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賢くなる2次元神経回路網によるパターン認識

研究報告コード R070000244
整理番号 R070000244
掲載日 2008年4月11日
研究者
  • 工藤 卓
研究者所属機関
  • (独)産業技術総合研究所
研究機関
  • (独)産業技術総合研究所
報告名称 賢くなる2次元神経回路網によるパターン認識
報告概要 本研究は賢くなる生体ユニットである培養神経回路と電子デバイスである電極と増幅器・制御コンピューターが相互作用しながら情報を創発する系を構築し、応用システムとしても研究対象としても魅力的な情報体を実現しようとすることが目標である。目的としては、分散神経回路網の情報処理能力を評価し、様々な情報処理モデルを解析できるプラットフォームを確立すること、実用化の可能性を検討することである。具体的な本研究の大項目は大きく分けて2点ある。一つは、パターンディテクタとして、生体神経細胞が既存システムと相互作用して情報処理する系を構築し、その挙動解析を行う。二点目は、培養神経回路網の機能・作動に関与する分子の挙動とネットワークのダイナミックな挙動を関連づけて解析する系として本系を確立し、解析結果を応用して神経回路網制御技術を構築することである。まず、準備段階として既に予備的な結果が得られている神経活動の2次元多点長期記録系の確立と、常時刺激条件による神経回路網入出力解析法の確立を目指す。さらに電流入力パターンの記銘と識別の過程を解析し、これを応用した培養環境フィードバック法による神経回路網の自己組織化を実現する。これらを総合してパターンディテクタとしての神経回路網の機能評価を行う。第2点に関しては、機能分子の空間分布と情報処理過程のマッチングを解析し、機能分子の投与による培養神経回路網の制御技術を開発する。これらの結果を踏まえて培養神経細胞自身のパターン認識によるシステム制御装置への応用を検討する。最終年度では神経回路網自身に培養条件を調節させる系を構築することを試みる。解決すべき問題点としては第一に培養神経回路網が果たしてどれだけ情報処理機能を有するか確認する必要があったと言うことである。本研究はまずこの点を明確にすることを第一として開始する。そのために神経細胞間の機能的結合を解析した。また、制御と言う観点からも、神経回路網に対する適切な刺激・入力の方法を確立することが重要である。神経回路網への情報の入力に関して電気的活動記録用溶液の条件、機能蛋白質分子の投与、電気刺激パターンの各パラメーターについて詳細な検討と解析を行う。
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研究分野
  • パターン認識
  • 人工知能
  • 脳・神経系モデル
関連発表論文 (1) Suguru N. Kudoh and Takahisa Taguchi, Operation of spatiotemporal patterns stored in living neuronal networks cultured on a microelectrode array. Journal of Advanced Computational Intelligence & Intelligent Informatics (JACI3) (2003) 8(2): 100-107
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(3) Suguru N. Kudoh and Takahisa Taguchi, Synaptic potentiation updates self-organized functional assemblies in cultured living neuronal networks. J. Neural Eng. Submitted.
(4) 工藤 卓、田口 隆久、再構成生体神経回路網における知覚と知性の探求、日本知能情報ファジィ学会論文集、Submitted.
(5) T. Taguchi and S. N. Kudoh, Network dynamics of cultured hippocampal neurons in a multi-electrode array. Progress in biomedical optics andimaging. proceedings of SPIE 5651 5(34) pp.243-253, 2005
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(7) Suguru N. Kudoh and Takahisa Taguchi, Synaptic potentiation and network dynamics of living neuronal cells cultured on multi-electrode arrays. Neuroscience 2003, the Society for Neuroscience 33rd Annual Meeting, New Orleans, 2003.11.8
(8) Suguru N. Kudoh and Takahisa Taguchi, Methods to manipulate spatiotemporal patterns stored in living neuronal networks cultured on a microelectrode array. Fuzzy Systems & Innovational Computing 2004 (FIC2004) Kitakyushu, 2004.6.4
(9) Suguru N. Kudoh and Takahisa Taguchi, Methods to manipulate the output of dissociated living neuronal network in vitro by the electrical input. IEEE International Conference on Fuzzy Systems, Budapest 2004, 2004.7.26
(10) Suguru N. Kudoh and Takahisa, Methods to analyze spatio-temporal patterns of electrical activities in living neuronal networks. SICE Annual Conference 2004, Sapporo, 2004.8.6
(11) Suguru N. Kudoh, Takahisa Taguchi and Syunsuke Yuba, The modification of functional connectivity changes spatio-temporal patterns of spike activities in dissociated neuronal networks. Neuroscience 2004, the Society for Neuroscience 34th Annual Meeting, Sandi ego, 2004.10.27
(12) Suguru N. Kudoh, Takahisa Taguchi, Syunsuke Yuba, Synaptic enhancement induced dynamical change of functional connections between neurons in living neuronal networks. 2004 International Symposium on Nonlinear Theory and its Applications, Kitakyushu, 2004.12.1
(13) Suguru N. Kudoh and Takahisa Taguchi, Robotic brain: interaction and intelligence in living neuronal networks connected to moving robot. SICE Annual Conference 2005, Okayama, 2005.8.9
(14) Suguru N. Kudoh and Takahisa Taguchi, Synaptic potentiation modulates self-organized functional assemblies in cultured living neuronal networks. Neuroscience 2005, the Society for Neuroscience 35th Annual Meeting, Washington D.C., 2005.11.16.
(15) Suguru N. Kudoh and Takahisa Taguchi, Interaction and intelligence in living neuronal networks interfaced with moving robot. SPIE International Symposium of MEMS 2005, Brisbane, 2005.12.14
(16) 工藤 卓、田口 隆久、シナプス可塑性と培養神経回路網のダイナミズム、第26回日本神経科学大会、2003.7.24
(17) 工藤 卓、田口 隆久、解離培養系における自発的神経活動パターンの動的制御、第19回ファジィシステムシンポジウム、大阪、2003.9.9
(18) 工藤 卓、田口 隆久、シナプス伝達増強による培養神経回路情報処理の変更、第18回生体・生理工学シンポジウム、新潟、2003.10.7
(19) 工藤 卓、生体神経回路網調製のための電気的刺激による制御技術の探求、第43回日本エム・イー学会大会、金沢、2004.5.21
(20) 工藤 卓、田口 隆久、生体神経回路網調製のための電気的刺激による制御技術の探求、第20回ファジィシステムシンポジウム、2004.6.4
(21) 工藤 卓、培養生体神経回路網における神経細胞機能的結合の形成と調整、第9回 相互作用と賢さ 合同研究会、2004.8.27
(22) 工藤 卓、田口 隆久、シナプス増強による神経活動時空間パターンの調整、第27回日本神経科学大会、大阪、2004.9.21
(23) 工藤 卓,田口隆久,弓場俊輔、シナプス増強による神経細胞機能的結合の調整 第19回 生体・生理工学シンポジウム 2004.11.
(24) 工藤 卓、生体神経細胞により自己組織的に構成されたニューラルネットワーク 日本知能 情報ファジィ学会 第16回ファジィ・コンピューティング研究部会 ワークショップ 第1回 脳と知覚研究会 ワークショップ(協催)、三ヶ根、2004.11.3
(25) 工藤 卓、田口隆久、多点電極による生体神経回路網と外界のインタラクション、第44回日本生体医工学会大会、つくば市、2005.5.27
(26) 工藤 卓、田口隆久、分散神経回路網における自己組織化ネットワークのダイナミクス、第28回大会日本神経科学Neuroscience2005、横浜、2005.7.27
(27) 工藤 卓、田口隆久、再構成神経回路網と小型ロボットとの相互作用~神経物理工学プラットフォームの確立を目指して、第20回生体・生理工学シンポジウム(BPES 2005)、東京、2005.9.6
(28) 工藤 卓、田口隆久、ロボットと相互作用する生態神経回路網~神経物理工学プラットフォームの確立を目指して、第21回ファジィシステムシンポジウム、東京、2005.9.8
(29) 工藤 卓、情報工学融合分野のための神経科学概論、第11回 相互作用と賢さ 合同研究会、名古屋、2005.11.4
(30) 工藤 卓、ロボットと生体神経回路網:環境と相互作用する分散培養神経ネットワーク、日本知能情報ファジィ学会 第17回ファジィ・コンピューティング研究部会 ワークショップ、第2回 脳と知覚研究会 ワークショップ(協催)、芦原、2005.11.20
(31) 田口隆久、工藤 卓、『ナノバイオ辞典』「神経細胞」(株)テクノシステム、出版中
(32) 工藤 卓、田口隆久、分散培養神経回路網における自己組織化された機能的ネットワーク、生理学研究所セミナー、岡崎 生理学研究所、2004.2.24
(33) 工藤 卓、田口隆久、培養生体神経回路網における神経細胞機能的結合の形成と調整、北海道大学 工学部、札幌、2004.8.5
(34) 工藤 卓、田口隆久、外界と相互作用する生体神経回路網~神経物理工学プラットフォームの確立を目指して、北海道大学 工学部、札幌、2005.9.15
(35) 工藤 卓、田口隆久、相互作用によって自己組織化される培養神経回路綱-生物の部品にロボットの体を与える試み-、理研フォーラム、名古屋 理化学研究所、2005.11.29
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/相互作用と賢さ研究領域
研究報告資料
  • 工藤 卓. 賢くなる2次元神経回路網によるパターン認識. 2005年度 個人型研究(さきがけ)研究報告会 「相互作用と賢さ」研究領域 講演要旨集(研究期間:2002-2006), 2006. p.87 - 99.

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