TOP > 研究報告検索 > 強相関ナノ電子構造の光誘起協同現象による超高速光スイッチング

強相関ナノ電子構造の光誘起協同現象による超高速光スイッチング

研究報告コード R070000265
整理番号 R070000265
掲載日 2008年4月11日
研究者
  • 岩井 伸一郎
研究者所属機関
  • 東北大学大学院理学研究科
研究機関
  • 東北大学大学院理学研究科
報告名称 強相関ナノ電子構造の光誘起協同現象による超高速光スイッチング
報告概要 微弱な光の照射によって物質相が、(熱的にではなく電子的に)変化する現象、"光誘起相転移"の機構を解明し、高速光スイッチやコヒーレント制御への応用の可能性を探る。この現象の本質は、光励起状態が、物質相の秩序を不安定化し、別の秩序へと向かわせることである。まず第一に、典型例として知られる電荷移動錯体(tetrathifulvalene chloranil: TTF-CA)の中性-イオン性転移において、その仕組みを理解する。第二に、上記の機構の理解に立脚し、フェムト秒パルス対励起によるコヒーレントフォノンの増幅など、通常の半導体の励起状態には見られない新機能を見出す。第三に、3d遷移金属化合物や分子性導体など、より複雑ではあるが、新奇な物性や機能の発現が期待できる強相関電子系物質において光誘起絶縁体-金属転移のダイナミクスを探索する。特に、これらの系では、電子相関によって物質相が支配されることから、フェムト秒レーザーを用いることにより、大きな構造転移を伴わない、高速な物質相の光スイッチングが期待できる。物質の種類、温度や励起強度、圧力などさまざまな実験条件を広範に変化させ、絶縁体金属転移ダイナミクスの支配要因を明らかにする。
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

R070000265_01SUM.gif R070000265_02SUM.gif
研究分野
  • 光伝送素子
関連発表論文 (1) S. Iwai, M. Ono, A. Maeda, H. Matsuzaki, H. Kishida, H. Okamoto and Y. Tokura: Ultrafast optical switching to a metallic state by photoinduced Mott transition in a halogen-bridged nickel-chain compound, Phys. Rev. Lett. 91,057401(2003).
(2) H. Okamoto, S. Iwai, H. Matsuzaki: Photoinduced phase transition in one-dimensional correlated electron syatems. Photoinduced phasetransition ed. K. Nasu., chapter 6, (World Scientific, Singapore, 2003)
(3) H. Okamoto, Y. Ishige, S. Tanaka, H. Kishida, S. Iwai and Y. Tokura: Photoinduced phase transition in tetrathiafulvalene-p-chloranil (TTF-CA) observed in femtosecond reflection spectroscopy, Phys. Rev. B70, 165202(2004).
(4) S. Iwai, Y. Okimoto, M. Ono, H. matsuzaki, A. Maeda, H. Kishida, H. Okamoto, Y. Tokura: Ultrafast insulator-to-metal switching by photoinduced Mott transition, Springer series in chemical physics 71, Ultrafast Phenomena XIV, 340(2005).
(5) S. Iwai and H. Okamoto: Ultrafast phase control in one-dimensional correlated electron systems, J. Phys. Soc. Jpn., 75,011007 (2006).
(6) S. Iwai, Y. Ishige, S. Tanaka, Y. Okimoto, Y. Tokura, H. Okamoto: Coherent control of charge and lattice dynamics in a photoinduced neutral-to-ionic transition of a charge-transfer compound. Phys. Rev. Lett. in press, Feb. 2006.
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/秩序と物性,ナノと物性,光と制御
研究報告資料
  • 岩井 伸一郎. 強相関ナノ電子構造の光誘起協同現象による超高速光スイッチング. ナノテクノロジー分野3領域合同研究報告会 講演要旨集 「秩序と物性」「ナノと物性」「光と制御」領域 (研究期間:2002-2005), 2006 . p.30 - 31.

PAGE TOP