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生理活性リゾリン脂質の多様性とその意義の解明

研究報告コード R090000038
掲載日 2009年3月13日
研究者
  • 青木 淳賢
研究者所属機関
  • 東北大学 大学院薬学研究科
報告名称 生理活性リゾリン脂質の多様性とその意義の解明
報告概要 近年、リゾホスファチジン酸(LPA)、スフィンゴシン1-リン酸(SIP)、リゾホスファチジルコリン(LPC)、リゾホスファチジルセリン(LPS)などのリゾリン脂質が生理活性脂質として細胞間(あるいは膜間)のシグナリング分子として機能し、生体内で重要な役割を持っていることが明らかになってきた。これらの分子は、従来盛んに研究されてきたプロスタグランジン・ロイコトリエンとは構造・機能が大きく異なる第二世代の生理活性脂質として注目されている。我々は、これらの生理活性リゾリン脂質に関して、作用(受容体)・代謝(産生・分解酵素)機構を解明し、さらにノックアウトマウスを解析することによりその個体レベルでの意義を明らかにしてきている。これらの研究過程で、これらのリン脂質性生理活性脂質には、リン脂質頭部の極性基と脂肪酸の種類・結合様式により実に多様な分子種が存在し、それらが特有の機能を有することが明らかとなってきた。例えば、我々が同定したLPA受容体LPA3は、グリセロール骨格のsn-2位に不飽和の脂肪酸を結合した特殊なLPA分子種にのみ反応し、受精卵の着床過程に関与する。また、様々な組織・細胞由来の脂質をマススペクトロメトリーの手法で網羅的に解析すると、実に多様かつ未同定なリン脂質の分子種が実在することが分かってきている。これらの中には微量で強い生物活性を有するものが存在する可能性がある。本研究では、生理活性リゾリン脂質の多様性とその意義を明らかにすることを目標に、(1)従来のリン脂質性生理活性脂質(LPA, LPS)の多様な分子種の実態とその意義を明らかにし、(2)さらに新規生理活性リン脂質の同定、代謝機構、さらにその機能に関する解析を行った。
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関連発表論文 ・Masayuki Tanaka, Shinichi Okudaira, Yasuhiro Kishi, Ryunosuke Ohkawa, Sachiko Iseki, Masato Ota, Sumihare Noji, Yutaka Yatomi, Junken Aoki, and Hiroyuki Arai Autotaxin stabilizes blood vessels and is required for embryonic vasculature by producing lysophosphatidic acid J. Biol. Chem. 281, 25822-25830(2006)
・Kishi Y, Okudaira S, Tanaka M, Hama K, Shida D, Kitayama J, Yamori T, Aoki J, Fujimaki T and Arai H. Autotaxin is overexpressed in glioblastoma multiforme and contributes to cell motility of glioblastoma by converting lysophosphatidylcoholine to lysophosphatidic acid J. Biol. Chem. 281, 17492-17500(2006)
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/代謝と機能制御
研究報告資料
  • 青木 淳賢. 生理活性リゾリン脂質の多様性とその意義の解明. さきがけ 3領域合同研究報告会 講演要旨集「代謝と機能制御」. p.5 - 8.

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