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超Gbit-MRAMのための単結晶TMR素子の開発

研究報告コード R070000258
整理番号 R070000258
掲載日 2008年4月11日
研究者
  • 湯浅 新治
研究者所属機関
  • 産業技術総合研究所エレクトロニクス研究部門
研究機関
  • 産業技術総合研究所エレクトロニクス研究部門
報告名称 超Gbit-MRAMのための単結晶TMR素子の開発
報告概要 これまで約10年間,アモルファス酸化アルミニウム(Al-O)のトンネル障壁層と遷移金属強磁性体の電極層を用いたMTJ素子の研究開発が世界中で精力的に行われ,現在までに室温で約70%(低温で約100%)のMR比が実現されている。これを用いれば,64~128Mbit程度のMRAMが実現可能と考えられている。しかし、さらにGbit級の大容量MRAMを高速で動作させるために,室温で少なくとも150%以上の巨大なMR比の実現が渇望されていた。また,MR比が大きいほど,MRAMの読み出し速度を高速化できる。しかし,Al-O障壁の従来型MTJ素子ではこれ以上の飛躍的なMR比の向上は望めない状況にあった。室温で150%を超えるような巨大なMR比を実現する手法が,結晶性のトンネル障壁である。酸化マグネシウム(MgO)をトンネル障壁に用いたFe(001)/MgO(001)/Fe(001)構造のエピタキシャルMTJ素子に関する第一原理計算によると,1000%を超える巨大TMR効果が理論的に予想される。この巨大TMR効果の物理的機構は,完全にスピン分極した高対称Δ1プロッホ状態のコヒーレントなトンネル伝導に起因する(図1参照)。これまで、実際にFe(001)/MgO(001)/Fe(001)エピタキシャルMTJ素子を作製する試みが欧州の公的研究機関を中心に行われたが,不成功であった。さきがけ研究では,結晶MgO(001)障壁を用いて巨大な室温TMR効果を目指すとともに,その生産プロセスの開発も行った。
画像

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研究分野
  • 無機化合物の薄膜
  • 金属-絶縁体-金属構造
  • 磁電デバイス
関連発表論文 (1) S. Yuasa, Y. Suzuki, T. Katayama, and K. Ando, “Characterization of growth and crystallization processes in CoFeB/MgO/CoFeB magnetic tunnel junction structure by reflective high-energy electron diffraction”, Appl. Phys. Lett. 87, pp.242503-1-3 (2005).
(2) S. Yuasa, T. Katayama, T. Nagahama, A. Fukushima, H. Kubota, Y. Suzuki, and K. Ando, “Giant tunneling magnetoresistance in fully epitaxial bcc Co/MgO/Fe magnetic tunnel junctions”, Appl. Phys. Lett. 87, pp.222508-1-3 (2005).
(3) S. Yuasa, T. Nagahama, A. Fukushima, K. Ando and Y. Suzuki, “Giant room-temperature magnetoresistance in single-crystal Fe/MgO/Fe magnetic tunnel junctions”, Nature Mater. 3, pp.868-871 (2004).
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/秩序と物性,ナノと物性,光と制御
研究報告資料
  • 湯浅 新治. 超Gbit-MRAMのための単結晶TMR素子の開発. ナノテクノロジー分野3領域合同研究報告会 講演要旨集 「秩序と物性」「ナノと物性」「光と制御」領域 (研究期間:2002-2005), 2006 . p.16 - 17.

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