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三重鎖核酸形成を基盤とする革新的DNA分析

研究報告コード R090000078
掲載日 2009年4月3日
研究者
  • 小比賀 聡
研究者所属機関
  • 大阪大学 大学院薬学研究科
報告名称 三重鎖核酸形成を基盤とする革新的DNA分析
報告概要 ヒトゲノム計画も終了し、我々は約30億塩基対ものヒトゲノムのDNA配列を手にすることとなった。この莫大な量のDNA配列情報を如何に活用すべきかという点が、我々科学者に課せられた大きな課題であるといえる。迅速、簡便でかつ一度に多くのSNPについて網羅的に解析できる新たな手法の確立は、次世代のテーラーメード医療を実現するために必要不可欠なものであるばかりか、幅広いゲノム関連科学の更なる発展にも大きく貢献するものである。我々はこれまでに、天然のDNAに比べ、標的RNAとの結合親和性が10万倍以上、二重鎖DNAとの三重鎖形成能が数百倍以上という新たな架橋型人工核酸BNAの開発に成功している(図1)。これらの研究成果に立脚し 本研究では、標的となる二重鎖DNAの配列を三重鎖核酸形成によって厳密に認識し、さらに、その三重鎖核酸形成をトリガーとして自己分解反応を引き起こすインテリジェントな人工核酸分子の開発を目的としている。これにより、PCR増幅を行わず簡便且つ迅速にそして高感度にDNA配列を分析することが可能となる。医師が診察の傍らで、或いは外科手術の最中でさえも即座に必要なDNA情報を手にできるというレベルの新しい分析技術を確立することで、これからの医療の質を飛躍的に向上させることが期待できる。
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関連発表論文 ・S. Obika, M. Tomizu, Y. Negoro, A. 0rita, O. Nakagawa and T. Imanishi, Double-Stranded DNA-templated Oligonucleotide Digestion Triggered by Triplex Formation, ChemBioChem, in press.
・S. M. A. Rahman, S. Seki, S. Obika, K. Miyashita and T. Imanishi, Highly Stable Pyrimidine-Motif Triplex Formation at Physiological pH Values by a Bridged Nucleic Acid Analogue, Angew. Chem. Int. Ed., 46, 4306-4309(2007).
・M. Sekiguchi, S. Obika, Y. Harada, T. Osaki, R. Somjing, Y. Mitsuoka, N. Shibata, M. Masaki and T. Imanishi, Synthesis and Properties of trans-3', 4'-Bridged Nucleic Acids Having Typical S-type Sugar Conformation, J. Org. Chem., 71, 1306-1316(2006).
・S. Obika, A. Hiroto, O. Nakagawa and T. Imanishi, Promotion of Stable Triplex Formation by Partial Incorporation of 2', 5'-Phosphodiester Linkages into Triplex-forming Oligonucleotides, Chem. Commun., 2793-2795(2005).
研究制度
  • 戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ(旧若手個人研究推進事業を含む)/構造機能と計測分析
研究報告資料
  • 小比賀 聡. 三重鎖核酸形成を基盤とする革新的DNA分析. さきがけ「構造機能と計測分析」領域 一期生研究報告会 講演要旨集. p.35 - 36.

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