, MIT (2002.10)
(23) Naoko Tosa,“Story-teller technology Created from Subconscious Information, Research Group on “Interaction and Intelligence, KAIST (2002.11.25&27)
(24) 土佐尚子、ロレアル賞連続ワークショップ2003 京都 LOREAL Art and Science Foundation 主催 (2003.1.17)
(25) Naoko Tosa,“Interactive Art work of Naoko Tosa,”The Carpenter Center for the Visual Arts ハーバード大学 (2003.4.30)
(26) 土佐尚子、「無意識情報から生成される物語技法」京都大学大学院社会情報学部、特別講義 (2003.5.27)
(27) Naoko Tosa,“Interactive Comedy and ZENetic Computer”Dept. of Computer Science ロンドン大学 (2003.7.18)
(28) Naoko Tosa,“Emotional Interaction,”Interactive Expression 講座 ハーバード大学学部 公開講座 (2003,12)
(29) Naoko Tosa,“Cultural Computing: ZENetic Computer,”Dept. of Electronic Engineering, コロンビア大学 (2004.4)
(30) Naoko Tosa,“When Illusory Optic Art Makes Way for Tactile Haptic Art”session, Madrid's International contemporary art expert forum-New Technologies and New Art form- ICAT (2005.2.11&12)
(31) 土佐尚子、藤子不二雄「助けてドラえもん」The ドラえもん展 (2002-2005), サントリーミュージアム,そごう美術館,北海道立旭川美術館,松坂屋美術館,大分市美術館,島根県美術館,高岡市美術館,高松市美術館,松本市美術館,熊本県立美術館分館,郡山市立美術館
(32) 土佐尚子、松岡正剛、[ZENetic Computer]MlT 博物館メインギャラリー (2003.10.24-11.13)
(33) 土佐尚子、松岡正剛,ZENetic Computer KYOTO映像フェスタ 京都文化博物館 (2003.11)
(34) 土佐尚子、松岡正剛,コンピュータによる山水禅: ZENetic Computer 高台寺北書院 (2004.5.10-6.6)
(35) Naoko Tosa, Seigo Matsuoka,“Inter-Culture Computing: ZENetic Computer,” ACM SIGGRAPH 2004 Emerging Technology Venue.
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/相互作用と賢さ研究領域
研究報告資料
  • 土佐 尚子. カルチャラルコンピューティング(無意識情報から生成される物語り技法). さきがけライブ2004 情報・知能分野 2004年度 研究報告会 「相互作用と賢さ」研究領域 講演要旨集(研究期間:2001-2004), 2005. p.47 - 60.

PAGE TOP