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脳を守る 精神分裂病における神経伝達の異常

研究報告コード R990004327
掲載日 2001年2月6日
研究者
  • 須原 哲也
研究者所属機関
  • 放射線医学総合研究所重粒子医科学センター
研究機関
  • 文部科学省 放射線医学総合研究所
報告名称 脳を守る 精神分裂病における神経伝達の異常
報告概要 本研究では幻覚や妄想、また個人を特徴付けている人格解体などの症状が見られる精神分裂病の原因解明を目指した。従来研究成果として、精神分裂病では脳内の精神伝達を司っている複数の化学物質の内、ドーパミンと呼ばれる神経伝達物質に関係する異常が予想されている。我々は、ポジトロンCT(PET)法を用いて体外から脳内の神経伝達物受容体の測定を行い「精神分裂病では高次機能を司っている前頭葉におけるドーパミンD1受容体の結合が低く、陰性症状(意欲低下や感情がなくなるなどの症状)の強い人ほどその低下がきい」なことを見出した。陽性症状(幻覚や妄想など)との関係が指摘されているD2受容体の関しても、PETを用いて人間の大脳皮質におけるD2受容体の定量を行い、側頭葉で最も高いことを見出した。また大脳皮質におけるドーパミンD2受容体結合は個人差が極めて大で、この個人差と個人が持つ人格傾向を対比した結果、大脳辺縁系領域において人格傾向の相関を見出した。
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研究分野
  • 生物学的機能
  • 動物生理一般
  • 中枢神経系
  • 精神科の基礎医学
  • 生物科学研究法一般
関連発表論文 (1)Suhara T, Sudo Y, Okauchi T, MaedaJ, KawabeK, Suzuki K, Okubo Y, Nakashima Y, Ito H, Tanada S, Halldin C, Farde L. Extrastriatal dopamine D2 receptor density and affinity in the human brain measured by 3D PET. Int J Neuropsychopharmacology 1999; 2, 73-82
(2)Sudo Y, Suhara T, Suzuki K, Okubo Y, Yoshikawa K, Uchida S, Sassa T, Okauchi T, Sasaki Y, Matsushita M. Muscarinic receptor occupancy by biperiden in living human brain. Life Sci 1999; 64, PL99-104
(3)Semba J, Sakai M. W., Suhara T. Akanuma N. Differential effects of acute and chronic treatment with typical and atypical neuroleptics on c-fos mRNA expression in rat forebrain regions using non-radioactive in situhybridization. Neurochemistry International 1999; 34, 269-277
研究制度
  • 戦略的基礎研究推進事業、研究領域「脳を守る」研究代表者 須原 哲也(放射線医学総合研究所)/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 須原 哲也. 脳を守る 精神分裂病における神経伝達の異常. 戦略的基礎研究推進事業 平成10年度 研究年報,1999. p.711 - 715.

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