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触感を再現する技術の開発(弾性表面波皮膚感覚ディスプレイの開発)

研究報告コード R070000236
整理番号 R070000236
掲載日 2008年4月11日
研究者
  • 高﨑 正也
研究者所属機関
  • 埼玉大学
研究機関
  • 埼玉大学
報告名称 触感を再現する技術の開発(弾性表面波皮膚感覚ディスプレイの開発)
報告概要 現在の日本の高度情報化社会において、末端をコンピュータとしネットワークを媒介とした情報伝達は急速に発達しており、送受信できる情報量も飛躍的に増加している。また、遠隔地の環境や計算機内部に作り出された世界にあたかも存在しているかのような感覚を提示する技術としてバーチャルリアリティー(VR)が脚光を浴びている。現在のVR技術は視覚と聴覚に訴える情報を中心に扱っている。そこで、触覚に訴える情報を付加することにより、体験できる環境の現実感は飛躍的に向上する。高速情報伝達とよりリアルになったVRを組み合わせる事により、例えば、ロボットの遠隔操作をより速くより正確に行えるようになったり、インターネットショッピングにおいて商品を手に取り手触りを擬似的に体験できたりすることが可能となる。手でものに触れたときの感覚は生理学的に力感覚と皮膚感覚に大別される。力感覚とは、重さ・抵抗感、大まかな形状を受容する感覚であり、筋肉による作用の結果により知覚している。一方、皮膚感覚とは固体表面の粗さ、摩擦、微細模様などを受容する感覚であり、皮膚組織内の機械受容器細胞(神経細胞)により知覚している。力感覚を提示するデバイスの開発は広く進められており、製品化の例も見られる。しかし、皮膚感覚を提示するデバイスの開発研究は複数の研究者によって行われているが、未だ決定的なデバイスの出現には至っていない。本研究では、超音波振動の一種である弾性表面波の機械振動を利用した皮膚感覚提示方法を提案し、その原理に基づいて皮膚感覚ディスプレイを試作した。弾性表面波は媒質表面にエネルギーを集中させて伝搬するモードであるため、振動子を薄く構成できる。また、振動子裏面には振動の分布が無いため、振動子を接着剤等で貼り付ける使用方法が可能である。これらの特徴を活かすことで、薄型の皮膚感覚ディスプレイを実現でき、将来的には弾性表面波皮膚感覚ディスプレイを力感覚ディスプレイと統合することで、総合的な触覚の提示を行うことができる。さらに、弾性表面波は駆動周波数が一般に高い(MHz以上)ため、アクチュエーターへの応用において応答が速いモータが得られることが知られている。皮膚感覚ディスプレイに応用した場合も同様で、発生推力を高速に切り替えることができ、適切な制御を適応することでより現実的な皮膚感覚を提示することができる。本研究では、弾性表面波皮膚感覚ディスプレイの開発とそれを用いた皮膚感覚の提示を目的としている。また、皮膚感覚ディスプレイのコンピュータインターフェースへの応用に関しても併せて検討を行った。
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研究分野
  • 音波伝搬
  • 筋骨格系・皮膚モデル
関連発表論文 (1) 高崎正也、奈良高明、樋口俊郎、舘暲、水野毅、「弾性表面波の進行波を用いた皮膚感覚ディスプレイ」機械学会論文集 C編(投稿中)
(2) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“Reproduction of Roughness Sensation Using Standing Surface Acoustic Wave”(投稿予定)
(3) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“Development of A Progressive SAW Tactile Display PC Mouse”, Proc. of 2002 FIRA Robot World Congress, Seoul, Korea, May 26-29, 2002, pp. 41 -44 .
(4) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“A Computer Interface Using Surface Acoustic Wave Tactile Display,”Proc. of SICE 2002, Osaka, Japan, Aug 5-7, 2002, pp. 3132-3136.
(5) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“A Surface Acoustic Wave Tactile Display on A PC Mouse,”Proc. of The 6th International Conference on Motion and Vibration Control, Saitama, Japan, Aug. l9-23, 2002, pp. 553-558.
(6) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“A Progress SAW Tactile display on A PC Mouse Button,”Proc. of the IEEE Int. Workshop on Robot and Human Interactive Communication, Berlin, Germany, Sep 25-27, pp. 11-16.
(7) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“Standing Surface Acoustic Wave Tactile Display With Frequency Control Related To Rubbing Speed,”6th International Conference on Mechatronics Technology, Kitakyushu, Japan, Sep. 2-Oct. 3, 2002, pp. 112-116.
(8) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“A Study on A Progressive SAW Tactile Display PC Mouse And Evaluation of The Performance,”Proc. of 2002 International Conference on Control, Automation and Systems, Jeonbuk, Korea, 2002, pp. 522-527.
(9) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“Characteristics of An Active Type Surface Acoustic Wave Tactile Display,”Proc. of 2002 International Symposium on Micromechatronics and Human Science, Nagoya, Japan, Oct. 20-23, ppl47-152.
(10) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“Roughness Sensation Reproduction Using A Progressive SAW Tactile Display Mouse,”Joint 1st International Conference on Soft Computing and Intelligent Systems (International Session of 18th SOFT Fuzzy Systems Symposium) and 3rd International Symposium on Advanced Intelligent Systems, Tukuba, Japan, Oct. 21-25, 24B5-4.
(11) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“Haptic Expression of Figures Using A Surface Acoustic Wave Tactile Display Mouse,”Proc, of The Eighth International Symposium on Artificial Life and Robotics, Beppu, Japan, Jan. 24-26, pp. 431-434.
(12) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“Haptic Expression of Images Using A Surface Acoustic Wave Tactile Display Mouse”Proc. of 2003 IEEE Industrial Symposium on Industrial Electronics, CD-ROM, Rio de Janeiro, Brazil, Jun. 9-11, 2003.
(13) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“Haptic Expression of Gray Scale Using A Surface Acoustic Wave Tactile Display Mouse”Proc. of The Second International Conference on Computational Intelligence, Robotics and Autonomous Systems (CIRAS 2003), CD-ROM, Singapore, Dec. 18-18, 2003.
(14) Masaya Takasaki, Takaaki Nara and Takesh Mizuno,“Control Parameters For An Active Type SAW Tactile Display,”Proceedings of 2004 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems September 28 - October 2, 2004, Sendai, Japan, pp.4044-4049, 2004.
(15) 高崎正也、奈良高明、水野毅、「弾性表面波リニアモータの皮膚感覚提示マウスヘの応用」第14回「電磁力関連のダイナミックス」シンポジウム講演論文集、pp.579-582、2002.
(16) 高崎正也、奈良高明、水野毅、「Active Type弾性表面波皮膚感覚ディスプレイによる固体表面粗さの提示」計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会、pp.169-170、2002.
(17) 高崎正也、奈良高明、水野毅、「弾性表面波皮膚感覚ディスプレイを用いたコンピュータインターフェース」計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会、pp.403-404、2002.
(18) 高崎正也、奈良高明、水野毅、「弾性表面波皮膚感覚ディスプレイマウスの開発」平成15年電気学会産業応用部門大会講演論文集、pp.Ⅱ-199-202、2003.
(19) 高崎正也、奈良高明、水野毅、「2自由度アクティブタイプ弾性表面波皮膚感覚ディスプレイの開発」計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会、pp.414-415、2003.
(20) 高崎正也、小谷浩之、遠藤大、奈良高明、水野毅、「アクティブタイプ弾性表面波皮滑感覚ディスプレイ」日本バーチャルリアリティ学会第9回大会論文集、pp,607-610、2004.
(21) 高崎正也、遠藤大、奈良高明、水野毅、「定在波型弾性表面波皮膚感覚ディスプレイの制御パラメータの検討」Dynamics and Design Conference 2004、CD-ROM 208、2004.
(22) 高崎正也、小谷浩之、奈良高明、水野毅、「弾性表面波皮膚感覚ディスプレイの制御に関する研究-3次元形状測定に基づく制御パラメータ-」2004年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集、pp. 89-90、2004.
(23) 高崎正也、小谷浩之、奈良高明、水野毅、「ガラス基板を用いた弾性表面波皮膚感覚ディスプレイの検討」第25回超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム講演論文集、pp. 155-156、2004.
(24) 高崎正也、奈良高明、水野毅、「弾性表面波皮膚感覚ディスプレイマウスの開発」、埼玉大学地域共同研究センター紀要 No.2、pp,144-149、2002.
(25) 高崎正也、「弾性表面波の進行波を用いた皮膚感覚ディスプレイ」メカトップ関東No.16、p. 12、2004.
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/相互作用と賢さ研究領域
研究報告資料
  • 高﨑 正也. 触感を再現する技術の開発(弾性表面波皮膚感覚ディスプレイの開発). さきがけライブ2004 情報・知能分野 2004年度 研究報告会 「相互作用と賢さ」研究領域 講演要旨集(研究期間:2001-2004), 2005. p.75 - 85.

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