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オンチップ多電極刺激計測系による細胞ネットワークの構成的理解

研究報告コード R090000052
掲載日 2009年3月13日
研究者
  • 金子 智行
研究者所属機関
  • 東京医科歯科大学 生体材料工学研究所
報告名称 オンチップ多電極刺激計測系による細胞ネットワークの構成的理解
報告概要 本研究の目的は、構成的に構築した心筋細胞集団・細胞ネットワークが環境との相互作用によって獲得、保持、変化、消失する拍動周期情報の機構を解明することにある。これは、心筋細胞によるネットワークの構築、化学、電気刺激に対する細胞ネットワークの応答反応を計測できる装置システム、これらを用いて心筋細胞の拍動の安定性と細胞集団サイズとの関係を計測し、心筋細胞ネットワークの拍動周期を決定する要因を解明するものである。既存の多電極アレイを用いた電気計測システムでは組織培養や分散培養に最適化されており、1細胞レベルでの測定は困難であるため、1細胞レベルでの測定に最適化した多電極アレイを新規に設計し、細胞ネットワーク中の1細胞の電気計測を可能にする技術を開発する。この技術を独自に開発したアガロース加工技術と組み合わせることにより、細胞集団・ネットワークを1細胞単位で多電極基板上に配置して培養しながら計測する技術、すなわち、細胞ネットワークを基盤にしたオンチップ多電極刺激計測系を開発する。具体的には、マウスの心臓から単離した心筋細胞を用いて細胞の配置の仕方・細胞数の情報などのプロトコル、細胞レベルの応答、相互作用のダイナミクスを計測することが可能な計測技術、すなわち、心筋細胞ネットワーク中の細胞を1細胞単位で同時に電気計測するための多電極基板を設計し、その上にアガロースマイクロチャンバーを構築し、構成的に構築した細胞集団に対して、化学、電気刺激を与えたときの1細胞ごとの応答反応を計測する技術を開発する。同時に、チップ上に「細胞組織が持つコミュニティ・エフェクトやネットワーク相互作用」機能を持つ最小構成単位となる「細胞集団・ネットワーク」を構成的に構築する技術、すなわち、細胞をマイクロチップ内に3次元に構成的に配置して組織モデルを作製する技術を開発する。このチップ・計測装置のシステムを完成させ、細胞集団ネットワークにおける化学、電気刺激に対する応答反応を細胞ネットワーク中の1細胞単位で計測し、細胞ネットワークが持つ後天的情報保持機構を解明するのが、本研究のねらいである。
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関連発表論文 ・T. Kaneko, K. Kojima and K. Yasuda, “An on-Chip cardiomyocyte cell network assay for stable drug screening regarding community effect of cell network size,” Analyst, Vol. 132, pp. 892-898(2007)
・T. Kaneko, K. Kojima and K. Yasuda, “Dependence of the commumity effect of cultured cardiomyocytes on the cell network pattern,” Biochem. Biophys. Res. Commun., Vol. 356, pp. 494-498(2007)
・K. Kojima, T. Kaneko and K. Yasuda, “Role of the community effect of cardiomyocyte in the entrainment and reestablishment of stable beating rhythms,” Biochem. Biophys. Res. Commun., Vol. 351, pp. 209-215(2006)
・T. Kaneko, K. Kojima and K. Yasuda, “Study of community effects of the cardiomyocytes with an agarose microchamber system,” In “Frontiers in Life Sciences,” Edited by Makoto Fujiwara, Shoichi Ishiura, and Naoki Sato, Research Signpost, pp. 27-38(2006)
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/生命現象と計測分析
研究報告資料
  • 金子 智行. オンチップ多電極刺激計測系による細胞ネットワークの構成的理解. さきがけ 3領域合同研究報告会 講演要旨集「生命現象と計測分析」. p.13 - 16.

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