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生体防御のメカニズム 遺伝子の不活化・活性化を通した植物の生体制御

研究報告コード R990004235
掲載日 2001年2月6日
研究者
  • 大橋 祐子
研究者所属機関
  • 農林水産省 農業生物資源研究所
研究機関
  • 農林水産省 農業生物資源研究所
報告名称 生体防御のメカニズム 遺伝子の不活化・活性化を通した植物の生体制御
報告概要 導入遺伝子の不活化が組み換え植物の中で頻繁に起こることが問題になっている。この現象は、異物の侵入に対する植物の自己防御機構の1つと考えられる。我々は、遺伝子の発現が、DNAのメチル化等による転写レベルと、転写後のレベルでどのように制御されているかに注目して実験を行っており、最終的には、導入遺伝子および内在性遺伝子発現の人為的制御を目指す。これらの研究は、分子遺伝学的手法によって、また、病傷害ストレスに対する植物の自己防御の機構を解析する研究の中に取り込んで行った。遺伝子の不活化と自己防御をテーマとして行った研究により、傷情報伝達系の解析を行い、MAPキナーゼ(WIPK)が傷シグナル伝達系のスイッチを入れる鍵酵素として機能している可能性が示された。また、植物における細胞死の解析を行い、動物の細胞死抑制遺伝子が植物でも機能していることを示した。また、アラビドプシスのDNAメチル化突然変異体を用いた研究より、発生異常を直接引き起こした遺伝子を複数個クローニングし、サイレンシング現象の機構と生物学的意味を検討中である。
研究分野
  • 発生,成長,分化
  • 酵素一般
  • 分子遺伝学一般
  • 細胞生理一般
  • 植物生理学一般
関連発表論文 (1)Seo, S., Sano, H., Ohashi, Y. Jasmonate-based wound signal transduction requires activation of WIPK, a tobacc omitogen-activated protein kinase. Plant Cell 11, 289-298, (1999).
(2)Ito, N., Seo, S., Ohtsubo, N., Nakagawa, H., Ohashi, Y. Involvement of proteasome ubiquitin system in wound-signaling in tobacco plants. Plant Cell Physiol., 40, 355-360, (1999).
(3)Seo, S., Ohashi, Y. Mitogen-activated protein kinases and wound stress. MAP kinases in plant signal transduction. p.53-63, 1999, Springer, Berlin.
(4)Ohshima, M., Mitsuhara. I., Okamoto, M., Sawano, S., Nishiyama, K., Kaku, H., Natori, S., Ohashi, Y. Enhanced resistance to bacterial diseases in transgenic tobacco leaf overexpressing sarcotoxin IA, a bactericidal peptide of insect. J. Biochem. 125, 431-435 (1999)
(5)Yamakawa, H., Kamada, H., Satoh, M., Ohashi, Y. Spermine is a salicylate independent endogenous inducer of both tobacco acidic pathogenesis-related proteins and resistance against tobacco mosaic virus infection. Plant Physiol. 118, 1213-1222 (1998).
(6)Okamoto, M., Oshima, M., Natori, S., Ohashi, Y. Enhanced expression of an antimicrobial peptide sarcotoxin IA by GUS fusion in transgenic tobacco plants. Plant Cell Physiol. 39, 457-463 (1998).
(7)Niki, T., Mitsuhara, I., Seo.S., Ohtsubo, N., Ohahsi, Y. Antagonistic effect of salicylic acid and jasmonic acid on the expression of pathogenesis-related(PR) protein genes in wounded mature tobacco leaves. Plant Cell Physiol. 39, 500-507(1998).
(8)大橋祐子 情報伝達物質としてのサリチル酸、細胞工学別冊 植物細胞工学シリーズ 10,植物ホルモンによるシグナル伝達、p.199‐202,(1998)
(9)大橋祐子 作物に対する耐病性遺伝子の導入 農業環境を守る微生物利用技術 p.59‐74、農林水産情報協会、1998.4.
(10)大橋祐子 遺伝子組換えによる病害抵抗性作物育種の展望 関東東山病害虫研究会年報 45,1‐5(1998)
(11)平賀勧・伊藤浩之・大橋祐子 形質転換植物を用いたイネ傷害誘導性ペルオキシダーゼの特性と機能の解析 植物の化学調節 33,131‐136,1998.
(12)光原一朗・大島正弘・大橋祐子 抗菌性ペプチド遺伝子導入植物における細菌病および糸状菌病抵抗性 化学と生物 37,205‐209,1999.
研究制度
  • 戦略的基礎研究推進事業、研究領域「生体防御のメカニズム」研究代表者 大橋 祐子(農業生物資源研究所)/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 大橋 祐子. 生体防御のメカニズム 遺伝子の不活化・活性化を通した植物の生体制御. 戦略的基礎研究推進事業 平成10年度 研究年報,1999. p.191 - 193.

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