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時空間を制限した細胞内シグナルの発生とその計測

研究報告コード R090000051
掲載日 2009年3月13日
研究者
  • 中西 淳
研究者所属機関
  • 物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点
報告名称 時空間を制限した細胞内シグナルの発生とその計測
報告概要 細胞の内部には、さまざまな細胞外刺激に応じて然るべき応答をするために、シグナル伝達ネットワークが存在する。シグナルの担い手は、タンパク質や低分子化合物であり、これらの濃度や活性が時間・空間的に厳密に制御されることにより、多様な細胞応答が実現されている。この分子機構を解き明かすためには、各種生理活性物質の細胞内動態を計測する技術の開発とともに、細胞に対して時空間を制限した刺激を与える方法の開発が重要である。これらの技術は相補的な関係にあり、両者を駆使することでより詳細な解析が可能となる。しかしながら、蛍光プローブを用いた細胞内イメージング技術を筆頭に、計測技術の進展は著しいのと比べ、細胞の局所に任意の時間に刺激を与える技術については、その報告が限られている。本さきがけ研究では、時空間を制限して細胞に刺激を与えるための新規材料・新技術の開発を行った。具体的には、光照射に応じて表面の細胞接着性が変化する機能性基板「ケージド基板」1を用い、基板上の細胞接着を操作することによって、細胞移動や細胞増殖を自在に誘導する方法を開発した。また、生理活性物質を一時的に捕捉し、光応答的に放出する金ナノ粒子を作製し、当該物質を光応答的に産生させる方法、すなわちケージド化合物の新規合成原理を開発した。ここで開発した新材料・新技術を計測技術と組み合わせることによって、新たな生命現象の発見への道を切り拓くことが本研究の究極の目標である。
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関連発表論文 ・Y. Kikuchi, J. Nakanishi, H. Nakayama, S. Inoue, K. Yamaguchi, H. Iwai, Y. Yoshida, Y. Horiike, T. Takarada, "Arraying Heterotypic Single Cells on Photoactivatable Cell-Culturing Substrates", M. Maeda, Langmuir, 24, 13084-95(2008)
・Y. Kikuchi, J. Nakanishi, H. Nakayama, T. Shimizu, K. Yamaguchi, Y. Yoshida, and Y. Horiike, "Grafting Poly(ethylene glycol) to a Glass Surface via a Photocleavable Linker for Light-induced Cell Micropatterning and Cell Proliferation Control", Chemistry Letters, 37, 1062-3(2008)
・J. Nakanishi, T. Takarada, K. Yamaguchi, M. Maeda, "Recent advances in cell micropatterning techniques for bioanalytical and biomedical sciences", Analytical Sciences, 24, 67-72(2008)
・J. Nakanishi, Y. Kikuchi, S. Inoue, K. Yamaguchi, T. Takarada, M. Maeda, "Spatiotemporal Control of Migration of Singl Cells on a Photoactivatable Cell-Microarray", Journal of the American Chemical Society, 129, 6694-6695(2007)
・中西 淳, 「ケージド化合物を利用した細胞の微小環境の制御」, 蛋白質核酸酵素, 52, 1613-8(2007)
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/生命現象と計測分析
研究報告資料
  • 中西 淳. 時空間を制限した細胞内シグナルの発生とその計測. さきがけ 3領域合同研究報告会 講演要旨集「生命現象と計測分析」. p.9 - 12.

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