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内分泌かく乱物質 植物由来および人工の内分泌かく乱物質の相互作用

研究報告コード R990004363
掲載日 2001年2月6日
研究者
  • 香山 不二雄
研究者所属機関
  • 自治医科大学医学部
研究機関
  • 自治医科大学医学部
報告名称 内分泌かく乱物質 植物由来および人工の内分泌かく乱物質の相互作用
報告概要 現代文明社会を支えている人工の化学物質の中には、生物の内分泌系をかく乱することにより生殖、内分泌、免疫、神経系に重大な悪影響を与える化学物質があることが明らかとなってきた。哺乳類以外の野生生物では、その因果関係は明らかな例がいくつか報告されているが、まだ人では内分泌かく乱化学物質(EDC)の健康影響は明らかになっていない。内分泌かく乱化学物質の人の健康および生態系へのリスク評価をすることは現時点の急務である。しかし、人工化学物質以外でも、自然界には植物由来のホルモン様作用を持つ物質(植物エスロジェン、PE)が存在しており、化学物質の内分泌かく乱作用の評価に対して影響を及ぼすことが問題となっている。 我々の研究は、PEとEDCの体内挙動、相互作用、吸収、排泄、代謝についての知見を得るために、食物中あるいは生体試料中(血液、尿、脂肪組織)のエストロジェン様物質の検出法並びにその定量法の開発が目的である。そのためには、PEの生体への影響についての基礎的な知見の蓄積が必要と考え、具体的には次のような種々の分野にわたる研究を行っている。 生殖器官または免疫器官由来培養細胞に代表的EDCを暴露させ、sub-tractionPCR 法、differential display 法を用いて発現に差のある遺伝子を検索し、バイオマーカーとして既知または未知の蛋白の検索を行っている。またEDCおよびPEのエストロジェン・レセプターへの結合の性質、結合後のシグナル伝達系、それに引き続く遺伝子発現への影響等を検討している。 また、酵母や培養細胞株を用いた実験系も活用している。その結果によると、エストロジェン・レセプターを組み込んだ評価系と比較して、乳癌細胞株MCF-7細胞のアッセイ系の方が感度がよいことが判明した。そして、この実験系を用いてゲネスティンなどの種々のPEも評価したところ、かなり高いエストロジェン作用をもつ物質が存在することが明らかとなってきた。 さらに、EDCおよびPEの骨組織への影響について骨芽細胞および破骨細胞を用いた実験系を用いて調べており、また造血系への影響を肝臓由来の細胞やラットを用いて検討している。
研究分野
  • 性ホルモン
  • 植物の生化学
  • 内分泌系の生理と解剖学
  • 有機化合物の毒性
  • 汚染原因物質
研究制度
  • 戦略的基礎研究推進事業、研究領域「内分泌かく乱物質」研究代表者 香山 不二雄(自治医科大学医学部)/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 香山 不二雄. 内分泌かく乱物質 植物由来および人工の内分泌かく乱物質の相互作用. 戦略的基礎研究推進事業 平成10年度 研究年報,1999. p.911 - 913.

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