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近接場THz光と電位の複合顕微鏡開発:電子輸送の新観察法

研究報告コード R090000015
掲載日 2009年3月6日
研究者
  • 河野 行雄
研究者所属機関
  • 理化学研究所 基幹研究所
報告名称 近接場THz光と電位の複合顕微鏡開発:電子輸送の新観察法
報告概要 本研究は、(1)新しい高感度テラヘルツ(THz)検出器と近接場THzプローブを開発することで、回折限界を超える近接場THzイメージングを実現すること、(2)ナノ探針と電位計を結合させた高空間分解能エレクトロメータを開発することを目的として行われた。本研究の背景には以下の事情がある。THzイメージングは、無機・有機材料、生体系、宇宙・天体系など自然界の多岐にわたる分野で強力な計測ツールとなることが期待されている。特に物質科学分野では、半導体、超伝導体、有機導体など多くの物質で重要な物性のエネルギーがTHzに相当する領域(~meV)に属することが知られており、THz計測による探求は興味深い。ところが現在、この技術は空間分解能と検出感度の向上という大きな課題に直面している。高空間分解能イメージングを実現するための有効な手段として、回折限界による制限を突破し、サブ波長分解能を可能にする近接場光学の適用が考えられる。可視光・近赤外光領域では、先鋭化された光ファイバーあるいはSTM/AFM探針などを用いた微小開口や微小散乱体を利用して、確立された技術がある。ところがTHz領域では、可視光と比較して波長が2,3桁長いこと等の理由から、その技術的確立は容易ではなく、光科学技術の中のチャレンジングな課題となっている。本研究は、近接場THzイメージングの実現に不可欠な要素技術として、高感度THz検出器と近接場THzプローブの開発を行った。さらに以前筆者らが開発したエレクトロメータを高空間分解能化させることで、物質中電子の振る舞いを多面的に探求することが可能なシステムの構築を行った。
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関連発表論文 ・河野 行雄、“高感度テラヘルツ波検出器-近接場イメージングへの応用-”、日本光学会誌「光学」・特集「テラヘルツ波デバイスの開発と応用」(2009年2月号掲載予定)
・Y.Kawano and K.Ishibashi, "An on-chip near-field terahertz probe and detector", Nature Photonics 2, 618-621(2008).
・Y.Kawano, T.Fuse, S.Toyokawa, T.Uchida, and K.Ishibashi, "Terahertz photon-assisted tunneling in carbon nanotube quantum dots", Journal of Applied Physics 103, 034307-1-4(2008) and subsequently selected for Virtual Journal of Nanoscale Science & Technology 17, (2008).
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/構造機能と計測分析
研究報告資料
  • 河野 行雄. 近接場THz光と電位の複合顕微鏡開発:電子輸送の新観察法. さきがけ 3領域合同研究報告会 講演要旨集「構造機能と計測分析」. p.5 - 8.

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